魔性の月光/笹沢左保 | mokkoの現実逃避ブログ

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魔性の月光 (ケイブンシャ文庫)/笹沢 左保
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サイズ 375P 16cm

カメラマンの久須美冴子は、親友のアヤ子から
愛人の妻・奈美江を殺したと告白をうけた。
その告白は、“死んだはずの奈美江から電話がかかってきた”
という恐怖にかられてのものだった。
冴子はいかにして奈美江が殺されたのかを調べ始める。
だが、そこに見た真実は…。
愛というまやかしに翻弄される人間心理を
サスペンスタッチで描く長篇推理。
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読書暦にかなりのムラがあるんだけど
確か笹沢作品は、随分前に1~2冊読んでいるはず。
しかし、まるで思い出せない。
苦手なミステリを無理に読んだから記憶にも
残っていなかったと思われ・・・(-。-;)

しかも随分と古い作品を読んでしまったらしい(^◇^;)
ブックオフでタイトル買いをすると、こういう事もあるのね・・・

カメラマンの久須美冴子は、年末に海外に脱出する
芸能人の写真をあらかた撮り終えて帰ろうとした時
グアムから帰国した親友のアヤ子とバッタリ会うのだが
アヤ子は、明らかに冴子を見て動揺している。

アヤ子をマンションに送り届けた数時間後
アヤ子から怯えた声で電話が入る。
愛人の妻・奈美江を殺したはずなのに
その奈美江から電話がかかってきたという。
冴子はアヤ子のマンションで事の詳細を聞いたが
そこにまた、女から電話が掛かってきた。

まもなく朝を迎えるという時間、冴子はアヤ子を連れて
マンションを出て、遣り残した仕事を片付けるために
アヤ子を車に残したまま大急ぎで写真を撮っていた。
偶然居合わせたスペイン人の二人連れを被写体に写真を撮り終え
車に戻ったら、アヤ子は自首するというメモを残して
いなくなっていた。

冴子は、上司に相談して、弁護士を警察に向かわせるが
弁護士の報告によると、藤波夫妻が出頭してきて
アヤ子と別れるための狂言殺人だったことがわかった。
アヤ子は自殺を図るが、冴子の発見が早かった事で、
一命を取り留め、入院している間に随分と元気を回復した。

年末年始、冴子はホテルのアヤ子の部屋で過ごす事にしたのだが
以前、被写体になってもらったスペイン人のカルロスから
連絡があり、偶然にも同じホテルに滞在しているということで、
ホテルで再会。途端に、熱い恋が燃え上がる。

その後、藤波の妻が長崎の別荘で本当に殺されてしまった。
誰もが藤波を疑ったのだが、藤波には鉄壁のアリバイがあった。
妻が殺害された時、藤波は東京で2つのパーティーを開催し
冴子も記者として撮影を行っていたので
藤波が長崎の妻を殺害するのは不可能であった。


本作での探偵役は、スペイン人のカルロス。
冴子と熱い時間を過ごしながらも、事件に興味を覚え
冴子から情報を貰いながら推理する。
どうやら土曜ワイド劇場で平成5年に放送されたらしい。
どうりでエッチなシーンがあると思った(^◇^;)

古い作品なので、携帯電話もパソコンも登場しない。
死者からの電話となると、本作がホラー作品じゃないので
幽霊であるはずが無いとわかってはいたけど
あっさり狂言殺人を自供されて、出鼻をくじかれる(^◇^;)

けれど、親切なミステリっていうのかなぁ~
章のタイトルから、物語の進行がわかる上に
犯人までわかってしまった(^◇^;)
月って幻想的なイメージだけでなく
タロットカードでは「裏切り」を意味するものでもある。
最後の章のタイトルが「裏切り讃歌」だったからねぇ~

でも、月とは全く関係が無かった(^◇^;)
推理してるシーンがちょっとくどかったけど
そこそこ楽しめました(p^_^q)

月特集の月判定は・・・
新月  :タイトルのみで月の登場はほとんどなし
三日月:作品の内容には特に関係ないが、月に関する描写がある
半月  :月が作品の内容に関わるキーワードになっている
満月  :月がテーマの作品である

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