今年も来期の板を試乗してきた。
試乗会は土日の二日間。
毎年、クラブの練習会キャンプ日程にあわせてアクティブFさんや、シュペールさん、アスペンさん、ICI石井スポーツさんなどが試乗会を開催してくれる。
試乗会自体、営利目的というよりは販促イベントという位置づけなのだろうが、それにしても1日1000円であれだけいろいろな板を履ける試乗会をオイラは知らない。
普通、ショップが単独で主催する場合、参加費は3000円程度が相場だ。
そのショップでニューモデルを購入すれば参加費の分だけキャッシュバックされることが多いようだが。。。
今回は3月から4月頭までの試乗会が中止になってしまったことも影響したのか、普段以上にたくさんのスキーが集まった。
アスペンさんだけで80台は持ち込んだといっていたので、おそらく全部で120台程度はあったはずだ。
そのうち競技用モデルは30台程度はあったはず。
ま、そんなわけで試乗会。
土曜日はあいにくの小雨模様だったが、そのおかげでリフトも空いており、試乗し放題。
おまけにバーンも硫安がよく効いたため、練習をかねてかなりの本数をすべることが出来た。(^^)v
土曜の晩は土砂降りといっていいほどの雨となったが、翌朝は予報どおり、すっきりと晴れ渡った。
夜半過ぎに雨が上がったあとは、雲が切れたのか、あさの気温は宿の前で0℃。
スキー場に上がるとたっぷりと水を吸ったバーンが冷えてしまっており、絶好のコンディション。
というわけで土曜は空いているバーンで効率よく試乗できたし、日曜は好天&好条件のもとでじっくりと乗りこむことが出来た。
以下、ざっくりとインプレッション。
断っておくが、おいらのレベルは草レーサーとしては並以下である。
インプレッションはあくまでもオイラのそのとき、そのバーンコンディションでのフィーリング評価であることを付け加えておこう。
まずは、大回転モデル。
試乗したのはすべて競技モデル。設定があるものは選手用モデルを試乗した。
途中に斜度変化はあるがねじれのない素直な中緩斜面にさほど振り幅のない練習セットを立て、硫安でバーンコンディションを維持しながらの試乗である。
各モデルを2本ないしは3本ずつ滑った。
履いた順番に行こう。
サロモン LAB190cm
久しぶりにキャップスキーを履いた。サロモンのLAB板(GS)を履いたのは初めてかもしれない。
ゲートを都合2本滑ったが印象は悪くない。少なくとも朝イチのきれいなバーンではエッジグリップもいいし、トップから入っていく感じも悪くない。
186cmを履いた仲間たちは酷評していたが、オイラが履いた190cmはよかった。
日曜に190cmを履いていた14136選手も気に入っていたようなので悪くはなさそうだ。
お次は
ハート 188cm
ハートも今はキャップスキーだ。おいらが持っている7年位前のものはヒラ板であり、外観がかなり変わっている。
だが、やっぱり乗り味は相変わらず、ハート。(笑)
素直でよく曲がる。好印象。
仲間にも言われたが、このくらい素直な板に乗っているときのほうがオイラは積極的に動いていけるようだ。
ぎゅんっと走るタイプではないが、ターン後半でかかとよりの荷重をすれば走りも悪くない。
値段しだいではちょっと欲しいかも・・・(^^)v
次は
ディナスター 191cm
これは難しい。(^^;)
長さの影響もあるのかもしれないが切り替え後の谷回りでトップがきれいに落とせず、ラインが膨れてしまう。マキシマムを過ぎた後もスキーが体の下に戻ってこない。
少なくともおいらレベルではポテンシャルを引き出せそうもない。
もっときっちりと荷重してたわみを作れる技量がないと乗りこなせそうもない。
14136選手は気に入っていたみたいなので、やはりこいつのよさを引き出すには高い技術レベルが必要なのだろう。
フィッシャー 186cm
