
サイズ:329P 15cm
取扱状況:絶版重版未定
鞠小路鞠夫—
私、妹尾睦月の思い人、腹話術師の朝永嘉夫さんが操る
人形の名前です。
でも「彼」が、実は名探偵!
今回も私の弟・葉月に嫌疑がかかった殺人事件を
鮮やかに解決してくれた世界唯一の人形名探偵なのです。
本格テイストが横溢する短編6本を収録した
青春ユーモア・ミステリーシリーズ。
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人形探偵シリーズ最終巻?
今回は原点に戻って?連作短編集です。
●人形はライブハウスで推理する(表題作)
オムツのリードで、なんとか恋人に昇格した二人の関係。
そんなオムツのところに親父とケンカしたと言って
弟の葉月がやってくる。
朝永さんとのデートにまでちゃっかり付いてきて
邪魔されちゃたまらないってことで、
葉月を追いやったまではよかったのだけど
無事に家に帰ったら、警察から電話が来て
葉月が殺人容疑で事情聴取を受けていると・・・
もちろん、今回も鞠夫の出番となるのだけど
鞠夫を表面に出しちゃうと、朝永さんと鞠夫の関係を
葉月に知られてしまう。
さて、どうする朝永さん!
●ママは空に消える
オムツの勤める幼稚園の生徒:瑠奈ちゃん。
いつもはお母さんが迎えに来てくれるのに
今日に限ってお父さんが迎えに来た。
「ママはお空の上のおばちゃんのところに行ったの」
そう呟く瑠奈ちゃん。
お母さんは風邪を引いていると言って、お父さんが
迎えに来る日が続き、瑠奈ちゃんも幼稚園を休んだ。
ママ友たちの話によると、お母さんは顔にアザを
作っていた事が何度かあったとか・・・
もしかして瑠奈ちゃんのお母さんは・・・?
●ゲーム好きの死体
バレンタインデーにチョコと手編みのセーターを
渡そうと朝永さんの家に向かったオムツ。
ところがカレの部屋には可愛らしい女子高生が二人いた。
朝永さんのファンだという。
面白くないオムツは、そのまま引き返してしまうのだが
女子高生の1人の兄が殺されて事情を聞かれていると
片桐警部から電話があって、彼女のアリバイ証明のために
二人は警察に向かう。
彼女の兄は今流行のゲームをやっている最中に殺されたらしい。
犯人は誰だ?
●人形は楽屋で推理する
幼稚園の園児カイ君にオモチャの指輪を渡され
プロポーズされたオムツ。
なんとかその場は誤魔化してみせたものの
GWに幼稚園で人形劇を見ることになり
朝永さんも合間に出演するということで
父兄と友に会場に向かったのだが、朝永さんとオムツが
恋人同士だということを園の先生が話してしまった。
人形劇の幕間で、園児の世話をしていたら
カイ君がいなくなっていることに気付いたオムツ。
どこを探してもいない。
入り口には係りの人がいるし、そこを通らないと
外には出られないはず。ではカイ君は何処へ?
●腹話術志願
朝永さんのアパートに弟子入りしたいと
男が荷物を持って強引に泊り込むことになった。
ちゃっかり地方公演にまで付き人のように一緒に
付いて行った彼を憎らしく思っていたオムツだったが
帰って来る日に彼がコンビニ強盗殺人の嫌疑を掛けられた。
気の利かない憎らしい奴だけど、殺人を犯すような
人ではないけれど、彼はそのコンビニで以前バイトしていて
殺された店長を殺してやるとボヤイタことがあったらしい。
しかも彼は100万もの大金を持っていた・・・
●夏の記憶
オムツが小学校から中学まで一番中の良かった友達。
その友達の事が未だに忘れられないでいる。
ささいな事でケンカしたものの、彼女が親の事情で
転校する事になり、仲直りできたはずだったのに
出した手紙はあて先不明で戻ってきた。
彼女に嘘を付かれたと思ったまま大人になったオムツ
その本当の理由を鞠夫が解決してくれる。
鞠夫の人格が消えてしまうんじゃないかと
ちょっと思ったりして、ビクビクしてたけど
大丈夫だったので安心しました(^◇^;)
二人の関係を進めるためにはオムツがリードするしかない。
けれど、ここぞという時に朝永さんは大切な一言を話す
しかし、間が悪すぎる!
あぁ~朝永さん・・・女心がわかっていない(/□≦、)
っていうか、我孫子氏は何故に女性の心のヒダを
そんなに詳しくわかっているんだ?
そこが不思議だ(-。-;)
ミステリそっちのけで、二人の関係の方に
スポットが当たりがちだが、軽めだけどミステリはある。
軽いのに推理できないmokko
この謎無理!(○ ̄m ̄)
ピュアな二人の幸せは続くんだろうなぁ~と思わせてくれて
終わらせ方も実に爽やか♪
いやぁ~楽しいシリーズでした。
そして、おりしも腹話術師「いっこく堂」さんのデビュー20周年
いっこく堂さんがテレビで言っていた、本にも載っているという
「まみむめも、ぱぴぷぺぽ、バビブベボ等は
両唇音と言って、腹話術では避けるのが普通」ということを
朝永さんが言っていた。
いっこく堂さんは、それを練習することから始めたそうだ。
すごいですねぇ~
そして、なんと巻末には、我孫子氏といっこく堂さんの
対談が載っていたんですよぉ~
ちょうど、この本を書いているときに、いっこく堂さんが
有名になった時と重なったらしい。
そんな本を、デビュー20周年の年に読むなんて
なんか嬉しいわぁ~о(ж>▽<)y ☆
気にしてる事って、やたらと目に入ったりするでしょ。
今回もそんな感じだったのかなぁ~
先日、地下通路を歩いていたら発見

ヴァイオリンの演奏に引き寄せられて行ってみたら
腹話術ではなくマリオネットが演奏しておりました。
これも偶然にしては出来過ぎですよねぇ~
結構嬉しかったんだけど(o^o^o)
人形繋がりでお後がよろしいようで♪