
発行年月:2013年09月
サ イ ズ:337P 16cm
寂れた商店街の片隅に佇む、「おもいでの時修理します」という
不思議なプレートを飾った飯田時計店。
店主の時計師・秀司と、彼の恋人で美容師の明里のもとを、
傷ついた記憶を抱えた人たちが訪れる。
あの日言えなかった言葉や、すれ違ってしまった思い―
家族や恋人、大切な人との悲しい過去を修復できるとしたら?
切なく温かく、心を癒す連作短編集、シリーズ第2弾。
文庫書き下ろし。
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シリーズ第2弾
最初と変わらず良く言えば、ファンタジック。
悪く言えば都合良過ぎ。
その都合良過ぎ度が加速したような
不思議度も更にアップしたような気が・・・
それでも幼すぎて覚えていなくて、捻じ曲がった記憶や
すれ違ったままの想い、言えなかった想いが
相手に届いたら・・・
勘違いも含めて様々な本当の事が記憶と共に
修復されるなら、そこから新しい時が刻まれる。
という事を前提に読めば優しい気持ちにもなれるでしょう。
たぶん・・・
明里と秀司の進展も、安定期に入ったようだし
あとは、大学生だという太一が問題なんだよねぇ~
作務衣姿でウロウロしてる描写しかないから
存在そのものが謎だ。
津雲神社をツクモさんと呼んで、擬人化して扱ったり
犬の霊と会話してみたり・・・(-_-)ウーム
奴には何かありそうな気がするのだが・・・
「きみのために鐘は鳴る」
亡くなった祖父が修理して預かったままの高価な時計。
10年も預けられたままの時計は、持ち主から娘に譲られ
更に義理の妹へと預かり証が渡ったのだが・・・
「赤いベリーの約束」
商店街の果物屋さんのご夫婦が、喧嘩して妻が家を出た。
喧嘩の原因は、大切にしていたラズベリーの時計を
壊してしまった事だったが、時計には夫婦と、もう一人
大切な友との思い出が重なっていて・・・
「夢の化石」
傷ついた時計を修理に持ち込んだ男性がいた。
同じ日、会社の同僚に彼氏自慢をしながら帰ってきた明里。
どんな時計でも直せるという秀司に突きつけられたのは
石の時計だった・・・
「未来を開く鍵」
河原に雷が落ちて、病院に運び込まれた母と娘がいた。
娘の心配をする母だったが、互いに記憶が飛んでいて
確かな事が思い出せない。
けれど娘が大事そうに握っていたのはかつて自分が
作成した鍵だった・・・
第3弾が出ているようだけど、もういいかな?(^◇^;)