カメラのお手入れ | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

オイラは2輪モータースポーツを中心に撮影する。
サーキットが多いがモトクロスやトライアルもとるため、泥やほこりにまみれるのは良くあることだ。
体も汚れるが、機材も汚れる。
外観はざっと拭けばいいだけだが、特にデジタル一眼レフのイメージセンサーへのゴミの入り込みは頻繁にあり、悩みの種だ。

そこで今日はたまには掃除をするよと言うお話しである。

モータースポーツを中心に撮影しているとダストとのつきあい方を嫌でも覚えざるを得ないのだ。(苦笑)

理由その1:撮影は常に屋外である
サーキットレースなんかは「清潔」なのでまだマシだが、モトクロスやトライアルなんて、ドロ砂ほこりのオンパレードだし、雨が降れば体も機材もぬれるし、足もとはぐちゃぐちゃ。
足を取られて転倒、機材も泥だらけなんて事も良くある。
そんな環境ではいくら気を遣ってもダストの入り込みを防げるわけが無い。

理由その2:絞り値
躍動感のある写真を撮ろうとすると、必然的にスローシャッターでの流し撮りが基本になる。だが、冬場のどんより曇った日や雨の日ならいざ知らず(それはそれで寒くてとってもつらいものではあるのだが)、ピーカンでSS1/15とかで撮ろうとしてもそうそう撮れるものでは無い。あ、いや、この際、撮影技術のことはおいておくとしても、「光量」が多すぎてシャッター速度を落とせないのだ。
ISO感度はめいっぱい落とし、それでも足りなければNDフィルターを常用する。
なおかつ足りないときにはさらにテレコンを噛ませてレンズの実効F値を落としてやったり・・・・

そこまでしても、レンズの絞りは20台が常用範囲となる。
レンズの回折が・・・とか、最もシャープな解像度が・・・・なんて議論はくそ食らえの世界なのである。(爆)

そしてここまで絞ると、恐ろしいことにセンサーについたゴミがくっきりはっきり映り込むのだ。
解説は専門家にゆだねるが、要するに絞りと被写界深度の関係と理解して欲しい。
おまけに背景が流れているところに糸くずでもあった日にはもうばっちり目立ってしまい、どんなに「アタリのカット」だったとしてもボツにせざるを得なくなるのだ。

ひたすら絞り開放でオネーチャンばかり撮っていたときにはあまり気にもしなかったセンサーへのダストの付着だが、そんなわけで
流し撮らー(そんな言葉あるのか?>自分)
にとっては如何にダストとおつきあいするかが避けて通れない道なのだ。

無駄に長い前振りとなってしまったが、そんなわけでオイラがどんな手段でゴミ取りをしているかというお話しである。

デジタル一眼レフの場合、レンズ交換の際などにボディ内部にちりやほこりが入り込むのは構造上避けて通れない。コンディションが悪いときにはなるべく現場ではレンズ交換をしないようにはしているが、どうしてもという場合もある。レンズ交換なんてしなくたってゴミが入るときだってある。
ゴミ写りがかなり目立ちやすい撮影環境でもある。orz

かといってゴミが入る度にサービスセンターに持ち込んでいたら時間とお金がもったいない。(というより持ち込んでいる暇も無い)

ってな訳で必然的に自分で掃除することになる。

オイラの掃除の仕方を紹介しよう。

その1:ブロア
まず、なにはともあれ、ブロアで吹き飛ばす。
レンズマウントキャップを外す前に周辺部を吹いて、さらにミラーダウン状態であらかた吹いたら、次にミラーUPで同様に掃除。
エアダストスプレーは便利だろうが、ごく稀にノズルが飛んでいったとか液がべちゃっと出たという話も聞くし、何よりももったいないのでオイラはハンドブロアを使っている。
その代わり勢いよくエアが出るように大きいものを愛用している。
オイラが知る限り、これがいちばんデカイ。
エツミのウルトラジャイアントブロアー

