この街でなら、どのような奇跡があろうとも
不思議はないような気がした。
形見の“螺旋”—アンモナイトの化石を手に、
異国の地で死別した女の故郷を訪ねる男。
魂月法とはいったい何か?
表題作ほか、全七篇を収録。
傑作幻想ホラー小説集。
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「たまゆらの鏡」が不発どころか、メッチャ不愉快だったもので
読んだ後に、ものすごい欲求不満が溜まってしまった。
大正時代にヴァンパイア・・・
妖しく雅で残酷な世界を期待していたのに
バッサリ切り捨てられた気分だったわよ(,,-_-)
で、妖しいモードに火がついてしまってたから
別の作品を読むわけにはいかない。
ダレン・シャンにしようかとも思ったけど
ヴァンパイアに裏切られたから、別のヴァンパイアものを
手に取ればいいという訳にはいかないのですよ。
あくまでもmokko基準ですけど・・・
で・・・妖しいというイメージで手に取ったのが本書である。
表題作の他に、「ころぽっくりの鬼」「微笑」「優しい針」
「蛇淫」「髑髏盃(カパーラ)」「檜垣-闇法師-」を収録。
大正解でしたよ!
20~30ページの短いものも含まれていますが
妖しく、恐ろしく、時にグロくて、残酷で、淫靡で、不思議で
幻想的で、雅で、神秘で、美しく、そして悲しい・・・
全て揃っているではないですかぁ~(〃▽〃)ポッ♪
遠野が出てきましたよ。
ヒマラヤと遠野の山に共通点があったとは・・・
ネパールの祭りと呪詛と遠野の呪詛・・・
もう何があってもおかしくないって感じです。
『呪』をどう表現するか・・・
書き手によって随分とその見え方は違うものだ。
京極堂の「呪」も好きだけど獏さんの「呪」は
色気があって良いなぁ~
で・・・別のところで火が付いた・・・
螺旋が欲しい!
鉱石初心者ではあるけれど、ちょっと気になっていた螺旋。
アンモナイト・・・
オパール化したアンモナイトがあるのよねぇ~
困った!すんごく欲しくなった・・・
そして・・・そして・・・よりによって・・・
あとがきに「キマイラ」の文字を発見してしまった。
ゴツンとした手ごたえと、全貌が見えたと書いてあった。
しかも、月と螺旋の物語3つをやっつけたばかりだそうで
1つが、本書「歓喜月の孔雀舞」で、残り2つが
『月の呼ばれて海より如来る』と
『上弦の月を喰べる獅子』だそうだ。
ってことは、いよいよ続きが読めるのか?と胸をトキめかせた。
しかし・・・「初刊本あとがき」だった・・・
昭和62年9月28日 敦煌にて・・・と書いてあった
(||||▽ ̄)( ̄□ ̄|||)
その後に書いたのが「キマイラ昇月変」なのね・・・
その5年後に「キマイラ青竜変」が出て、止まっているのね・・・
ちょっとでも期待したmokkoがバカだったぁ~(/□≦、)
どんだけ本棚で眠らせてたんだ?
っていうか、早くキマイラ書いてくれぇ~(((p(>◇<)q)))