ページ数:222P
発売日:2016年02月
「玉阪人形堂」を祖父母から譲り受け、店主となった元OLの澪。
今日もこの小さな店には人形に関する様々な難題が持ち込まれる。
赤いマーカーの汚れがついてしまったリカちゃん人形、髪が伸びる
市松人形、盲目のコレクターが持ち込んだ「小田巻姫」の真贋―。
人形と人間の不思議な関係を円熟の筆で描く、人気シリーズ第二弾。
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たまさか人形堂の続きです。
2年以上経って、やっと読めました(^◇^;)
前回、店を閉めると言い出した澪。続編が出るってことは
続いてるのはわかっていても気になるでしょう。
そこら辺もサクっと説明してくれてますよん♪
今回も色々な事情を抱えた人形が持ち込まれます。
真っ赤なマーカーで汚された痛々しいリカちゃん人形。
創作人形の展示では、作品が壊される事件が発生。
ミステリっぽい展開になってます。
そして香山リカの蘊蓄と、驚きの展開が待っている。
そして髪が伸びる市松人形・・・
ホラーではありません。
職人の目を通して観た髪が伸びる人形とは・・・
お菊人形の話は、そうだったのかぁ~!的な話で
結構踊らされてたのねぇ~と思ってみたり。
また、予想外の発見もあって、お店は沸き立ちます。
一番興奮したのは、小田巻姫
北森 鴻さんの陶子堂シリーズばりに、狸の化かしあいが勃発!
いや・・・川獺と狸か・・・(^◇^;)次は狐か貉か・・・
傘さし狸の話は知らなかったぁ~(○ ̄m ̄)
連作短編集のような形になっているので
短いながらも、その緊張感はたまらない。
この結末もまた、いいんですよねぇ~。
そして、チェコのマリオネット
崩壊に近い形で長年しまってあった人形の修復
完全に近い形に修復したとしても、持ち主が納得するとは限らない。
人形への持ち主の思いがあるから、常に持ち主が正しい
これが修復の難しさ。
ここでは人形修復の話だけではなく、持ち主の人形への思いと
修復師の思いと拘りと、関わる人たちの思いが混じりあう。
金属のボルトとナットのみで出来た人形や、マネキンも登場して
しつこくない蘊蓄に溜息ですよぉ
冨永さんの帰りを待ちながら、続きを待ちます。
いやぁ~楽しい時間でした(p^_^q)