十二国記 最新短編「落照の獄」 | mokkoの現実逃避ブログ

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yom yom (ヨムヨム) 2009年 10月号 [雑誌]
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フライングで店頭に並ぶかと23日には
書店をチェックしていたんだけど
その後、すっかり忘れておりました(^◇^;)
saramamさんが、記事をアップしていたので
大慌てで注文かけましたぁ~。

saramamさん 、ありがとぉ~(p^_^q)

79Pの短編なので、どうしても内容に触れてしまいます。
情報を入れたくない方はスルー願います。







今回のお話は、劉王(りゅうおう)の統治する
柳(りゅう)国が舞台です。


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司法の話になるので、それでなくても難しい役職が多いのに
膨大な役職が出てきます。
人の名前だけでも難しいのに、役職名は更に難しいです(^◇^;)
十二国記は単なる甘いファンタジーではなく
世界観がしっかりしていて、細かい取り決めもあります。
そこに更に司法が加わることになります。


ざっくり話すと、
前科3犯の男が刑期を終えた後から2年の間に
更に23人を殺した。
この連続殺人犯への刑をどうするか?
その判断を任された国府司法の司刑職(しけいしょく)
瑛庚(えいこう)のお話し。


法治体制の下、治世120余年を築いた賢王として
名高い劉王(りゅうおう)が統治する柳国だったが
最近の王の動向がおかしい。

国が傾きつつある。


首都:芝草(しそう)近辺では治安の悪化により犯罪が増加。
更に天候不順と妖魔までもが出没していた。
民は不安を隠せない。
そんな時、連続殺人犯が捕らえられた。


あちらの世界にも死刑制度はあります。
ただ、柳国では100年以上にわたって死刑を禁じていた。
しかし、今回は司法に任せると言われる。
禁じているのに任せるって・・・


裁く側の議論に加え、苦悩や不安も尽きない。
人を殺めれば殺刑。それでいいのか?
法には情の入り込む余地は無い。
しかし民は情でモノを考える。
もし、殺刑を復活させなければ暴動も起きかねない。
しかし、一度認めれば殺刑の濫用を認めることになる。


十二国記を読破した人はピンと来ましたか?
『風の万里黎明の空』の中に出てくる芳国がそうでした。

風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート/小野 不由美
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司法に携わる人達は苦悩しております。
果たして結果は・・・


内容的には、重いです。
読後感は、切ないというか悲しいというか虚しい。
『華胥の幽夢(ゆめ)』と読後感が似ているんだけど

saramamさんからのコメントで思い出した!

『華胥の幽夢(ゆめ)』は短編集ですが

その中の「帰山」と繋がってます。

柳国の治世の終わりを予感させるお話しでした。

華胥の幽夢(ゆめ)―十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)/小野 不由美
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あぁ~さすが小野主上!深いです!!濃いです!
もう続きが読みたい!!

でも・・・でも・・・

mokkoは泰麒ファンなので、そちらも忘れずにぃ~


十二国記の中では、王の事を「主上」と呼びます。
まぁ~十二国記ファンは、そこから小野不由美さんを
小野主上と呼ぶわけです(^◇^;)


ちょっとした豆知識ですが・・・


麒麟は天帝の意思で王を選ぶ(雄を麒、雌を麟)
我こそは王だと思うものは、天勅を受けるために蓬山に向かう。

しかし、蓬山は黄海(樹海)に囲まれていて、妖魔が蔓延る。
王は麒麟によって選ばれ、天帝に代わって国を統治


王は、麒麟と誓約してからは老いません。

高官達も年をとりません。

若く見えるから若いとは言えず

老けて見えるからといって、長く生きているとは言えない。


麒麟が死ねば王も死ぬ。
王が道を失えば国は荒れ、人の心も荒び、麒麟は病み
妖魔、妖獣が国に侵入して人を襲う。


どんだけ細かい取り決めがあるかは
↓をちょい見するだけでも、凄さがわかります(^◇^;)

十二国記データベース


Wikipedia


ちなみに十二国記を途中から読んではいけません。
いきなり『華胥の幽夢(ゆめ)』から読んでも
意味不明だと思います。
理解できたとしても、面白さは半分以下です。


興味を持たれた方は順番通りに読むことをお勧めします。
mokkoのネット書店で順番通りに紹介してます。

こちら