悪童日記/アゴタ・クリストフ | mokkoの現実逃避ブログ

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現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

ページ数:244P
発売日:1991年01月

 

戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住む
おばあちゃんのもとへ疎開した。
その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。
人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を
目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。
戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。
人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に
感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの
女性亡命作家の衝撃の処女作。
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初めましての作家さん

Mirokuさんに頂いた本です。

↑クリック レビュー

 

タイトルだけは知っていましたが、手元になければ
絶対に手を付けなかった本です。
そもそも購入もしなかったはずです。
戦争が根底にある作品は嫌なんですよね。
が!Mirokuさんに感謝です。

 

第二次大戦下、魔女と呼ばれる祖母の元に疎開した双子。
子供が子供の理解力と自分たちが作り上げた基準の中で
自らを鍛え上げ麻痺させ非情に生き抜く様を
余計な感情をそぎ落として淡々と綴られる。

 

戦時下で人を助ける余力のある一般人はいない。
童話じゃないんだから、人を助けてる余裕なんてない
自分が生きるので精一杯。
有川浩さんの「レインツリー」の一文を思い出しました。
救急車で病院に担ぎ込まれるような重病人が近くにいても
自分が指を切ったことが一番痛くて辛い。
人間ってそういうものでしょう。

 

だとしても、この双子は凄い。
この話が成立するのは男の子の双子だったからだと思う。
大人だったら、戦争に駆り出されてるし、一人だったら
ここまで非情に強くい続けられないと思う。
あくまでも個人的な考えだけど・・・
二人というよりも、双子だったからそこだと思うんだよね。

 

祖母の意地悪に耐え、ひもじさに耐え、学び、知恵を身に着け
理不尽を受け入れ、愛情をそぎ落とし、冷静に観察し
自分たちにも他人にも残酷になる。
まるで生存し続けるための本能を呼び起こそうとしてるように。

 

読んでよかったです。のめりこみました。
何なの?この子たちは??と思いながら先が気になる。
先が気になりながら読了してしまった。
これ3部作とのことですが、絶対に続編を読みたくなるよね?
絶対に全部読んでやる!!
それくらいの衝撃でしたよ。
早く読みたいぃ~
o(>ロ<o) (o>ロ<)oバタバタo(>ロ<o) (o>ロ<)o