
ページ数:515p
発売日:2008年01月
「月読」とは、死者の最期の思いを読みとる能力者。
月読として生きる朔夜が、従妹を殺した犯人を追う刑事
河井と出会ったとき、さらに大きな事件が勃発して―。
人は死の瞬間、何を思うのか。それを知ることに意味はあるのか。
地方都市で鬱屈する若者たちの青春を描く、
著者渾身の傑作ミステリー長篇。
------------------------
二度目ましての作家さん。
5年も積んだままにしてました(^◇^;)
少し集めの本となると、なかなか手が出ない
いかんですなぁ~
人が死んだ後には、最後の思いが月導(つきしるべ)として現れる。
目に見える形で現れる時もあれば、香りのように見えないものもある。
それを読み解く能力を持った者を月読という。
月読は、その能力があるとわかると、親元から離され
養い親に預けられ、月読の修行をする。
従妹を暴行魔に殺された刑事:河井は捜査から外されるも
一人犯人探しを始め、そこで月読の朔夜と知り合う。
月読の朔夜は、20年前の記憶が抜け落ちている。
それは行方不明になった宿父と関係があるはずだと行方を探していた。
一方、両親が本当の親ではないことを知った高校生の克己は
複雑な思いを胸に前に進めずにいた。
そんなある日、克己のクラスメートである香坂邸で殺人事件が起こるの。
何の関係もなさそうな3人が、実は事件と深く関わっていた。
香坂邸のパーティに招待された克己の親友。
香坂の部屋で発見された死体。姿を消した香坂。
警察の捜査途中での出火。
殺されたのは誰?殺したのは誰?何のために?
いやぁ~月がタイトルにつくと、それだけで神秘的な感じだけど
月導に月読がある独特の世界でのミステリ。
まるで関係のない3人が、少しずつ繋がっていく過程も
面白かったです。
最後の方はちょっと戸惑ったけど(^◇^;)
続編が出てるみたいなので、これも読んでみたいなぁ~
落下する花―“月読” (文春文庫)/太田 忠司
