抗菌アロマテラピー 〜菌との共生〜 | Rera・Pirka (レラピリカ)麹町・四ツ谷/ NARD JAPAN 認定校・アロマテラピー&フラワーエッセンス スクール&サロン

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Rera Pirka(レラピリカ)/四ッ谷(麹町)はフラワーエッセンス、メディカルアロマ、ジェモ、サードメディスンといった植物療法を主体とするスクール&サロンです。長年の経験で皆様が健やかに前進していくお手伝いをしています。


先週末帝京大学真菌研究センター所長、安部茂教授の「抗菌アロマテラピーの基礎と臨床」を2日間みっちり学んできました。安部先生は「菌」を長年にわたって研究されてきた方です。

ここのところ私的なことで大変忙しく、週末2日も学びに行くのは かなりの「ひんしゅくもの」だったのですが、我が家は「勉強なの」と言うとナントカ大目にみてもらえます(;^_^A  ただしその後がぁぁぁ...(/TДT)/ 

「どの精油が一番抗菌作用があるか?」という学びではなく、自分で2日かけて実験していくのが目的です。



まずアロマの歴史のお話がありましたが、アロマテラピーは地中海沿岸で主に使われ、発展してきたそうです。これは乾燥地帯の住人は皮膚が乾燥しているため、いろんな油を体に使ってきたからで有効なものは現在でも使われていて、それが精油の発展の理由の大きな一つだそうです。それに比べ、中国は昔からにせものが多かったというのもあり、学問としての精油は深まらなかったという説明でした。
精油はフランスでは飲んだりもしていますが、真菌や炎症に対し、皮膚に塗るというのが一番効果があるということでした。低濃度で効果は高いそうです。精油の抗菌、抗炎症というのが一番特筆すべきものなのですね♪


例えば真菌症に有効といわれる精油は 脂漏性湿疹にティーツリー、口腔カンジタ症にティーツリー(ミルラ)、膣ガンジタにゼラニウム(ラベンダー、タイム、クラリセージ、ティーツリーユーカリ、ミルラ)、白癬にパルマローザ(ラベンダー、パチュリ、スペアミント、ティーツリー、ユーカリ、ミルラ、ゼラニウム、レモングラス)が特によいようです。

足の裏は100層もの角層があるそうで(まぶたは4層)、この厚い角層のため、白癬は塗布薬の浸透性が悪いため、浸透性が高く、抗菌活性が強い精油は効果が期待されるそうです。抗菌だけでなく、かゆみ、炎症軽減ですね。
精油を加えた足浴の方法等学びました。

実験編
しろうとでも実験しやすいパン酵母、とりがらスープを使いどの精油が抗菌作用が強いか実験、観察していきます。その後口腔内の菌も全員採取しホッカイロも使い、2日間で経過をみます...コワイ。

例えば口腔内の実験は10%濃度エタノール、リステリン、精油は濃度を2種類作って実験するのですがタイム、クローブ、レモングラスが抗菌作用が非常に大きかったです。特にタイムチモール。
次がシナモンとティーツリー
効果がなかったのがミント、ユーカリ
※あくまでここでの実験結果ですし、口腔内には様々な菌がいるため菌によって効くものが微妙に違います。

靴の抗菌は今までティーツリーが一番かと思っていましたがレモングラスのほうが良いようです

自分で準備をし、実験するのってなかなか経験できないことなのでとても楽しかったですよ♪ただし緻密な作業は苦手で忍耐力がないことも再確認しました。

ここで読者の皆様に声を大にして伝えたいことがあります。同じ精油を使い続ける怖さです。
アレルギー感作は特に炎症がおきている部分がおきやすいそうで、例えば炎症がおきている部分に1%以上の濃度で薬用として効くそうですが、使い続けると感作がおきやすくなると。0、5パーセント濃度が(感作がおこりにくい)ギリギリだとか。

リモネン(柑橘系に入っている)は特に古くなると感作が何倍にもなるそうです。劣化しやすいですしね。例えばローションとかを自分で作る場合は、(水をいれると酸素が入りすぐに毒性になるそうなので)どんどん古くなっていくものを使うわけだから 長くて2週間分ぐらい作るのがおすすめグッド!ということでした。

私の知り合いのアロマセラピストさんでも3名、精油を使えなくなってしまった方を知っています。精油にアレルギーをおこすようになり使用できなくなったのです。濃度や同じ精油の連続使用にはくれぐれも気をつけてくださいね!!

※感作 【かんさ】 アレルギーなど抗原抗体反応で用いられる言葉で,ある抗原に対し敏感な状態にすることをいう。

安部先生は口腔内の抗菌作用のあるキャンディや靴の抗菌のためのグッズを開発中だそうです。介護の現場でもよさそうなあめはすでに完成しているそうなので発売になったらこのブログでもお知らせしますね♪




安部先生もおすすめしていたサイトのご紹介です。機能性アロマソサエティです→

その中でもコラムは特におすすめです。→
精油がお好きな方は訪問してみてください。古代ローマでも真菌症にマートルが使われていた等、楽しい情報が掲載されていますよ。

最後に書きたいことは菌は共生していくものだということ。
菌、ほとんどの微生物は病気を起こすものではないのです。菌は生態系を作っていて、そして豊かな微生物生態系はヒトの生理的環境維持に役だっており、常在菌は他の菌の侵入を防ぐ役割をしているわけです。
とにかく日本人は清潔にしすぎですよ!!必要のない抗菌グッズもあるし。 
私がインドネシア在住時代も赤痢になるのは「日本人」と言われていて、日本人の異常さを指摘されていました。
 赤ちゃんの時にあまり菌にさらされないとアレルギーにもなりやすい。→


今日は話があっちこっちいってしまいました。2日間で学んだ「菌と精油」は今後のアロマの講座にしっかりと生かしていきますよ♪