ノズル部分は万が一にもすっぽ抜けて飛んでいかないようにコーキング剤でシールした上で奥まで押し込んでから口元をタイラップ(樹脂の結束バンド)で止めてある。

blower

これで掃除をしたら、レンズをつけずにスローシャッターで流し撮りをする。
壁などの均一な色のところにむけて撮るのがおすすめ。
画像を再生し、ゴミの映り込みを確認する。
だいたい画面を9分割くらいの拡大でざっと見るのが効率がいい。
これでゴミが無ければそれでおしまい。(^_^)v


万が一、ゴミが映り込んでいるときにはいよいよセンサー掃除となる。


その2:ぺったんキット
センサーにぺたぺたした樹脂を押しつけてゴミをとる奴。いくつか試したがペンタックスのものがいちばん使いやすい。

pentax

これで乾いているゴミなら問題なくとれる。
但し、脂っぽいゴミがついているときにはこれだけではとれないことも多いので注意が必要。


その3:目視確認
簡易的なチェックは上述のような流し撮りでの画像チェックで行うが、センサーを掃除したあとは、目視でゴミの有無を確認する。
こういうのが便利。

loupe01

loupe02

これはかなり高かったけど重宝している。今はハクバとかからリーズナブルなものが出ているんじゃ無かったかな・・?

調べてみるとハクバから似たようなのが出ている。
http://www.amazon.co.jp/HAKUBA-%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A2-%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9A-KMC-SCLP2/dp/B00A5OJYYO

ちなみにamazonでのこの商品の評価で悪い評価をつけているいる人のコメントを見るとちょっと笑える。
ルーペってのは「(ゴミの有無を)見やすくする」だけの機能であって、「見えることを保証するわけで無い」し、ましてや不十分なクリーニング作業を棚に上げて、「ゴミがうつっている」と文句を言うのは筋違い。
所詮は道具。結果は使う人次第って事。。。(´ー`)┌フッ

値段もそこそこなので余裕のある人は買っておいてもいいかもしれない。

ただし、お金を節約するなら、100円ショップで売っているような

懐中電灯とルーペが一体になった奴
でも何とか役には立つかもね。(苦笑)

まあ、ルーペは無くてもゴミ残りの有無は簡易的にチェックできるから要らないかも知れないが。



その4:湿式クリーニング

ぺったんキットでもゴミがとれないときには脂っぽい汚れがついているって事で、その場合には湿式の掃除が必要。
薬局で売っているような無水アルコールでもいいと思うけどとにかく揮発性の高いクリーナーをつかうこと。

オイラはHCLのセンサー用クリーナーを使っている。
これをHCLのクリーニングペーパー(厚手の固い方)を割り箸に巻き付けて、先端にクリーナー液をちょいとつけたら、センサーをなでなでする。

ティッシュだと紙くずが出るからかえって駄目。専用のクリーニングペーパーを使いたい。
いったん買えばそう簡単に使い切れるものではないので、サービスセンターで有料掃除をしてもらうことを思えば大した出費では無いと思う。(苦笑)

ちなみにオイラの経験では、いくら揮発性の高いクリーナー液でも拭きっぱなしでは液ムラが残り、画像に写り込むので、ウエットでクリーニングしたらすぐに液をつけないペーパーでから拭きして仕上げるのがポイント。

その際、ゴミが多いとゴミを掃き寄せるだけでとりきれないので、ルーペで見てゴミが多いときは前述のぺったんキットでもう一度掃除するかブロアで吹き飛ばす。

sensor01

最後の仕上げにレンズ無しでの流し撮りをもう一度やって、画像への映り込みが無いことを確認する。

ま、こんな感じかな。



基本的に時間のあるときに湿式でクリーニングしておき、バタバタと準備するときは、ゴミ写りの有無をチェックして問題なければなにもしないというのがオイラのパターン。

レンズ交換式である以上、ゴミが入るのは当たり前なのでこの程度は自分で対応することをおすすめする。

ちなみにファインダー周りにゴミが入ることがあるけど、これは基本的に「気にしない」ことにしている。
交換式のフォーカシングスクリーンならば外してブロアで吹くこともできるが、なかなか取り切るのが難しいことが多いし、画像には写らないため、オイラは全く気にしない。(爆)

ちなみに撮像面へのゴミ付着はデジタルならではの悩みだ。
フィルム時代は撮像面がフィルム自体なので1コマごとに新しい面が出てくるし、パトローネの中で保護されていたフィルムは滅多なことではゴミなんかつかない。
デジタルではそうはいかない。常に撮像面は出ずっぱり。八面六臂の活躍なのだ。だから定期的な掃除は不可欠。

