
ページ数:382p
発売日:2015年10月
丹後半島で二年前、生薬学者が姿を消した。
地域には三百歳の魔女が棲むといわれる洋館があり、
首なし死体も発見されている。
編集者・西田真規は、薬学の鬼才にして唯我独尊博覧強記の
毒草師・御名形史紋、その助手の神凪百合と共に謎を追う。
浦島太郎の「玉手箱」とギリシャ神話「パンドラの箱」がリンクする時、
謎に繋がる一筋の道が現れる。知的スリルに満ちた歴史民俗ミステリ。
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ノベルズ版で揃えたかったので、ずーっと待ってたのに
すっ飛ばして文庫が出てしまった。
それでも待ち続けていたのだが、いいかげん待ちくたびれた。
シリーズ本は、きれいに揃えたいという個人的な拘りを
打ち砕かれた気分ですわ(-。-;)
シリーズ3作目
医療関連の出版社を訪れた美女が、行方不明になった生薬学者の叔父を
探してほしいと依頼してきたことから話は始まる。
何故、出版社に?と思うのも当然だが、そこは一ノ関先生の紹介で、
御名形史紋の力を借りたいということで、この毒草師と唯一親しく?
している西田が連絡役になるのは当然の流れでもある。
あぁ~哀れな西田君・・・
惚れっぽいのが仇となり、きっとまた不幸が襲い掛かる・・・
が!隣の住人である史紋の部屋を訪ねようとした時
なんと、前作の登場人物で、これまた美人で史紋の助手になった
神凪 百合がいた!!
そして、三百歳の魔女が棲むといわれる洋館の話に
史紋が食いついた!
その地域では、首なし死体が発見されており
その謎を含めて捜査に向かうのだが・・・
ってことで、何が気になっていたかというと、
それはもちろん、前作の最後でいきなり史紋の助手になった
神凪 百合のことよ!
でもまぁ~史紋のことだから、当然というか
色っぽい話は全くなかった(^◇^;)ちょっと安心(○ ̄m ̄)
そして、もう一つ気になっていたのが、今回の赤は
どこにもってくるのか?って話よ。
mokkoも、それ使わせてほしいぃ~
いや・・・久しぶりのキャラ萌えですからね(^◇^;)
今回の話は、いつもとはちょっと違っていて
謎解きというよりは、蘊蓄の嵐ってところかしら?
首なし死体の犯人も、話の流れで普通にわかっちゃうし
その理由も、史紋がサクッと解説してるし。
それよりも、浦島太郎伝説の蘊蓄がすごかったぁ~
あれもこれも、浦島太郎に繋がるってのに驚いた。
でも、時の権力者によって、都合よく話が作られているってのは
とっても納得いったわ。
歴史は勝者によって作られるっていうのは、昔からの事で
これは自分の先祖のことを考えたら、ごもっともな話で
どうしても残したい事は、関係者だけがわかるように
民話や伝説といったものに形を変えて、受け継がれる。
まさに歴史民俗ミステリ!
日本の昔話って、名前が非常に面倒臭いから覚えられないけど
とにかく驚いた。
神社での参拝にすら、権力者は姑息な手を使っている。
気付いてる人って、いるのかなぁ~(-。-;)
そして特に深いと思ったのが、浦島太郎の「玉手箱」と
ギリシャ神話「パンドラの箱」だったりする。
渡す側の意識というのを考えたことがなかったけど
深いわぁ~!!
今回は、蘊蓄話に大満足でした。
そういえば、西田君は、今回も暴走して危ない目にあってました。
これはもう、お約束ですかね(^◇^;)
っていうか、哀れだぁ~
がんばれ西田君!君の不幸があってこそ、mokkoが史紋を楽しめる。
更なる不幸を期待してます(○ ̄m ̄)
そういえば・・・
これを読み始めた次の日から、オカンの鼻歌が
「浦島太郎」に変わった
それまでは、ド演歌だったのに、急に明るい曲調になったから
何を歌ってるのか聞いたら、そう言われた。
何で急に?と聞いたら、わからないけど急に
頭の中に流れてきたと言っていた。
未だに鼻歌は「浦島太郎」
偶然とはいえ、恐ろしい(-。-;)