鎌倉香房メモリーズ/阿部 暁子 | mokkoの現実逃避ブログ

mokkoの現実逃避ブログ

現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ


ページ数:301P
発売日:2015年02月

人の心の動きを香りとして感じとる力を持つ、
高校二年生の香乃は祖母が営む香り専門店
『花月香房』に暮らしている。
香乃のよき理解者、大学生の雪弥さんと共に
『花月香房』は今日もゆるり営業中。
そんなある日、店を訪れた老婦人の“消えた手紙”を
一緒に探すことになって!?
鎌倉を舞台に、あの日の匂いと、想いも…よみがえる。
ほっこり、あったか香りミステリー。
---------------------------
初めましての作家さん

舞台は鎌倉。
祖母が営む香りの専門店『花月香房』で暮らす高校生の香乃と
アルバイトの大学生:雪弥さん
香乃は、人の発する香りから、その人の心の動きがわかってしまう。
不用意に関わらないようにしてきたつもりでも
つい手を差し伸べてしまい、逆に傷ついたり・・・

そんな体質だからか、人が多い場所では気分が悪くなる。
雪弥さんは、そんな香乃のことをよくわかっているので
さりげないサポートもできるスキのない男である。
その優しさに、トキメイテしまう香乃(*´◇`*)
祖母と香乃と雪弥さんが関わる香りに纏わる優しいミステリー


「あの日からの恋文」
お香を買いに来た老婦人が、自分の帰る家を忘れてしまった。
彼女は偶然にも祖母の知り合いで、なんとかお孫さんに
迎えに来てもらったものの、大切な手紙を失くしてしまい
心を痛めていた。
香りと思い出は結びついているからと、香乃と雪弥の二人は
消えた手紙を探すことに・・・

「白い犬は想いの番人」
亡くなった祖父と交流のあった男性が亡くなり
自分が所有していた香木を祖父に譲ると遺言を残していた。
祖父は亡くなっていたので、香房を営む祖母に話が回ってきた。
祖母の代理で亡くなった超お金持ちの家に行くことになった
香乃と雪弥さんだが・・・

「恋しいひと」
香乃が一人で店番をしていた時、女性客が入ってきた。
お香を選んでいるように装ってはいるが、お香が目的ではない様子
そして彼女が放つ敵意の香り。
その後、キャンパスツアーで雪弥が通う大学に行った香乃は
いつもと違う雪弥さんに驚くのだが・・・

「香り高き友情は」
東京から突然、妹がやってきて、泊まることになった。
何か目的があるらしいのだが、妹は何も話してくれない。
あまりに頑なな妹に、つい冷たいことを言ってしまう香乃
気が弱いくせに、夢中になると周りが見えなくなるとはいえ
相手を思いやる気持ちだけは人一倍強い。
やがて妹の目的を知った香乃は・・・


両親も妹もいるのに、何故に祖母と暮らしているのか。
雪弥さんがアルバイトをするようになったきっかけは・・・
そういう背景を感じながら、香りにまつわる
優しいミステリーと静かに育まれる恋に
色んな感情の揺れを感じます。

最後のお話は、スリル満点でしたぁ~

前回読んだ妖怪課で、恋の「こ」の字も出てこないのに
恋だとのたまっていたので、その部分には
結構ストレス溜まっていたんだけどね
これを読んで正解。
こういうの待ってたのぉ~って感じかしら(p^_^q)
静かに時を重ねるように育っていく恋って
いいわぁ~q(≧∇≦*)p ウキャッ

シリーズものなので、いつか続きを読もうかな♪