少し前に中国で騒ぎになったニコンのゴミ問題なども、クレーム好きな中国ならではという部分もあるだろうが、デジタルカメラの普及と共に、ユーザーの受け止め方が白物家電化しているためとも言えるだろう。

工業製品ってのはきちんと性能を引き出すにはちゃんとした知識とメンテナンス、使い方が必須なんだけどな-。。。
(-。-) ボソッ


ちなみにこれはあまりおすすめしないし、やるにしてもあくまでも自己責任で・・・・となるのだが、オイラは時間の無いときや、出先での非常用としてはレンズペンで掃除をしてしまう。

レンズの掃除用には普通のサイズを使うが、イメージセンサーの掃除用は先が小さいタイプを使う。

ちなみにこれ、油汚れを落とすためにコンパウンドが配合されているらしく、以前ハクバに問い合わせをしたことがあるが、

絶対に撮像素子には使わないでくださいっ!!

と言われたっけ。(苦笑)
まあ、確かにローパスフィルターなどにはダスト防止のコーティングをしてあるわけだし、コンパウンドでゴリゴリやって良いわけないよな。(爆)

オイラはあくまでも自己責任でやってしまうことも時々ある。
今のところ特に不具合は出ていないがあくまでも非常用と考えて欲しい。
(やるときはあくまでも自己責任でね・・・・)



おまけ・・・・

こんなものもあるらしい。

個人的見解ではまず役に立たないと思う。
あんな小さなファンとモーターで発生する風量でダストが吸い取れるならば、ハンドブロアで吹き飛ばした方がはるかにとれるはずだ。
もしくは吹き飛ばすならダストスプレーを使う方が百万倍良いと思う。
吸い取るというのであれば掃除機を使っても同じことができるはずだ。
その意味ではこの商品の唯一の「売り」は外から供給する空気をフィルターを介してボディ内に入れるという点だけだろう。
まったく役立たずの利点と断言するが。。。。(爆)






・・・・というわけでテストしてみた。(^_^;

まずは1Dマーク3のセンサーの上でティッシュをもみもみしてダストをまき散らす。

dust

ルーペで覗くとこんな感じ。(^_^;

dust
よくわからないかも知れないが、ティッシュのカス
あ、別にいやらしい意味では無いです・・・バキッ!!☆/(x_x)
がかなり付いている。

通常ならばハンドブロアで吹き飛ばせば良い程度のダストだ。
ちなみにブロアを使う際には舞い上がったダストがボディから出やすいようにセンサー面を下に向けてやる。

ふわっと乗っただけのダストなのでハンドブロアでもだいたいはとれてしまうようだ。

だが、せっかくだから掃除機でテストしてみた。

・・・・・と言うわけでこいつを掃除機で吸い取ってみるわけだが、吸い口を密着させてしまうと、ボディ内から吸い込むだけになるため、どこかからエアがボディ内に供給されるようにしないとならない。
単にレンズマウントに掃除機を押しつけるだけでもいいが、それだと安定しないし、どうせなら吸い込みながらシャッターを切ってミラーを何度も動かした方がいくらかでもゴミとり効果が高いはずだ。

考えた結果、掃除機の吸い口を上向きに保持し、普通にホールドしたボディを上から吸い口に近づけてやる。
あくまでも密閉せずゆる~い感じで近づけるだけ。

ちなみにキヤノンのEFマウントってけっこうデカイので我が家の掃除機の吸い口だとレンズマウントの内部に突っ込めてしまうので要注意。ミラーが動いているときに中に突っ込んだら一巻の終わり。ミラー周りが壊れる。。。。

vacuume

早速テスト開始。
さすがに初めからフルパワーで吸い込むと内部の部品をもぎ取って来かねないので、まずは最弱でテスト。。。

んでもって、テスト結果。

やっぱりふわっと乗ったくらいのダストなのでキレイにとれた。(^^)v

sensor02

と言うわけで、あんなおもちゃの扇風機なんて買わなくたって良いよと言うお話でした。
バキッ!!☆/(x_x)