
455P 19cm
「オフィスは戻り次第、閉鎖する」
能登の事件を解決し、東京への帰路についた一行は、
道に迷ってダム湖畔のキャンプ場にたどり着いてしまう。
ナルの突然のSPR閉鎖宣言に戸惑う麻衣たちは
急遽、湖畔のバンガローに滞在することに。
そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。
幽霊が出るという校舎には恐るべき罠が仕掛けられていた。
すべての謎が明らかにされる最終巻。驚愕の真実とは。
-------------------------
テーマ読みは一時中断です。
旧題『悪霊だってヘイキ!』1992年刊)
とうとう最終巻になりました。
コミック2冊分をまとめられるのかと思ったけど大丈夫でした。
っていうか、すっかり忘れていたけど、これ泣くんだった。
で、ちょっと引きずる。
だからコミック読んだ後、すぐに活字が読めなくてね・・・
前回の能登の事件で男性陣がズタボロになり
全員が病院送りの上に入院。
中でも一番重症なのが見た目はなんともないけれどナルだった。
そこで依頼主の人たちが料亭を提供してくれたので
退院できるまでの半月ほどお世話になっていたのだが
ナルが勝手に退院を決めてしまい、SPRの面々は東京に戻ることに。
ところがよくあるアクシデントで道に迷い、
ダム湖に面した道に出たところで状況は一変する。
車から外に出たナルが湖を見つめながら言う
「やっと見つけた」
ここにしばらく留まるから東京に戻れと言われ
更にSPR閉鎖宣言までされ、理由すら教えてくれない。
そこでハイそうですかと帰る面々ではない。
勝手にキャンプ場のバンガローを予約して居座る事にした。
そこに廃校舎で幽霊や人魂が目撃されているという
噂があるので解決して欲しいと村長と助役が依頼に来た。
途中で引き上げる事になるかもしれないという条件付で
ナルは依頼を受けるのだが・・・
最終巻ということもあり、1巻から散りばめられていた
伏線を一気に回収します。
続けて読んでいれば、すぐにそのシーンが思い浮かびます。
あの事や、あのセリフ。色んな謎の全てが明かされます。
だから続けて読んでいない人は、スルーするしかない。
あぁ~感動の巻なのに、半減させるのは勿体無い。
途中を飛ばしてる人は、飛ばしてる巻を読んでからにしましょう。
そして、それに加えて、廃校の幽霊の噂。
大きな流れが2つあるってことですね。
今回は初っ端から衝撃が走ります。
ナルの行き先不明の旅行の真相がわかってしまうから・・・
そしてSPRが閉鎖になったら、もう今までみたいに会えなくなる。
「・・・別れのない人間関係はない」
それはわかってはいるけど・・・
そこに依頼が舞い込んでも普段と変わらずに仕事を始めるナル。
ところがここにも大狸がいた!
大狸やら狐の類は骨董の世界だけの生き物ではない。
命の危険があることを隠して依頼してるってことで
骨董界の狸よりも性質が悪い。
村長がそんなことしていいのかぁ~(((p(>◇<)q)))
おかげで「飛んで火に入る夏の霊能者」になってしまった。
そうなんです。学校に閉じ込められてしまったのです。
更に「そして誰もいなくなった」の心霊バージョン状態に!
そんな現象もあるんだってのをこの本で知りましたよ。
そりゃ怖いわ!でも、悲しいのです。
そして麻衣の説得のシーンがまた泣けるのです。
いい子だぁ~(/□≦、)
下手に触るとネタバレしそうになるので、あまり言わないけど
ここでの霊に対するスタンスが物凄くいいのよ。
魂についての説明も好き。
下手な講釈聞かされるより、スーっと入ってきます。
そしてあのセリフを麻衣に言わせるとは!
しかも、あのシーンで!
心臓に悪いわぁ~(-。-;)
ソコを変えるとは予想もしてなかった・・・
おかげで短くまとめられたんだと思うけど・・・
そして最後にも衝撃が待っています。
今回は全てが切なくて悲しい。
全ての謎が解明されて、少しの謎を残して終わります。
終わり方は爽やかで、それがまた切なくて・・・
活字で読むことを諦めていたのに、
りライト版を出してくれたおかげで大いに楽しめました。
本当にこのシリーズ読んで良かった。
すごく切ないけど・・・
続きで「悪夢の棲む家」があるんだけど
たぶん、それに読者からのクレームが付いた?
だから続きを書かなかった?
最初に「悪夢の棲む家」を読んでしまったmokkoは
さらに続きがあると思ってました。
でも書かない宣言してるしね・・・
まったく余計なことをしてくれる読者もいたもんだ!
ミザリーみたいな奴だなきっと!
それにしても切ないなぁ~(p_q*)