ページ数:315P
発売日:2016年06月
大学一の有名人かつアンタッチャブルな存在――東雲清一郎。
美咲は祖父の手紙の鑑定を通して、彼と知り合うが、
清一郎の毒舌は相変わらずで……。
黒猫を通して、飼い主との間ではじまった文通。
徐々に育まれる恋心。が突然、途絶える返事。
宙ぶらりんな思いにケリをつけようと、猫の手紙を手かがりに、
美咲と清一郎の人探しがはじまる――
「文字は嘘をつかない。本当に鑑定していいんだな?」。
鎌倉を舞台に、文字と書、人の想いにまつわる事件を描く、
大人気ミステリー、第2弾です。
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シリーズ第2弾
っていうか、タイトル長!
人間嫌いな清一郎が、予想外に愛着を抱いているのが
カバーイラストにも描かれている猫さん。
これは飼い猫ではない。
1話目に登場する猫さんなんだけどね。
「1 清一郎 耽溺する」
美咲の友人の家に通ってくる黒猫
ケガをしていた黒猫を手当したことがきっかけで
猫を通して始まった文通。
しかし、その手紙が突然途絶えて・・・
文通を始めるにあたり、清一郎に少しでも
きれいな字を書くコツを教えてもらうんだけど
これが結構ためになる。
そして清一郎の猫好きがよ~くわかる(○ ̄m ̄)
猫カフェについても、猫をホステルのように扱った
システムに引っ掛かりを感じる。
猫好きなら絶対に行かない。と言いきったものの・・・
最後が笑えた(^◇^;)
「2 清一郎 悩む」
美咲の友人がバイトしている洋食店の看板に×印を
発見したことで、犯人をみつけるべく清一郎に相談するが
?や×などの記号は鑑定できなくもないが、
今は忙しいとのことで、プロの鑑定士である裏辻を
紹介されるも、あっさり断られ・・・
しかし、他の店でも同じような×印があるのを知って・・・
清一郎が忙しいと言っているのは、コンクールに
作品を出品する為で、それは美咲が関わった事件で
裏辻に約束させられたことでもあり、美咲は責任を感じている。
アリババと40人の盗賊を引き合いに出して説明してるのが
とってもわかりやすかったですよぉ~
「やっていることに悪意はない。だからこそタチが悪い」
あぁ~なんか、薬屋探偵でも同じような言葉を使ってたなぁ~
悪気がないって、一番卑怯で残酷ないい訳だよ。
その行為が純粋なだけに傷付けられた方の怒りは行き場がない。
自分から喧嘩を売っておいて、買うなって言ってるのと同じだ。
「3 清一郎 壊れる」
清一郎と連絡がつかなくなった。
学食でいつも食べているタヌキそばが、タヌキうどんに変わった。
これは変だ!と思っていたらスランプに陥っていたらしい。
その壊れっぷりが・・・
ここでは、清一郎の妹や、裏辻との関係もわかり
更には母親のことや、過去の出来事なんかもわかります。
濃いぃ~内容になっております。
「4 清一郎 退治する」
裏辻からの依頼で、古書画の鑑定をすることになった
清一郎だが、依頼人である古書のコレクターの自宅に赴く事に。
そこには美咲も同伴することになったのだが、
そこに現れた古美術商は・・・
戦国武将の古書についての説明が面白かったです
千利休とか・・・
ただ、この古美術商が曲者だった
取引が終わった後に、清一郎と美咲の前に現れ
あからさまに脅しをかけてきた。
彼は清一郎や美咲の過去や家のことまで調べつくしていた。
これって、もしかして、これからも関わってくるのか??
東雲清一郎の成分は、毒舌と嫌味と屁理屈で出来ている
美咲に対しては、随分と緩くなったというか
何気に気遣っているような感じが表に出てきてはいる。
1作目に比べて読みやすくなっているというか
ミステリらしくなっている?
いや・・・単に古美術商が絡んできたから
ワクワクしているだけか?(^◇^;)
アメリカ人に道を聞かれて、自分も迷っていると伝えたら
がんばれと言われた。屈辱だ!・・・
ヾ(>▽<)oきゃはははっ!
毎回、清一郎の方向音痴っぷりに癒されます。
続きはどうしようかなぁ・・・考え中です。