６日ＡＭ０時 ＮＨＫＢＳ-1「世界のドキュメンタリー」で、「ファルージャで何が起きているのか」を観ましたの。
ファルージャで何が起きているのか～イラク戦争の傷痕～
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/120905.html
２００３年に始まったイラク戦争で、“有志同盟”であるアメリカ・イギリス両軍に対して、とりわけ苛烈な抵抗を続けた町が、ファルージャだった。
２００４年１１月の米英の総攻撃で、町は徹底的に破壊され、今も町中には瓦礫が残る。
そして、何よりも深刻なのは次々に生まれる先天性障害の赤ん坊だ、と地元の医療関係者は指摘するのです。
発育不全や癌と診断される乳児が増加していて、その割合は５人に１人に上り、多くは生後あまり時間を置かずに亡くなっているという。
瓦礫の町で医療もままならない現状では、親も死んでくれた方がいいと泣く。
原因の一つと考えられているのが、２００４年の攻撃に使われた可能性が高い、白燐弾や劣化ウラン弾ですの。
劣化ウラン弾の使用については、アメリカは認めていないが。多くの兵士や軍関係者が使用を認めている。
そうした中、両親がファルージャ出身のイラク人ディレクターが、今も立ち入りが厳しく制限されているファルージャに入り、その実態を記録した。
さらに、兵器使用による後遺症の問題を調べている世界の専門家やアメリカ軍関係者への取材も行い、ファルージャで起きていることの真相に迫る。ヨーロッパのドキュメンタリー祭でも上映され、大きな反響を呼んだ作品です。
原題：Falluja, A Lost Generation?
制作：Baozi Production （フランス 2011年)
これを観て改めて、米国なんかに「正義」なんて言葉を、使って欲しくないと怒りを覚えますの。
イラク戦争は、米国の新型兵器の実験場だったとも云われているんですの。
かってベトナムで米国は、枯葉剤を投下しジャングルを壊滅させましたが、それは何世代にも渡って、いまだにベトナムの人々を苦しめているのです。
ベトナムのデルタ地域にある、国立病院に招待されて、タイの自然医療チームと日本のチームと共に、ベトナムに出たのは既に10年以上前ですが。
白血病、癌の反応のある方は異様に多かったのです。内臓障害も一部奇形や傷害のある子供もおりました。枯葉剤は森やジャングルだけでなく人も滅ぼす兵器ですの。
イラクのファルージャでは、白燐弾や劣化ウラン弾が使われ、実に障害のある子供の出生はエジプトの38倍と言われます。
この日本でさえも、自分の子供に障害があれば、裕福であってもどれ程大変なことかと思いますの。
米国帰還兵もその被害に苦しむ人もいます。
それがどんな兵器か知らされず、白燐弾は照明弾だと上官から言われて、命令のまま弾薬を運んだり、打ち込んだ弾の粉塵を浴びた兵士達。
陸軍の元高官も、劣化ウラン弾の実験や調査に参加した結果。
ウラン弾は核兵器であり、汚染されると除戦は不可能で、使用すべきでないと報告書を上げて、クビになった。
調査団の21人が、既に癌で亡くなっているという。80％の人が癌で亡くなってる。
欧州の学者で放射能汚染専門家のバニー老人は、民間でファルージャに調査チームを送って、土や残された弾薬や人々の髪の毛を収集し検査した結果、多量のウランを検出。
英国議会にも抗議報告書を提出したが、回答は無い。この方は福島にも調査チームを派遣していますが、英国を出ると暗殺される可能性があるとの事ですの。
劣化ウラン弾や新型ナパーム弾には、プルトニュウム・ウラン、セシウムなど放射能性物質が含まれていると発言。
ジュネーブ協定に参加して、こういう殺人兵器を禁じる条約に参加しているのは、コスタリカやベルギーなどたった四カ国です。
英国の平和活動家の老人は、毎日路上に立ち、ファルージャの奇形の赤ん坊の写真を貼って、英国がこういう戦争に加担しないよう訴えています。
戦争は悲劇と残酷しかうみません。どんな戦争にも大儀は無いのです。
そして戦争の武器を作って輸出すること、人類に何の貢献もしない危険な武器を持つこと、それを辞めるように一人一人に訴えていくしかないのです。
シリア問題について書こうと思っていたのです。日本人カメラマンが殺された事の背景も含めてね。
国際問題は、薄学な自分には手強いので、あれこれ調べているんですが・・
クローズアップ現代という番組で、シリア問題をやるって見たんだけど、さすが昨今のＮＨＫで、全くスカでしたの。
米国の一方的な攻撃で始まったイラク戦争は、いまだにイラクの再生に暗い影を落としています。
そしてその事は、福島を抱えた日本に無縁ではないのですよね。核の怖ろしさは、語られ伝えられ広がらなくてはね。
体調が悪いのに、こういう映像を見ると、眠れなくなって困りますの・・・
