
発行年月: 2008年10月
サ イ ズ:313P 16cm
それは初めて、少年が一人でコンサートへ行ったときからだった。
帰り道に駅で人身事故を目撃してから、世界はどこか自分と違っていた。
この不思議な世界、少年は何処へ向かうのか……。
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前に恵さんのレビューを読んで購入したものを
ようやく読みました(^◇^;)
友人と一緒にコンサートに行くはずだったのに
待ち合わせの時間になっても友人は来なかった
人生初。1人でコンサートに行く羽目になる。
その帰り道、駅で人身事故に遭遇。
好奇心から覗き込もうとした翔太の前に立ち塞がり
悲惨な状況をみるのを防いでくれたヤクザ風の男ヤマケン。
その後、母親に迎えに来てもらったものの車の中が臭い。
自宅に帰ったら姉の部屋が臭い。自分のベッドも臭い。
腐卵臭がするのだ。
今までこんな臭いはしなかった。
そして自分は・・・臭わない。
いつもと同じ家族なのに何かが違う。
翔太がいた世界と殆ど同じなのに何かが違う
自分だけパラレルワールドに迷い込んだ・・・
いや・・・ヤマケンも迷い込んでいた。
そして、パラレルワールドで翔太たちの存在がバレてしまい
国家機密として隔離されてしまう。
二人は元の世界に戻れるのか・・・?
なにかのきっかけでパラレルワールドに紛れ込むって話は
よくあるとは思うんだけど、どうやらそういうSFチックな
話とはちょっと違うようだ。
元の世界と、こちらの世界で決定的に違うのが
心の存在だったりする。
モチロン、臭いもだけど(^◇^;)
ただ、心と言っても考え方とかそういうのではない。
ネタバレになるので詳しくは書けないけれど
そのことについて、結構深く掘り下げて語っている。
考えた事すらなかったので脳みそがモゾ痒い(^◇^;)
とにかく文章が読みやすい。
翔太がこの先、どうなってしまうのか気になってしょうがない。
それであっという間に読んでしまったんだけど
何だろう?
そういう終わり方ですか?って感じなんだけど
その結論のつけ方が、よくよく考えると怖い。
それを肯定してしまう翔太がスゴイ。
いや・・・パラレルワールドでの経験で大人になって
導かれた結論なんだろうけど・・・怖いなぁ~
ただ、どうしても気になったのが臭い
腐卵臭っていうのがいただけない。
イオウの臭い・・・
( ̄ヘ ̄;)ウーン
個人的にかなりヘビーな状態だと思うんだが・・・
鼻が麻痺しないと生きていけないかも(^◇^;)