絶叫城殺人事件 (新潮文庫)/有栖川 有栖
¥680 Amazon.co.jp
ページ数:417p
発売日:2004年02月
「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、
口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。
残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場する
ヴァーチャルな怪物が―。
暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壷中庵」
「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで
闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。
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作家アリスシリーズ(火村英生シリーズ)
順番をちょっとすっ飛ばして読んでいるシリーズだけど
長編より、短編集の方が面白いと感じるのは気のせいか?
とりあえずは、手にしてないシリーズを揃えないと!
さて、【臨床犯罪学者 火村英生の推理】がドラマ化されたそうで
第一話が、絶叫城殺人事件とのこと。
キャストがイメージと全く違うので、ドラマは見ないけど
本は積んであったので、読んでみることにした(^◇^;)
「黒鳥亭殺人事件」
大学時代の旧友に依頼され、彼が受け継いだ黒鳥亭を訪れる火村と有栖。
黒鳥亭にある古井戸から遺体が発見されたらしのだが・・・
事件そっちのけで、旧友の愛娘の真樹ちゃんに絵本を読んあげる有栖が
微笑ましくて、「二十の扉」というゲームにも興味津々。
結末は予想外でしたが、何にしても真樹ちゃんが無事でよかったぁ~
「壺中庵殺人事件」
壺中庵とは、壺の中には仙人が住み、宮殿楼閣を成して
山海の珍味を楽しむ桃源郷のような別天地があるといった
中国の故事「壺中の天」に由来するそうです。
いわゆる壺みたいな構造の部屋の中で、主人が自殺していた?
という密室殺人ものです。
この作品が、火村&有栖コンビとの初対面でした。
いや、懐かしい。
「月宮殿殺人事件」
ホームレスが廃材とかを集めて建造した月宮殿と呼ばれる
3階建ての違法建築の豪邸。
仕事の帰りに有栖は、1年前に見た豪邸を火村に見せようと
思っていたのだが、それは焼け落ちた後で、ホームレスの住人は
火事で亡くなったという。
近くに住むホームレス仲間は、悪たれ4人組が放火したというが、
4人組との話は食い違って・・・
いやぁ~これも想像すらできなかったぁ~
「雪華楼殺人事件」
病院のシーンから始まるから、一瞬、状況が呑み込めなかったけど
雪華楼と呼ばれている、未完成のまま廃屋になった7階建ての建物に
怪しげな男女が住み着いていたのだが、男が屋上から落ちて死んだらしい。
しかし、転落の前に頭を殴られていたらしい。
雪華楼には、もう一人の50歳前後の男がいたらしく・・・
これも予想外の結果でした。
「紅雨荘殺人事件」
紅雨荘と一般的に呼ばれている映画の舞台にもなった建物がある。
本当の紅雨荘は別にあり、女主人が独りで住み、映画の舞台になった
紅雨荘の方には子供たちが住んでいた。
ある日、本物の紅雨荘で女主人が首を吊って死んでいたのだが・・・
いやぁ~大掛かりがトリックに驚いたぁ~
「絶叫城殺人事件」表題作
内容は、あらすじの通り。
珍しく途中で犯人がわかってしまったけれど、きっと
mokkoがわかるくらいだから、みんな想像できたでしょう(^◇^;)
わかるまでは、ドキドキしながら読んでいたんだけど
一番驚いたのは火村の携帯の着メロだったかもしれない。
この短編集は結構気に入りました。
面白い内容だと、あっという間に読んじゃうんですよね(^◇^;)
そして、やはりmokkoは推理が出来ないってことを痛感!
楽しめればいいんです!!