新本格もどき/霧舎巧 | mokkoの現実逃避ブログ

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新本格もどき (光文社文庫)/霧舎 巧
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記憶喪失の吉田さんは、ミステリマニアの店主が作る
マッシュルームカレーを食べるたびに、
あの探偵、この探偵になりきってしまう。
しかし、その推理の冴えは?。
綾辻行人から有栖川有栖まで、オリジナル作者も公認の
「推理&もどき」の華麗なる世界。
トリック、ロジック、テクニック!
新本格の最終兵器・霧舎巧の魅力が炸裂する
極上絶品の美味をご賞味あれ。

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初めての作家さんです。
これ、恵さんのレビュー を読んで

どうしても読みたかったの♪

だって楽しそうだったんだもの!
そして元になる作品を読んでから読めば
もっと楽しめると思ってね・・・
準備にどんだけかかったことか!


そして本作を読み始めてからニヤケっぱなし。
元を読んでたから笑えたんだと思います。
恵さんに感謝♪
色んなミステリ小説読んでる人なら
もう少しニヤケどころが増えると思います。


っていうか、ある意味すごい短編集ですよ。
だって、短編ミステリだけでも大変なのに
これは「もどく」という足枷があるわけでしょ
それなのに立派にミステリにしてるんだもの♪
しかも連作仕立てになってるんだから見事です。


主な登場人物は記憶喪失の吉田さん。
ミステリマニアの牧場のマスター。
そして吉田さんの監視役の看護士エリさん。


吉田さんはマッシュルームカレーを食べながら
マスターとミステリ談義を戦わせていると
いきなり探偵に変貌してしまう。
その探偵は、どこかで聞いたことのある探偵で
その度にマスターは「警部」になったり
「お父さん」になったり、「徹」になったり・・・


それに即、順応するマスターも凄い(○ ̄m ̄)
看護士のエリさんも、「エリン」になったり
「紙おむつ」になったり「エリス」になったりと忙しい。


しかし、探偵に変貌した吉田さんの推理は
見事なまでに詰めが甘い。
そして、変貌した吉田さんの推理を聞きながら
「私、わかっちゃったみたいなんですけど」(○ ̄m ̄)
もう楽しいぃ~v(〃>∇<〃)v


んで・・・吉田さんと店主のミステリ談義。
これがまた笑えるのだ。
あぁ~いるいる!そういう人!って思っちゃった。
やたらと小難しいことをツラツラ書いてる人いるよねぇ
やれトリックはどうだの、ロジックがどうだの・・・
何が楽しいんだ?っていつも思ってた。


それをミステリ談義として、サラっとバッサリ切ってます。
いやぁ~爽快!
本作を読んで酷評を揚げてる人は
図星つかれた人だと思ってたりします(○ ̄m ̄)


そういう点で考えると、ハラハラドキドキしながら
著者の掌の上で転げまわってるmokkoは
ミステリを一番楽しめてるんじゃないかと思います。

なんせミステリ初心者ですからぁ~♪


いやぁ~楽しかったぁ~(p^_^q)
これ、もどいてる作品以外に、著者の作品も
読んでいたほうがいいかもしれない・・・
だって、吉田さんの正体は、調べてなんとなくわかった。

元を読んでなかったのが悔しい。


でも、吉田さんと呼ばれるようになった理由が
わからないのよねぇ
ダジャレって・・・一番苦手な分野なもんで・・・
あれって、どういう意味?
わかる人教えて(人ゝω・)



収録作品と、もどかれ作品
(下手に内容に触れるとネタバレになる)


『三、四、五角館の殺人』
  綾辻行人氏「館シリーズ」


『ニ、三の悲劇』
  法月綸太郎氏「二の悲劇」


『人形は密室で推理する』
  我孫子武丸氏「人形シリーズ」


『長い、白い家の殺人』
  歌野晶午氏「長い家の殺人」「白い家の殺人」「動く家の殺人」


『雨降り山荘の殺人』
  倉知淳氏「星降り山荘の殺人」
  部分的に「猫丸先輩シリーズ」


『13人目の看護師』
  山口雅也氏「13人目の探偵士」


『双頭の小悪魔』
  有栖川有栖「双頭の悪魔」(学生アリス<江神>シリーズ)
  探偵の名前のみ「作家アリス(火村)シリーズ」