漆-うるし- | 手づくり家具 七木ーnanamokuー

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家具職人の日々のこと

みなさまおひさしぶりです。

のんびりしてる間に年は明け、一月ももう終わろうとしています。
遅ればせながら、2009年、ブログ始動です。

今年もよろしくお願いいたします。


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さて、今回は漆です。
2006年に社内で漆プロジェクト、というものが立ち上がり、製品に漆をつかえないものかと研究・検討することになりました。
とはいっても、全然お固いものではなく、まずは「漆を知ろう」という名目のもと、だれでも参加自由で始まったプロジェクトでした。

社内に「漆風呂」という漆を塗り、乾燥させる室ができました。
はじめはスライドをみたり、実物に触ってみたりしていたようです。
私が参加したのは、実際に塗り始めた頃でした。

盆から始まり、箸、箸置き、お椀まで塗りました。

椀以外は材料は自分で準備しました。盆・箸置きはナラ、箸はスギ、椀はミズメサクラです。
盆に関しては、杢があるものの方が漆を塗ったときに杢が浮き出て綺麗だったのですが、何も知らずなんの変哲もない板にしてしまいました。箸は、、いびつですね。太いし。(現在はだいぶマシなもの作れるようになりました)

でも、なかなか使いやすいです。


漆にかぶれることもなく、楽しく活動しました。
いつからかプロジェクトの方は立ち消えてしまいましたが、今でも個人的に漆風呂で漆塗ったりしています。

塗り方は、「拭き漆」(漆を塗って拭き取り、乾かす、を何度も繰り返す)です。塗りムラも目立たず、初心者にはやりやすいものです。
ただ、しっかり白木地の状態で磨き仕上げておかないと、漆は塗り進めるごとに傷などが浮き上がってくるので大変です。
繊細で気をつかう塗料ですが、それだけあって、やはり仕上がりは艶もあり美しいです。
 

良い経験をさせてもらえたプロジェクトでした。

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