最近は、ごみごみしてる場所が苦手になってしまったけど、スペインにいる頃は広場や市場や、バルセロナのランブラス通りのように、人ごみを散歩しながら、人々を眺めたりぶらぶらするのが好きだった。

 ぶらぶらするって今の日本では、失業者か浮浪者とか昼間ッからぶらぶらしてると怪しまれるかもしれないねぇ。最近は路地裏の徘徊も街中に越してしまったからなかなか出来ない。路地裏猫にも余りお目にかかれないけど、あの猫達はいまも達者でいるだろうか。

 早めに起きたんで珈琲を淹れてPCを点けたら、ネット友達(勝手にそう思ってるだけ)の発信でゴミの話があって。朝からごみの話でなんだけど。

 それがね、ラムネの硝子瓶でラムネを売ってる、向島の店の人がちょっと腹を立てていて、ラムネの瓶に煙草の吸殻を入れて客が戻してきたのね。

 懐かしいラムネ瓶だけど、今は瓶を作る会社がほとんどなくなっている。あのビー玉がからから云う音や再生ガラスの薄青さが、なんとものどかな夏を想い出させるよね。

 それでゴミを入れて返すって、そもそもなんだろうと思うんだけど、それを取り出す手間を考えるとお店の人が腹を立てるのも無理はないと。瓶を大事に洗浄してまた使う手間よね。

 ガラス瓶のラムネは、 柴又の大越飲料の社長さんが造り続けているらしいの。きっと損得ではないよね。昭和文化を残そうって思いもあるんだろう。この向島のお店の人もそれを大切に扱ってるから言いたくもなるんだよね。

 ところが、それに難癖コメつける人が多くて、人が口をつけたのをまた使うなんて気持ち悪いとか、店屋が客に対する文句を晒すなんてとか、そんなこと店に注意書き貼っておけば済むのに客に文句言うな、とかでびっくらする。瓶に煙草の吸殻とか入れて返す方がダメなんじゃないの。

 昔は瓶は洗ってほとんど店に返していたんだよね。するとちょびっと小銭が戻ってきたり、最初から瓶代ひいときますからって馴染みの酒屋もあった。スペインでもビールの小瓶6本入りを近所で買ってそれを持って行くと次のビール代から値引いてくれた。

 こういう目に見えるリサイクルは、ひと手間だけど、経済的でもあるし意識も持てるし、いいことだと思うんだよね。

 人の飲んだ瓶を洗って再利用するのが気持ちが悪いって、どんだけ潔癖症なのか判らない。外食もできないよね。

 日本人のツアー客とかでも時々みかける、殺菌スプレーや消毒綿を持参で、やたらコップ拭いたり、トイレが汚いから入れないって言う方とかね。人なんか大腸菌とかヘルペスとか色んなっもん持ってるのが普通なのにねぇ。そこまでやってると、旅行なんか大変だろうなぁと眺めていたけど。モロッコとかインド、アジアなんか行けないよね。

 それでゴミの話では、日本って町にゴミ箱ってみないし最近は公園にもみかけないんだけど、あれは持ち帰りが当たり前だからのかな。スペインはゴミで汚かったんだけど、ゴミ箱の設置と清掃員の雇用でぐんと綺麗な道になったのね。失業対策でもあったんだろうね。

川べりのバーベキュー場でも、ゴミを捨てて行く人が多くて問題になったこともあったけど、ゴミ処理代として高く取ればいいのかね。他国のことは悪く言うけど、日本人のゴミ意識は高いのだろうか。

 けれど、ゴミと言えば何といってもこれよね。潔癖な人はこれみても、それは平気なんだろうかね。

     
 このゴミは何処へ行くんだろうか。