カラスの親指/道尾秀介 | mokkoの現実逃避ブログ

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カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)/道尾 秀介
¥832 Amazon.co.jp
発行年月:2011年07月
サ イ ズ:510P 15cm

ど派手なペテン、仕掛けてやろうぜ!!
「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、
最初の直木賞ノミネート作品
第62回日本推理作家協会賞受賞作品

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。
ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。
やがて同居人は増え、5人と1匹に。
「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。
各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?
息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。
道尾秀介の真骨頂がここに!
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道尾作品は、アンソロジーの短編を読んだことはあるけれど
長編は初めましてになります。

ヤミ金業者に人生を狂わされた主人公達
あぁ~これだけで暗いというか辛いというか怖い。

不の連鎖に陥って、苦しみから抜け出すために
ヤミ金の仕事を手伝う事になり、自分ではない
誰かを追いつめる。
それも辛くて逃げ出す主人公だが、ヤミ金業者は甘くない。
その代償はあまりにも大き過ぎた。

何とか逃げ出して詐欺を生業に暮らしていたある日、
ケチな詐欺師と出会う。
何故か一緒に暮らし、二人してケチな詐欺で生活をしていた。
そんなある日、一人の少女と出会った。
これもまた、詐欺を生業としていた。
そして一緒に暮らすことになる。
そんなある日、彼らの暮らす家に少女の姉と彼氏が
住み着いた。
更に猫が1匹同居することになった。

5人と1匹の奇妙な共同生活が始まったのだが
家が放火される。ボヤで済んだものの、主人公達の過去が
ここまで追いかけてきた。
奴らはどこまでも追いかけてくる。
だったら、自分たちで出来る事で大逆転を狙おうと
緻密な計画を立てるのだが・・・

いやぁ~やられたぁ~
色んなやられ方があるけれど、こういうのもあるんだねぇ
手に汗握る展開の後で、それはない!と思うのだけど
そこで終わるにしては残りのページ数が多すぎる。
更なるドンデン返しがあるのか?と期待する。
予想外の結末に完全にやられました。
なんて切ないドンデン返し。

下手に触るとネタばれになるので書けないけれど
こういうやられた感は好きです。
内容的に重いんですけどね。

DVDになってるみたいだから、機会があったら
観てみよう。

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb 通常版【DVD】/阿部 寛,村上ショージ,石原さとみ

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