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「引退後に殺される競走馬を救いたい」1人の競馬ファンが取った行動に涙溢れる


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競馬場で一生懸命走っている競走馬…彼らが引退した後、どのような生活を送るかご存知でしょうか?

1. 繁殖馬になる

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ディープインパクトなどが良い例ですが、血統的に優れていたり、好成績で現役を終えた馬たちは、繁殖馬としての生活を送ります。

しかし、子孫たちが好成績を残せないケースや、うまく繁殖出来ない馬も中にはいるそうです。

2. 地方競馬の競走馬になる

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中央競馬の競走馬としては引退しても、まだ余力のある場合は地方競馬で引き続き競技生活を送ることになります。中央競馬と地方競馬の違いについても触れておきましょう。


中央競馬が農林水産省が管轄しているのに対し、地方競馬は各地の自治体が運営しています。

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運営しているのが、国か地方自治体か、という違いがあります。天皇賞など、メジャーなタイトルは中央競馬ですが、地方で頑張っている馬たちもいるのです。

3. 乗馬用の馬になる

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競技馬として良い成績を残せなかった馬、血統が良くない馬、去勢された馬は乗馬用として第二の人生を送ることになります。

しかし、「早く走れ!」と訓練を受けていた馬たちが、今度は「走るな!言うことを聞け!」とそれまでとは違う調教を受けることになるので、上手く適応できない馬も出てくるそうです。

中央競馬を引退し、第二の人生を送ることになる競走馬たちですが、天寿を全う出来るのはごくわずかというのが現実です…。

というのも、前述のように、繁殖馬や地方競馬、乗馬用の馬となっても、最期まで面倒を見てくれる施設はほとんどなく、その多くが屠殺場に送られてしまうからです。

一頭でも多くの馬を救うために

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どんなに活躍しても、どんなに競馬ファンから愛されても、引退したら処分されてしまう…。こうした競走馬の余生に疑問を呈し、一頭でも多くの競走馬に天寿を全う出来る環境を、という信念のもと引退馬たちが最期まで過ごせる牧場が作られていました。

高知県 土佐黒潮牧場

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この牧場では、現在16頭の馬たちがのんびりと生活を送っています。

牧場主である濱脇敬弘さんは、建築業を営んでいましたが50代半ばにして私財を投げ打ち、この牧場を作りました。以後、引退した馬たちと共に暮らしているのです。

濱脇さんの馬への愛が伝わるメッセージを紹介したいと思います。


馬は素晴らしい動物です。当牧場は、愛情を基本に馬たちに接しています。どんな闘争心の強い競走馬でも、人間の愛情には必ず答えてくれます。

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余生を送るために生きる権利を得た馬たちは、もはや経済動物ではありません。それは、馬たちが私たちに素晴らしいもの、大きなものを与えてくれるからです。競馬を愛し、馬を愛する私たちにとっては、かけがえのない、本当の姿なのです。

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引退したからには、何の気兼ねもなく自由に生活を送ってほしい。そんな気持ちで馬たちのお世話をしていることが、痛いほど伝わります。

実際に暮らしている馬たちの様子も見ていきましょう。

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馬たちが暮らす厩舎には、足への負担を考えておがくずが使われています。居心地が良いせいか爆睡してしまう馬もいます。

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干されているのは、馬着と呼ばれる馬たちの洋服です。寒さから守ってあげるために着せるものです。こういったケアも馬たちには大切なことなのです。

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放牧中に日向ぼっこ。

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夏場は、こんな風に水浴びをします。馬は暑いのが苦手なのだそうです。

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「たまには乗せておくれよ」そんな会話をしていそうな一枚。牧場には馬たちだけではなく猫もいて、仲良く共生しています。

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猫たちは、馬場や厩舎を自由に出入りしています。この写真は、馬場で日向ぼっこ中の一枚。

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天寿を全うした馬たちの慰霊碑。命日には、ファンの方からお花が届くこともあります。



こうした牧場は、日本ではまだまだ少ないのが現状です。今後こうした牧場が増えていき、穏やかに余生を過ごせる馬も増えていくといいですね。