- 46番目の密室 (講談社文庫)/有栖川 有栖
¥620 Amazon.co.jp
- 45の密室トリックを発表した推理小説の大家、
真壁聖一が殺された。
密室と化した地下の書庫の暖炉に
上半身を突っ込むという悲惨な姿であった。
彼は自分の考えた46番目の密室トリックで殺されたのか。
推理作家・有栖川有栖とその友人で犯罪学者・
火村英生のコンビが怪事件の謎に迫る。 - ------------------------
ウヒヒ(= ̄∇ ̄=)
前回の「朱色の研究」が面白かったので
アリスと火村コンビが生まれた瞬間には
立ち会うべきでしょ♪
これは作家アリスシリーズの第一弾なんだって。
だからアリス視点で語られています。
この二人、どうやらご学友らしい。
出会いのエピソードもこの巻で読めます。
大阪生まれの大阪育ちで大阪在住の推理作家アリス。
札幌生まれ日本中あちこち育ちで
京都の大学の社会学部の助教授で犯罪社会学専攻の火村。
犯罪現場に飛び込み警察の捜査に首を突っ込むことを
研究方法とし、それをフィールドワークと呼んでいるから
アリスは火村のことを臨床犯罪学者と呼ぶ。
火村は警察に先んじて事件を解決した事も何度かあるし
東京や大阪では顔がきくらしい。
- 犯罪研究に携わったきっかけが
「人を殺したいと思ったことがあったから」ってのが
火村のミステリアスな部分だったりしてそそられます。
最初の舞台は、密室トリック専門の大物推理小説作家
真壁聖一の北軽井沢の邸宅「星火荘」
毎年恒例のクリスマス会に、真壁と親しい推理作家や編集者を
数人招いて楽しむのだが、そこにアリスの友人火村も招待される。
24日の夜は楽しい夕食会となったが、
星火荘の回りで茶色いブルゾンを着て、顔に火傷の痕がある男が
真壁の姪や編集の男に目撃される。
明けて25日。買い物に出たアリスが、同じ男を目撃する。
その日の夜、招待客の部屋に成された奇妙なイタズラ。
- そして深夜、アリスは屋敷に何者かが侵入したことに気付き、
一人階下に下りるのだが、そこで襲撃される。
真壁の書斎には暖炉に頭を突っ込んだ焼死体が発見され
部屋は密室だった。
更に屋敷の主である真壁も書庫で同じような焼死体で発見され
そこもまた密室だった。
誰が何の為に?
死体と一緒に燃やされたトリックメモは
真壁の次回作、46番目の密室のトリックだったのか?
今回は警察へ捜査協力する火村が
アリスを助手として公認させ、めでたくコンビ誕生♪
推理作家と犯罪学者の目線での推理
- アリスと火村の会話のやりとりがとても楽しい。
考えを巡らせながらも同じ事を考えてると思うと
「声を揃えて言うか?」
「ああ」
せーの
「・・・・!」
と、声を合わせて言うところなんてオチャメですよぉ~
なんてキュートな32歳!
互いに犯人に思い当たると、お互いの考えを伝え合うけれど
必ずしも答えが一緒というわけではない。
「犯人は●●や」
「アリス、面倒なことになった」
「え?」
「俺のカードには違う名前が書いてある」
会話のテンポもいいから、本当に楽しいのですよ。
この二人の信頼関係も読んでいてわかります。
これは本格推理というジャンルらしいですが
そういうの全然わかってないし、推理は苦手なので、
著者の思惑以上に手の平の上で転がってしまいましたが
推理合戦だけでなく、情景や人物の描写も上手いので
最後まで楽しめました。
作中に出てきたロバート・エイディ著
『ロックド・ルーム・マーダーズ』が面白そう。
1280の密室例を集め、事件ごとに分類しまとめ、
その解決編までもがまとめられた本らしい。
有栖川氏は、この本を持っているらしい(゚O゚;
↑を調べていたら、面白いものを発見
- 有栖川有栖の密室大図鑑/有栖川 有栖
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どうやら、こっちの方が面白そうだわ(^◇^;)
巻頭に書かれている献辞に
「密室を愛し、密室を憎む、全ての人々に・・・」
と書かれている。
- 荒俣宏氏の某作品をパロったものだそうです。
映画は見たんだけどなぁ~
アリス&火村コンビの話には火村視点で書かれたものや
別のシリーズもあるらしい。
これは読まなくては!
シリーズ以外の作品も是非読んでみたいし
- 困ったなぁ~お気に入り作家が増えてしまった
さて、どこから手をつけようかo(^O^*=*^O^)o ワクワク
余談ですが・・・
事件解決に至った時には、そっちですか・・・と思ってしまった。
ある意味、mokkoったらやっぱり憑かれてると思いましたよ
変なモノを引き寄せる才能が恨めしい・・・
まさか本でも発揮するとは・・・(゚◇゚)~