
ページ数: 701ページ
発売日:1995年1月
或る晩秋、信州の山深き地で猛吹雪に遭遇した8人の前に
突如出現した洋館「霧越邸」。
助かった…安堵の声も束の間、外界との連絡が途絶えた邸で、
彼らの身にデコラティブな死が次々と訪れる。
密室と化したアール・ヌーヴォー調の豪奢な洋館。
謎めたい住人たち。
ひとり、またひとり―不可思議極まりない状況で起こる
連続殺人の犯人は。
驚愕の結末が絶賛を浴びた超話題作。
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翠香さんのレビューを読んで購入。
改訂版が出ているようですが、あえて昔のものを手に取りました。
暗色天幕という劇団一行がロケの帰りにバスがエンコ。
駅との中間地点だったので、戻るより進めってことで
山道を強行突破する予定だったのだが、天候が急変。
突如吹雪に見舞われ、奇跡的にたどり着いた洋館「霧越館」
しかし、主は顔を出さず、館の住人達は酷く冷たい態度。
「ここはホテルではありません」と、しかたなく
泊めてやってることを隠そうともしない。
外は猛吹雪。完全に隔離された正に吹雪の山荘もの。
若者たちが一所に閉じ込められたら、じっとしていられない。
こっそり探検して回るわけだが、館の中に飾られているモノは
骨董と呼ぶにふさわしい物や書籍が収集されていた。
ところが探検している内に奇妙な事を発見してしまう。
劇団メンバーの名前と符合する骨董や花が発見される。
単なる偶然なのか、それとも・・・
このちょっとした蘊蓄部分が結構お気に入りだったりする。
そして、メンバーの世話をしてくれる女性が漏らした一言
来客があると館が動き出す・・・
その言葉を暗示させるかのように、誰も手を触れていないのに
テーブルから滑り落ちる灰皿に、枯れた温室のカトレア。
それはメンバーの名前と符合するものだったのだが
予知されたかのように起きた殺人は、北原白秋の
「雨」を模した見立て連続殺人へと・・・
館の主人に探偵役を命ぜられた劇団の代表。
館の住人と劇団メンバー以外に謎の人物がいる?
人影や物音は聞こえるが姿が見えない
館の住人は、気のせいだというのだが・・・
劇団の脚本担当が回想という形で語っていて
最後の方で、探偵役の劇団代表が全員を集めて
犯人当てをするのだが・・・
いやぁ~面白かったぁ~
予想外もいいところですよぉ~
まぁ~推理なんてできないんですけどね
それなりにアタリはつけていたんだけど
ものの見事にハズレました(○ ̄m ̄)
そして、あとがきには奥様である小野主上への
感謝の気持ちが書かれておりました。
愛だわぁ~(*´◇`*)
そして、今回の見立て殺人に使われた
北原白秋の「雨」
実は知らなかったんですよぉ~
即、検索して聞きました。
北原白秋 「雨」