いわゆる「穴あき」モデル。
今季モデルとほとんど変わらないという話。ショベルの立ち上がりポイントがわずかに手前に来ているため、接雪長が短くなり、回転性能が上がっているという話を聞いたが、履いた感じはいつものフィッシャーと変わらない。
サロモンやハートよりは少し「張り」と「反発力」を感じる。
でも、オイラが使っている穴あきになる直前のモデルよりはいくらか操作性がいい。
やはり「基本」はこいつかな。。。
次は
フォルクル 187cmスピードウォールモデル
昨年の試乗で気に入ったモデルの最新版だ。
相変わらず、ターン中のライン自由度は高く、操作性のよさを感じる。
ただ、乗りやすい分、満遍なくずれて滑っているフィーリングが付きまとう。乗りやすいけどタイムは出ないという印象がどうしてもぬぐえない。
昨年迷った末に購入に踏み切れなかったのと同じ理由で、今年もこれを買うことはないなぁ。
すごくフィーリングはいいだけに一度ブロワを使ってタイムを取りながら試乗してみたい板ではある。
エラン 188cm
思い起こせば、今の競技スキークラブに入れてもらい、競技に専念し始めた年に買ったのが、当時エランのヒラ板、181cm。
まだサイドカーブがR21だった時代だ。
R27対応のエランを履いたのは今回が初めてかもしれない。
しかし、エランはエラン。安定感があり、キョロつく感じはない。
残念ながら、試乗した頃にはバーンが荒れ始めてしまったため、正直、きちんとした評価は出来なくなりつつあったこともあり、可もなく不可もなくというところだ。
ま、あまり興味はわかない。(苦笑)
お次は
ロシニョール 185cm
ロシは4年くらい前に試乗したときに好印象だった記憶があるがそれ以降はほとんど乗ったことがない。
数年前にワールドカップでボディ・ミラーがロシを使って活躍して以来、割りと評判はよく、Mししょーも使っているので気になるところではある。
試乗した頃はバーンがだいぶ荒れてきたので叩かれてしまうことが多くなってきていたが、ロシは荒れたところでもあまりばたつかず、高めのラインをキープできた。荷重をかけていくとトップが食い付いてきて割りと好印象。
性能、フィーリング共にかなりいいと思う。
でも、なぜかロシは買う気にはならないのでパスだな。(爆)
おそらく、大昔、おちゃらけスキーヤーだった頃に散々ロシニョールを履いたのでもう飽きてしまったのだと思う。(苦笑)
お次は
アトミック D2 Nタイプ 183cm
186cmがなかったのでちょっと短めの183cmを履いてみた。
Nタイプというのは少しフレックスがソフトということなので、女子モデルなのかもしれない。
乗った感じは悪くない。荒れているところでもスムーズに滑れる。
D2になる前のモデルに載っていたことがあるが、あれよりもしっとりとした反応になっている印象だ。
なかなかいい。。。
しかし、以前、アトミックを履いているときはフィーリングはいいんだがどうしてもタイムが出せなかったので1シーズンでやめてしまったこともあり、D2が良いとはいえ、買うことはないな。。ボソ
土曜日の試乗はここまで。
そして、日曜の午前はずっとハートを履いて滑った。
セット直後のきれいなバーンコンディションから、(お昼直前の段ぼれを無理やり硫安で固めたため)叩かれまくるコンディションまで通して履いて見た。
ハートに試乗したかったひと、ごめんよ。(爆)
結論から言うと、やっぱりハートは結構良い。
しかし、おいらの持っている古いハートとの決定的な差はあんまり感じることは出来なかった。
もちろん、エッジグリップなどはかなりよくなっているが、しなやかな板の宿命なのか、バーンが荒れてくると叩かれてしまい、ラインをキープするのが難しいのは昔も今も同じだ。
かなり欲しいと思った瞬間もあるが、やっぱり迷うなぁ。
