- 心霊探偵八雲〈1〉赤い瞳は知っている (角川文庫)/神永 学
¥580 Amazon.co.jp
見えないものが見えるほど恐ろしいことはない…
死者の魂を見ることのできる男、斉藤八雲。
彼の赤い瞳が、次々に起こる殺人事件に挑む。
「あかずの間」「トンネルの闇」「死者からの伝言」の
3編を収録。
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初めての作家さんです。
ホラー読んだ後だったので、軽いのが読みたくて
間違って単行本で購入して読んでないのを掘り出した。
スピリチュアル・ハイスピード・ミステリーだって・・・
「赤い隻眼」のリニューアル出版なのだそうだ。
最近、似た様なカバーイラスト見たよね( ´艸`)
生まれた時から左目が赤い。
その赤い瞳は死者の魂を見ることが出来る。
八雲に会った人は、気味悪がるか、その能力を
利用しようとする者に分かれる。
小沢晴香は、肝試しをやった友人に異変があった事から
知り合いの紹介で八雲の元を訪れる。
晴香の友人を見舞った八雲は、彼女に取り憑く霊をみる。
その後、一緒に肝試しをやった男性が自殺を計り
もう1人の男性は行方不明に・・・
はっきり言って、物足りない。
心霊現象の裏に実は事件が隠れていて
八雲の左目の能力を利用しようとする刑事・後藤が
都合よく協力してくれたりする。
読んでいて、結末が見えてしまうのよ。
推理苦手なのに・・・(^◇^;)
犯人もわかっちゃうのよ。出てきた時点で・・・
伏線張るつもりなのかもしれないけれど
犯人が登場してすぐのセリフでわかっちゃう。
あ・・・こいつが犯人だ。
で・・・何をやらかしたんだ?
心霊現象との絡みで、それも想像できるし・・・
確かにドタバタするんだけど、短編のせいなのか
主役の八雲が薄い・・・
過去の話もちょっと出るけど、どれだけ傷ついたかって
説明が少なすぎるから、同情もできない。
ヒロイン役の晴香も、これまたありがちな
イラっとさせるウルサイ女。
心霊系の話って、もっと粘っこくてゾワっとするはず。
しかし、それがないのよ。
よくある心霊現象だと慣れてしまって怖くないのか?
めっちゃ怖いホラー読んだ後だからか?
刑事・後藤は、八雲が天才的な皮肉の持ち主だと言うけど
別に天才的だとも感じない。
口の悪い学生なんてゴロゴロいるじゃない。
それに、皮肉屋のレベルで言えば10人並以下で
顔や表情とのギャップが国宝級ってキャラを知っている。
比べちゃうんだよねぇ~
ただ凝った仕掛けも、どんでん返しもなくって
淡々と物語が進んでいくので読みやすくはあるけど
かなり単調で物足りない。短編だからか?
本の帯には脳内映像を文字で表現したってあるけど
似た様な実体験があるから想像しやすかったけど
普通の人はどうなんだろう・・・
ドラマ化もされたし、シリーズで続いてるし
今後の展開を匂わせるような終わらせ方だから
軽いの読みたい人にはお勧めかも・・・
mokkoは・・・たぶん読まないな(^◇^;)