ダウスに堕ちた星と嘘/高里椎奈 | mokkoの現実逃避ブログ

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ダウスに堕ちた星と嘘 薬屋探偵怪奇譚 (講談社ノベルス タT- 30 薬屋探偵怪奇譚)/高里 椎奈
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薬屋店長リベザルが対決!
人々を地中へ引きずり込む「怪異」の正体とは!?


「深山木薬店 改」に届いた『枕石公園の怪異を調べてください』
という差出人不明の手紙。
通りすがりの人間が地中に引きずりこまれ、
その前後の記憶が一切残らないという

不可解な事件が発生していた。
早速調査に乗り出した薬屋店長・リベザルだったが、
自身が目を逸らしていた「過去」と向き合うことに……。
人気シリーズ“薬屋探偵怪奇譚”第3弾。
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とりあえず泣いておく
。゚(゚´Д`゚)゚。うぇぇん  よかったよぉ~(/□≦、)
これ↑は、読了した時の気持ちです。


今回は見所?読みどころ?満載です。
薬屋シリーズって、ストーリーを追いかけるのも
そりゃもちろん楽しいんだけど、ある意味
別の楽しみ方?もある。


日本だけでなく海外の妖精や精霊・妖の話も出てくるし
海外の諺・格言・故事成語なんかもよく出てくる。
元店長にして隠居の秋が好んで使うものだから
(モチロン皮肉で)
海外の故事成語のサイトにリンクまで貼って対応してます!


今回はスペインの諺がしょっぱなから登場です。
いや・・・リベザルの悲鳴からというのが正解だけど・・・


更に薬の薬効から惑星と内臓の関係に始まり
伝記、伝承、民話から最古の和歌。
神様仏様に北欧神話に陰陽から鬼まで出るわ出るわ!
まさか薬屋で須佐之男命や八岐大蛇の話が聞けるとは
思ってもみなかったわぁ~


高里さぁ~ん。10周年記念のサービスですかぁ~??
内容盛りだくさん過ぎて、脳みそ凝りましたよぉ~
ページ数も、いつもより多めでした
白兎・・・よりは少ないけど(^◇^;)


この先、内容に触れますので
知りたくない人はお引き返しください。
ちなみに・・・無駄に長いです(;^_^A










さて、今回の舞台は埼玉県の鬼前(きさき)町。
鬼の妃が住んでいたという伝説が残る町。
同じ名前の町は全国にあるけれど、埼玉では探せなかった。
架空の町?それとも市町村合併でなくなった?


過去のお話(5年ほど前の話)と同時進行しますので
脳みそがちょっと錯覚を起こすかもしれないので注意。


『枕石公園の怪異を調べてください』
宛先不明の手紙が舞い込み、店長リベザル出動!


同じ頃、人が地中に埋められる事故?が発生。
現場の状態に不信をもった來多川&悠竒の刑事コンビ。
管轄外の事で手出し出来ないとはいえ独自に調査を始める。


古い地図片手に現地に乗り込んだリベザルは
枕石公園の事件に警察が介入している事を知る。


刑事コンビが確認作業に赴いた先で、第二の事件が発生。
事件は回を増すごとにエスカレートしている。
被害者は揃って事件前後の記憶が無い。
犯人の意図が読めない。


事件の様子から、リベザルは犯人に思い当たり
そして依頼を放棄することを秋に告げます。
それは、リベザルが隠し通してきた痛みと秘密。
1人っきりだった7年間の間にあった出来事に通じます。


全てを拒絶して1人で耐えていたと思っていたリベ。
実は由之助と一緒に、総和さんに会いに行っておりました。
総和さんと一緒にいた青年とリベザルは
後に再会することになるのですが・・・


人が埋められる事件が更に続き、刑事コンビに
管轄内の刑事が救いの手を差し伸べ、更に捜査は続きます。
一方、リベザルと由之助は、警察が真相に近づかないよう
裏工作に奔走します。
しかしリベザルは裏どころか、ド直球ストレート。
由之助を絶句させます(○ ̄m ̄)


果たして事件の真相は?怪異の正体は?


色んなシーンで泣いたり怒ったり吹き出したり
更には、とてつもなく重い話や教えも含まれ
気持ちが忙しい。


今回は前作の謎が1つ解明されます。

気になってたでしょ。リベが怯えてた理由。

あれですよ、あれ!「ともだち」
それはリベザルの笑顔を奪った理由でもあります。

メインはリベザルでOKでしょう♪


超人見知りなのは相変わらずのリベザルも
今回は一番苦しかったのではないでしょうか?
ともかくよく頑張った!
モチロン、由之助の手助けも大きい。
そして、由之助自身の不安と迷いも解消されます。
本当に二人とも、ギューってしてあげたい!


