日本エシカルヴィーガン協会からです。

http://www.ethicalvegan.jp/yulin-govt-in-action/

 

ユーリン「犬肉祭り」に政府が介入の兆し

 

 

 

6月21日、中国・玉林市(Yulin)では今年も悪名高き「犬肉祭り」が開催されます。

 

犬たちが恐怖に置かれた方が肉の味が良くなると信じられていて、殴りつけ、生きたまま熱湯に入れられる習慣もあり、世界中から激しく非難されています。毎年1万匹以上がこの日のために、悲惨な形で人間の我欲の犠牲になるのです。

 

今年も国内外の活動家が反対運動を行い、北京にある玉林市事務所には11百万人の署名が渡されました。たくさんの犬たちの救出もされています。

 

香港の政治家も動きました。新民党・副主席の田北辰(Michael Tien Puk-sun)氏は3月に全人代常務委員会に文書を送り、このような問題のある催しを政府がやめさせるように要請。そして、玉林市政府はこの要請に応じることとなりました! 早急に廃止させるよう努めるとの返答をしています。

 

但し、市の行政ができる策は殆どありません。中国本土には彼らの行動を禁止するような法律がないからです。玉林市は、公衆衛生に関する法律を適用し、公衆での犬の殺害を禁じることとするようです。自宅での殺害までは禁じられないものの、一定の効果は得られるとともに、行政が一歩を踏み出すことは評価できることでしょう。

 

さて、このような大規模な反対運動ですが、逆に宣伝効果も発揮することとなり、年々この祭りでの犬肉の販売量が増える結果となっています。これに対して活動団体は、短期的にそのような現象はありえるが長期的には理解してくれる市民が増えるはずだと考えており、私たちとしても、そうなることを願うばかりです。

 

中国では、ペットとして犬を飼われる方も増え、犬肉食を避ける方も増えていますが、現状では北京の一流大学の食堂にも犬肉料理があるぐらいですので、まだまだ時間がかかりますし、一足飛びに移行することは不可能です。犬肉禁止は人権侵害にとられてしまいます。

まずは犬などの残虐な扱いを禁じる法律の制定を目指して、これからも働きかけていくしかないのでしょう。

 

~転載以上~

 

 

※祭りが廃止されるわけではありません。

 

公衆の場、路上での殺害を禁じると言っているだけで、市内の屠殺場ではこれまで通り屠殺が行われます。公衆での殺害禁止についても、実際に実行されれば良いのですが…

 

出典元の記事によると、市当局は、即時に犬食や犬の殺害を禁止することは、関連法がないために難しいとしています。

 

田北辰議員は、動物虐待を禁止する法律の施行を求めることを考えていますが、本土側は、「犬食を禁じる法が提案されれば大きな反発が予想されるが、動物虐待行為を禁止しない理由はない」としています。

 

 

活動家・マーク・チンさんは、祭りが廃止されるという投稿がSNSで拡散されていることについて、

 

「決して廃止されるわけではないし、すでに市内には多くの犬が運び込まれている。

中国は毎年同様のことを言っているが、公衆の場にしろそうでないにしろ、虐殺は続いてきた。

 

中国政府のプロパガンダや、廃止されたという情報に惑わされないでほしい。

私たちが現地で廃止を確認するその時まで、啓発や、政府への要請を続けてほしい」

 

と発信しています。