きつねのはなし/森見登美彦 | mokkoの現実逃避ブログ

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きつねのはなし (新潮文庫)/森見 登美彦
¥500 Amazon.co.jp
サイズ:323P 16cm

京の骨董店を舞台に現代の「百物語」の幕が開く。
注目の俊英が放つ驚愕の新作。
細長く薄気味悪い座敷に棲む狐面の男。
闇と夜の狭間のような仄暗い空間で囁かれた奇妙な取引。
私が差し出したものは、そして失ったものは、あれは何だったのか。
さらに次々起こる怪異の結末は―。
端整な筆致で紡がれ、妖しくも美しい幻燈に彩られた奇譚集。
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猫→鼠→鳥ときまして
テーマ読み第4弾は「きつね」です。
初めての作家さんです。

ここで初めて読み間違いに気付いた。
著者の名前・・・森見登美彦(モリミトミヒコ)氏
何故か頭の中で「森見美登(モリミミト)」に誤変換され
性別も女性だと思い込んでおりました。
何で脳内でこんな誤作動が生じたんだろう?
不思議だ・・・(-。-;)

不思議といえば、本作も不思議だ。
いや・・・妖しい。
ってことはメッチャ好みである。
mirokuさんのレビューを読んで
即チェックして、約2年を経てようやく読めました(^◇^;)
mirokuさん!見事直球ど真中でしたよぉ~ヾ(●⌒∇⌒●)ノ

「きつねのはなし」表題作の他
「果実の中の龍」「魔」「水神」の全4篇。
どの話も結末をぼかしてます。
それがまた余韻が残ってヒヤっとさせるのですよぉ~
想像しちゃうでしょ。想像させるという手か?

何故か京都と聞くと、妖しいことが全て許せてしまう。
稲荷とか神社という場所も、そこが京都というだけで
すでに異空間として成り立っているようにさえ思う。
近くに水辺があるなら、そこは妖しい世界への入り口決定である。
遠野とは違った妖しさである。
いいなぁ~地名だけで妖しい雰囲気を感じられるなんて・・・
まぁ~ある意味、青森だって十分に怪しいけど(○ ̄m ̄)
おっと脱線した(^◇^;)

本作は何と言えばいいんだろう・・・
電柱の陰から覗き見られてるような気配を
いつも背中に感じているというのかなぁ~
そわそわと落ち着かない感じが付きまとう。

風変わりな日常のことを書き連ねている風を装って
その隙間に(; ̄ー ̄)...ン?と思うような事を
知らん顔して散りばめて、それが積み重なった時
ゾワリと鳥肌が立つような感じ。

「芳蓮堂」という古道具屋さんの御得意先の狐面の男。
細長く薄気味悪い座敷での妖しい取り引き。
燈篭が映し出す奇妙な映像。胴の長いケモノ・・・
繋がっているようで、繋がり具合が微妙なので
時系列を考えるとクラクラしてくる。

こういう妖しい取り引きを繰り返して
京都の薄闇は濃さを増していくんだろうなぁ~
いや・・・葬り去られた闇の逆襲か?

骨董とか古道具には魑魅魍魎が似合う。
扱う人間も憑かれてしまうのか?
あぁ~たまらないо(ж>▽<)y ☆

確かに「夜市」っぽいかもしれない。
っていうか長野作品と恩田作品のホラーチックな話を
上手にミックスして、ちょっと毒を垂らした感じかなぁ~
適度な毒の効果で面白さ倍増♪
これは好きだわぁ~o(^▽^)o
他の作品もチェックしなくてわ♪

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