あさひにかがやくきんのしゃちほこ
遂に禁断症状が出てきてしまったので樽酒を飲みに行きました
わたしゃ、実は八岐大蛇ぞえ~~~~~
ウソです
ミラーボールがクルクルしていて
凧が飾ってあって
紅梅白梅咲き競い合う新手のディスコかクラブか?
半蔵門国立劇場
新春歌舞伎公演《旭輝黄金鯱 あさひにかがやくきんのしゃちほこ》へ出かけてきました。
あ、NHKが来てる!
まあ~~~、わたくしが来るってわかったから、美しい姿を納めようという魂胆ね
そういうわけで、千秋楽イブの舞台を録画していました。
見逃した方は近いうちにご自宅でも楽しめるわけですね。
このお話は名古屋城の鯱のウロコを凧に乗って盗んだという伝説の盗賊
柿木金助(かきのき きんすけ)を主人公としています。
随分人気のあったキャラクターでお芝居やお話の題材になったそうですが
どういうわけだか大正時代から歌舞伎の上演は途絶え、今回1世紀ぶりのお目見えとか。
まあ、もしかしたらそういうことでNHKもぺいとん様にかこつけてやって来たのかもしれません。
色模様、お家騒動、親子愛、スペクタクル、千手観音、水中セミヌードこれらを織り交ぜた
息せもつかぬ展開で楽しい楽しいひと時でした
以下、ちゃんとしたあらすじは書けません
序幕(一幕目)は緑鮮やかな宇治の茶畑に華やかな新春の幕開けを重ねているようでなんともウキウキです。
二幕目、那古野城(にゃごやじょう)内大書院の場ではちゃんと襖に
このトラさんが描かれております。 (右の襖のもちゃんと描かれております)
同天守閣屋根上の場では、鯱の乗る大屋根が座席の方へド~~ンとせり出してきます。
そこへ凧に乗った宙吊り状態の菊五郎が!
こういう大仕掛けは国立か演舞場の醍醐味だな~。
(建て替えられた歌舞伎座でもおなじみになるのだろうけれど
古の芝居小屋の延長のような風情が消えていくのは悲しいな。。。)
気分はどんどん盛り上がってきます~~~
三幕目、笠縫里(かさぬいのさと)柿木金助隠れ家の場
運命のいたずらで乳兄弟が敵同士となってしまったことに苦悩し死を選ぶ
年老いた母の時蔵に涙が止まりませんでした。
大詰
御師大国戎太夫(おんしだいこくだゆう)内の場
お正月らしく笑いを誘う台詞の数々が含まれこの場は観客へのお年玉ということ。
ここでは怪しいご本尊さまが菊五郎、後ろに黒子衆付き千手観音を演じます。
義太夫もねえ。。。
♪ときめ~きを はこぶよ ちゅ~ちゅ~ とれいん~♪とか
♪まね~き ねこ だっくぅ~♪
すごいサービスというのか、わたくしの若かりし頃のお正月とはなんという差!
わたくしの左隣には大正のお生まれのようなお母さまがお二人いらっしゃいました。
「なんだかこういう演出っていや~ね~」
「若い人はいいかもしれないけれどね~」とご不満げ。
内心、ウルサイぞ~~~!と思いましたが内気なもので黙っておりました。
が、そのうち鞄の中をガサゴソガサゴソお始めになり
「定期がなくなった~~」とますますガサガサ。。。。
舞台は続いておりますのに。。。
よく携帯音が邪魔だと仰いますが私語も大変喧しゅうございます
と、シャチではなくグチ。
気を取り直して
木曽川の場では大水の中、菊之助が赤いフンドシ一張で立ち回ります。
若い引き締まった肉体を白塗りし、赤が映える映える。
ピッチピッチで水も滴るいい男
鳴海潟の場
揺れる菜の花桜爛漫の中、遠く那古野城を背にして大団円
観終って人生の意義を考えるような内容も必要ですが、わたくしの頭には
「楽しいのが一番」でございます。
この出し物、どうやら《名古屋開府400年祭》とタイアップしての上演だったようです。
こういう可愛い名古屋を初めて知りました。
最近のご当地キャラ、すごすぎです
名古屋嬢 エビザベスさま。
柿木金助よりウワテな気がいたしました。