っていうか、強面の刑事に怒鳴られて
他の刑事と一緒に狐と猿が並ぶ図に爆笑しました!
何故に誰も突っ込まないんじゃ~
どう考えてもおかしいじゃろ~(^◇^;)


來多川警視?の心の古傷と、別の所轄の刑事にも
新しい変化が見られます。
なんと心地よい読後感なのでしょう(ノ_・。)


堅物の來多川が悠竒に影響されてるのが笑えます。
二の舞カモン!(○ ̄m ̄)


由之助は見かけによらず気が強い。
カイに牙をむくのは座木だけじゃないのねぇ
そのカイと由之助とリベザルが3人で
呪について密談だなんて、楽しすぎるぅ~


そんな3人の心臓をまとめて口から飛び出させ
更に別の心臓を飲み込ませるほど驚かす秋も
まさに神出鬼没~ε=ε=(ノ≧∇≦)ノキャー
やることなすこと全て神がかりぃ~v(〃>∇<〃)v
皮肉と毒舌 大ブラボーヽ(|||≧▽≦|||)/


座木の出番は少なかったけど、

あなたの優しい言葉にどれほど救われた事かぁ~

リベザルを笑顔にするだけでなく

由之助にまで、気の利いた言葉。

口説き妖精の本質とは言え、それが本心なのだから

その術を是非とも伝授していただきたい。


そして美味しそうなお菓子や料理の数々

わたしの為にも作って欲しいぃ~(〃▽〃)ポッ♪

そして、チョコレンコンバナナおにぎり!
由之助とリベ以外に口に入れて悶絶したのは・・・
(○ ̄m ̄)(○ ̄m ̄)(○ ̄m ̄)
食べ物も武器になるのねぇ~


座木が未だに罰を受け続けてる理由は未だに謎。
近いところまでの説明はあったけど、何かがわからない。
いったい何があったっていうのよぉ~(((p(>◇<)q)))
秋は座木に物凄く酷い仕打ちしてるのにぃ~


そして、お守りを持つってことを
妖側から見たらどうなるかもわかりました。
リベが近づかないと困るから、お守り持つの
やめようかなぁ~
交通安全のお守りに限ってだけど・・・(-。-;)


町に伝わる鬼と妃の伝説と、その真相が解き明かされ
真実に辿り着いた時、止まっていた時間が流れ出す。
これが泣けるんだ(ノ_-、)
貢献したのは由之助とリベザル。お手柄だよ♪


エピローグでは、mokkoが期待していた言葉が出てきます。
2章に入ってから、ずっと不安だったのよね。
リベザルに感情移入しすぎてるから・・・
たぶんシリーズを追いかけているのは、メイン3人が
前みたいに、いつも一緒にいて欲しいからなんだなぁ
カイとイェンリーみたいに・・・
秋の超ウルトラスーパー気紛れが発動しないことを願うわ。


で・・・気になったのがパンダ・・・
やたらと出てきたけど、何か意味があるの?
yomyomの宣伝か?と思ったわよ。
単なる気のせい??


「霊や呪いと呼ばれる現象に法則を見出し
汎用的に対処する神仏の儀式はある。
しかし反論する相手を力尽くで押さえては
暴力をより強大な暴力で捻じ伏せると同義だ。
法もまた同じ」

今回の話は、全てこれに尽きるかと・・・


人間の進化の歴史は妖の変化の歴史である。
かつて人の側にあった妖も、いつしか人に拒絶され
人が進化する度に変化を余儀なくされた。
秘境に逃れたり、人に紛れる術を得た妖はいい。
そのどちらもできなかったり、はぐれた妖の為に
薬屋は存在する。

事件の犯人を探し断罪する為では決してない。


妖にとって当たり前のことが人にとっては怪異となる。
人は恐ろしくて勝手な生き物だ。
勝手に祀り、役目を押し付け、勝手にやめ、そして忘れる。

人間は不確かなモノを認めない。


だから薬屋は、怪異から妖の姿を消す。なかった事にする。
妖を認める人が少しずつでも増えることを願い
いつか再び、妖が人の側に戻れる日まで・・・


これからも追いかけるわよぉ~(((p(>◇<)q)))


補足・・・
由之助は狐の妖である。
昔、心優しき陰陽師と一緒にいました。
使役されていたわけではありません。
訳あって、人間を酷く憎みました。
詳しくは「緑陰の雨灼けた月」参照


カイ(ジア・カイ)は花屋「花花」の店長

花とは対極にいるようなゴツイ見かけである。
店名の日本的なイメージより、中国の意味の方が合っている。
中国出身の妖で、秋と同じくらい生きてるのか?


店員のイェンリーはセルヴァン(アルプスの妖精)
悲しい過去を持っています。
詳しくは「金糸雀が啼く夜」参照


カイと由之助は種が近いらしい。
人が神と呼ぶ類のモノの眷属だったりします。


薬屋新刊が、ネットで在庫確認後に出荷になってる。
発売日に即、注文かけてよかったぁ~
そういえば、前の巻を書店で購入した時も
平積みになっていたとはいえ、残り2冊しかなかった。
何気に人気あるんだなぁ~(-。-;)


建築探偵:桜井京介に

この薬屋の建物を鑑定してもらいたい!

かなり古く、台所には竃もありますが

洋風の建築になっております。

かなりガタがきておりますけれど・・・