当初は試乗会でスキーは終わりの予定だったが、連休にも少し滑る事にしたので、来週は比較のために自前のフィッシャーをはいてみることにしよう。
7年物のハートと3年物のフィッシャーを使う身としては、来季はGSの板は一本買い足すつもりだが、踏ん切りがつかない。
フィッシャーの試乗会オチが安く手に入るなら、それが一番かも。。。
そういえば、ストックリには試乗しそこなったなぁ。
それからヘッドにはあえて乗らなかった。
先日、エロ本さんのヘッドに試乗させてもらい、難しく感じたからだ。
やはりオイラの技量では、ピンピンでタイトなモデルよりは、程よくルーズというか寛容な部分を持ち合わせているモデルがあっているようだ。
自分の実力よりも少しだけ背伸びすれば新たなフィーリングを体感させてくれる板が実力を伸ばしてくれるのだろう。。。
はてさて。
土曜日の午前中、小雨が降り続く中で8台のGSモデルに試乗したあと、スラロームのセットに変更し、スラ板の試乗をした。
悪天候ということもあり、ロングポールではなく、ショートのゴムポールを使用したため、滑走フィーリングのチェックに専念できる環境だ。
試乗したのはいずれも選手用モデル。
スラロームはレギュレーションの関係もあり、長さは全て165cmである。
はじめに乗ったのはヘッド
先日、エロ本さんのヘッドに乗せてもらった際に好印象だったからだ。
しかし、今回はバーンがすでに荒れ気味、かつ、午前中のG板の試乗ですでに疲れ果てていたのでイマイチ。。
先日の好印象が今回は感じられなかった。
特に悪いとも思わなかったけど、別段買いたいと思うほどではなかった。
次はアトミック
この板は反発が強く、飛び跳ねる感じ。足を左右に跳ばせるので体力がある人ならいいかもしれないが、ちょっと疲れそう。
それに荒れたバーンでは予想以上に飛ばされてしまいそうなので、ちょっとオイラの体力では抑えきれないなぁ。
サロモンLAB
サロモンは特に可もなく不可もなくというイメージ。
昨年履いたときにはとにかくトップが重くて安定している印象だったが今年のものはその印象が薄れ、ごく普通な感じ。
嫌いじゃない。
ただし、サロモンを履いたときにはスラロームのセットは撤収したあとだったので、フリーで乗っただけ。ゲートに入らないとイマイチ判らない。
ストックリ
同じくフリーでの試乗のみだが好印象だったのが、ストックリ。
しっとりした乗り味でスイートスポットが広い。
今使っている古いハートのスラ板とよく似ている。
でも、似ているだけに買い換えるほどではないとも言える。(苦笑)
フィッシャー
これもフリーでの試乗。
穴あきのスラ板はごく普通な感じ。
良くも悪くも、この板はあまり印象に残らなかったなぁ。
ここまで乗ったところでいい加減足が限界になったので終了。
そして翌日はサロモンだけを履いて、ゲートを5本ほど滑ってみた。
サロモン、悪くないけど、やっぱり今もっているハートを買い換えるほどでもないかなぁ。
ちなみに土曜日にあがる際に
ブリザードの小回り系オールラウンドモデル167cm
を借りて駐車場まで下っていった。
純競技以外の板を履くのは実に数年ぶりだが、本当に扱いやすい。
おそらく硬いバーンではどんなに頑張ってもズレをとめることは難しいのだろうが、ざくざくの春の雪では軽やかにターンでき、しかもほどほどに気持ちの良い切れ味。
適度なズレもあるのでスピードコントロールも楽チン。
遊びですべるならこういう板も一つ持っていてもいいかなぁ。。(笑)
ってなわけで総括。
GS8台、スラ板5台、オールラウンド1台に試乗した今年の結論っ!!!
GSは、仲間のコネで試乗会オチのフィッシャーが回ってくることを期待して購入するのはしばらく保留。
出物がなかった場合には、新車で、穴あきフィッシャーか、ハートを買ってみるかというところ。
スラ板は購入しない。今もっている板で十分。
ま、そんなところである。(苦笑)