白い家の殺人/歌野晶午 | mokkoの現実逃避ブログ

mokkoの現実逃避ブログ

現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

新装版 白い家の殺人 (講談社文庫)/歌野 晶午
¥680 Amazon.co.jp


冬の八ヶ岳山麓の別荘で、猪狩家の令嬢・静香が
逆さ吊り死体で発見された。
凄惨な密室殺人は別荘を恐怖の渦に巻き込み、
そして第二の被害者が出てしまう…。
一冊の日記帳によって明らかになる猪狩家の悲しく暗い過去。
事件解決に挑む青年探偵・信濃譲二は完全犯罪を暴けるのか!?
傑作長編推理第二弾

-----------------------


これも「新本格もどき」を読むための準備です。
本当は「長い家の殺人」も読まなきゃいけないんだけど
どうも触手が働かなくて、こちらのみにしました。


そして、初めての作家さんなんですが
どこで勘違いをしたのか、この作家さんを
女性だと思い込んでおりました(^◇^;)


始まりはドキッとするんですよ。
とうとうあの女を殺してしまった。
娘を殺し、今度はあの女。

いい感じだと思ったんだけどね・・・


何というか、好みじゃないんですよ。
基本キャラ萌えだからね、キャラに魅力がないと
面白さを感じないんだなぁ


猪狩家長男夫妻の娘・静香の家庭教師ということで
年末の猪狩一族の別荘に招待された市之瀬 徹。
その静香が逆さ吊りの状態で死んでいた。
しかも、彼女の部屋は密室だった。


警察への連絡を拒む猪狩家当主。
自分達で犯人を探し出し制裁を加えるという・・・
そこで市之瀬は友人の探偵、信濃譲二の事を伝え
別荘に来るように頼むのだが、信濃が到着する前に
またも殺人事件が発生してしまう。


探偵の登場が遅いから、ワトソン役?の
市之瀬の迷推理を聞かされる事になる。
ようやく登場した探偵・信濃譲二にも魅力を感じない。
描写が半端な上に、何でも1人で納得して
しかも見えないところで動いている。


中途半端な状態で推理披露しないのはいいとして
謎の解明を市之瀬にも教えないから
こいつが迷探偵っぷりを発揮して1人で暴走する。
しかも周りを巻き込んでしまう。


まぁ~市之瀬目線で語られているから
しかたないにしても、この推理はウザイ!しつこい!
その推理をちゃんと聞いている信濃譲二が
かなり忍耐強いってのは、よくわかったけど・・・


信濃譲二も、トリックの謎を1人にだけ教えて、
聞きたい人は後から教えてもらえって
そりゃないだろう・・・
しかも、人が殺されてるってのに
危機感とか緊迫感も薄い・・・


途中でなんとなく最初の手記?を書いた人と
犯人はわかるんだけど、肝心の動機がわからない。
それも、最後の最後に出てきた日記と手紙で
犯人と動機がわかるんだけどね・・・
これって、酷くないか?
なんかお粗末感がぬぐえないんだけど・・・


嵐の山荘モノが書きたくて取り組んだらしいので
意気込み過ぎたのかなぁ~
もう手に取る事はないなぁ~(^◇^;)


唯一面白かったのは、長男の前妻の息子が嵌まっている
ゾロアスター教の薀蓄だなぁ~
架空の宗教を作り上げたのかと思ったら
実在していて、ブッダやキリスト教より古いってのに
かなり驚いた。


ゾロアスター教 三五〇〇年の歴史 (講談社学術文庫)/メアリー・ボイス
¥1,365 Amazon.co.jp