
長らく復刊が待望されてきたホラー長編
『ゴーストハント(悪霊)シリーズ』が全編リライトで初の単行本化!
全7巻刊行予定。
取り壊すと必ず事故が起きると噂されている木造の旧校舎。
高校1年生の麻衣はひょんなことから、調査に訪れた
<渋谷サイキックリサーチ・SPR>所長のナルの手伝いをするはめに。
そこで彼女を待っていたのは、個性溢れる4人の霊能力者たちと、
身も凍るような怪奇現象だった。
旧校舎に巣くっているのは戦没者の霊か、それとも―?
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月特集の途中なんですが、例外的にコチラを優先。
ちなみに、ゴーストハントと薬屋探偵は最優先です!
内容としては、やはり漫画のノベライズという感じ。
旧版(悪霊がいっぱい!?)を読んでいる人には
怖いという感想を述べてる人が多い。
で、調べてみたらティーンズ向けというかイチゴ(15歳)世代を
ターゲットにしていたので、かなりの制約があって
厳しい条件の中で書かれたものだということがわかった。
漢字を少なく、改行を多く・・・etc・・・
ってことは、旧版は読む必要はないか・・・
物語は、コンパクト化された怪談百物語のシーンから始まります。
放課後の視聴覚室。暗幕を張った薄暗い教室。
コンパクトだから、人数は4人。蝋燭の代わりにペンライト。
全員のペンライトが消えた時、怪談話をした順番で数を数える。
もしそこに霊がいるならば「4」の後に次の数字を霊が数えるはず・・・
そこに現れたのは黒ずくめの服装で美形の渋谷一也。
女生徒がキャイキャイ騒ぐ中、麻衣だけは冷めた視線で渋谷氏を見る。
こいつは・・・黒い!
次の日の怪談を約束したものの、それを止めたのがクラス委員の黒田女史。
霊感があるから、怪談をされると霊が集まってきて頭痛がするという。
そもそも渋谷氏が学校に来た目的は
旧校舎をとり壊そうとすると事故が起こり、人が死に、お化けが出る。
ってことで校長先生は<渋谷サイキックリサーチ・SPR>に助けを求めたが
所長が17歳ってことに驚き、他の霊能者にも声をかけ、
集まったのが巫女、霊媒師、エクソシスト、坊主。
麻衣のミスで旧校舎に設置された機材を倒しただけでなく、
渋谷氏の助手・リンに怪我をさせてしまったため
リンの代わりに助手を務めることになった(高級機材の弁償の為ともいう)
しかし、この渋谷氏。麻衣が見抜いたとおりに黒い。
水仙になってしまえ!と思うくらいの正真正銘のナルシスト。
だから麻衣がナルとあだ名をつけてしまったが、それがアッサリ定着。
ナルが一目置いている霊媒師・原 真砂子だけでなく
巫女の松崎 綾子、坊主の滝川 法生(ぼうさん)、エクソシストの
ジョン・ブラウンもが、ここに霊はいないという。
それに噛み付いたのが黒田女史。
「霊感ごっこ」と切り捨てる綾子にも怯まず、その道のプロ達に、
能力がないやら、偽者やら暴言を吐き、霊はいる!と言い張る。
ナルが設置した高性能の機材にも霊的な現象は見られない。
それなのに続発する怪現象。
いきなり閉じた戸によって教室に閉じ込められた綾子
2階の教室から外に転落した真砂子
綾子が祈祷(両部神道)するものの、その反発なのか
いきなり玄関のガラスが内側に砕け散る。
時々感じる腐臭。歪むビデオ映像。勝手に移動していた椅子。
旧校舎の怪談は本当の話だったのか?
戦没者の霊なのか?
いやぁ~楽しかったぁ~♪ d(⌒o⌒)b♪
コミックを読んでいるので、内容はバッチリわかっている。
そもそも、最初に小説の最新刊を読んでしまったので
シリーズを通しての謎の1つは、わかった状態で読んでいたけど
コミックが完結し、改めて読んでみると、結構伏線が張ってある。
キャラはコミックで刷り込まれているので、想像する手間が省ける。
でも描写が細かいので、ゾクゾクするのは確かですが
この作品は、主要人物全員集合なわけで(黒田女史を除く)
キャラ説明や、色んな薀蓄も含まれているので、
どちらかというと、霊能とか霊現象とか除霊・浄霊などの
説明に重点を置いてる感じ。だから怖くはない。
霊が立てた物音だからこそラップ音なんだ。
怪音がしたから、それがラップ音で、だから霊がいる
という理屈は本末を転倒している。
正体不明の怪音だと言う為には、それが物理的に
するはずのない音であることを証明しなければならない。
神主のお祓いってのは、そもそも宗教的儀式なの。
宗教的な儀式にもそれなりの効果がある。
効果があったからこそずっと受け継がれてきているんだ。
祖先の霊が危険を知らせる為に現れた。
この場合、祖先の霊には悪意はないわけで、良い霊。
その霊を悪しきモノを祓う儀式で祓ったら問題あるだろ。
本当はそれそれの場合に従って方法を変えないといけないはず。
でも、次からは間違いなく怖い。
怖いの苦手な人はコミックを・・・と言いたいけれど
内容が同じだからねぇ~
ただ、コミックには未収録の「公園の怪談!?」が入ってるので
やはりコミック(文庫版)の方がお得かも(p^_^q)
あぁ~幸せな時間を過ごしました(p^_^q)
ゴーストハント(1) (講談社漫画文庫)/いなだ 詩穂
