
発行年月:2002年10月
サ イ ズ:280P 18cm
河合瞳子が大阪郊外のホテル七階から飛び降りた。
周囲を魅了した彼女の突然の死。
大学卒業から五年、その報せは仲間に大きな動揺を与えた。
そんな折り、友人たちに瞳子からのはがきが。
そこには、わたしのことを殺さないで、とあった。
彼女を死に赴かせたものは?
答えを自問する残された者たちが辿り着いた先は?
ほろ苦い青春の終わりを描く感動のミステリー。
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実はこれ、先日読んだ「葉桜の・・・」と間違えて
購入していた本だったりする。
だってタイトルから受けるイメージが似てたんだもの(^◇^;)
イメージだけで何でも捉えるから、たまにこういうポカをやらかす。
他にもやってるんだよねぇ~(^◇^;)
方向感覚もイメージで突き進むから大変な事になる。
時にイメージは人の足を引っ張ったりするので気をつけましょう
σ( ̄◇ ̄;) ワ、ワタシダケ?
大学時代の仲間5人が卒業後も付き合いを続けていた。
それぞれが漫画家やらバーの雇われ店長だったり、
ピアノの先生だったりと、たまたまサラリーマンとは
違う生活を5人が送っていた。
卒業から5年後、仲間の中では特別な存在だった瞳子が死んだ。
自殺という話だった。
仲間たちの受けたダメージは大きかった。
しかし彼女の死後、「わたしを殺さないで」と書かれた
ハガキが届く。
瞳子は本当に自殺だったのか?
彼女の死の真相は?
彼女は何故死ななければならなかったのか・・・
本作は3人の目線で語られる。
瞳子を女神のように崇拝するあまり、アプローチもできず
仲間の女と付き合っていた男と、最初は瞳子狙いで
猛烈アプローチをしていたが、3ヶ月ほどで諦めて
その後はグループの仲間として付き合っていた男と
瞳子にベッタリだった女の目線である。
それぞれの目線で仲間と言えども瞳子への思いは
全く違っていたりする。
瞳子の自殺は自分のせいだと思っていたり、死の真相を
解明すべく調べてみたり・・・
そして瞳子が仕事で組んでいたピアニストにたどり着く
彼は何を知っている?
決して爽やかではない青春小説とでもいうのか?
大人になりきれない26、7歳の若者?たちのあがき?
部分的に学生生活を引きずったまま、というか
そういう部分を手放せなかった5人がたまたま
仲間を続けていて、それがずっと続くと思っていたら
そのうちの一人が自殺して、仲間の死を受け入れるためにも
真相が知りたくて調べたりするんだけど、遠回りをしてしまう
結局、最後には瞳子の死の真相が完全にわかるわけでもなく
一応、こうだったのだろうって結論には達する。
その結論もどうかと思ったりもするんだけど
なんせこの著者の文章って本当に読みやすいからね
途中、ドキドキするシーンがあったりもして
あっという間に読んじゃったんですけど
たぶん、ここに出てくる登場人物達は個人的に好きじゃない。
感情移入もできなかったなぁ~
誰かを崇拝してるって人が身近にいたことがあるんだけどね
頭おかしいんじゃないのか?って思ってたんだよね(^◇^;)
でも女の目を通して見た女ってのは、非常にうまく描かれていて
あぁ~いるいる!と思ってみたり(○ ̄m ̄)
結末から言えば微妙だけど、それなりに面白かったです。