- やれやれ・・・
- やっとこさ読み終えました( ̄▽ ̄;)ゞ
- ムジカ・マキーナ (ハヤカワ文庫JA)/高野 史緒
¥840 Amazon.co.jp
1870年、理想の音楽を希求するベルンシュタイン公爵は、
訪問先のウィーンで、音楽を絶対的な快楽に変える麻薬
“魔笛”の流行を知る。
その背後には、ある画期的な技術を売りにする
舞踏場の存在があった。
調査を開始した公爵は、やがて新進音楽家フランツらとともに
、“魔笛”と“音楽機械=ムジカ・マキーナ”をめぐる
謀略の渦中へ堕ちていく…
虚実混淆の西欧史を舞台に究極の音楽を幻視したデビュー長編。
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1994年。第六回日本ファンタジーノベル大賞で
最終候補に残った作品であり、デビュー作。
1870年、ナポレオン帝国が力を失ったヨーロッパ。
ウィーン音楽家達の間で密かに流行している麻薬『魔笛』。
ベルンシュタイン公爵は魔笛の特徴が、戦時中に開発させたものの
精神に重大な後遺症を残し、やがて廃人になることがわかり
すべてを廃棄したはずだった『イズラフェル』に酷似していると気付く。
魔笛の流行と重なるように出現した舞踏場:プレジャー・ドーム
プレジャー・ドームの常連客に多い中毒患者
ベルンシュタインに預けられた音楽にしか反応しない
ミューズ(舞踏と合唱叙情詩の女神):マリア
才能がありながら認められないウィーンフィルの若き指揮者フランツ
相次ぐ音楽家の失踪と怪死
そして、プレジャー・ドームの経営者に連れられ
ロンドンに渡り、DJとして活躍する事になったフランツ
『機械の音楽(ムジカ・マキーナ)』とは?
廃棄されたはずの魔笛(イズラフェル)の出所は?
巧みに仕組まれ、細部にわたって計算され
綿密に施された精巧なカラクリ・・・
音楽SFファンタジーなのでしょう。
途中からサスペンス色が強くなりますけど・・・
音楽に憑かれた人達が、究極の音楽を求めた結果
それぞれが導き出した結果は・・・
途中、説明がくどいところが結構あるんだけど
音楽を体感してる状態を活字にするにはしかたがないのか?
書きながら暴走してます~と思えるところがいくつもあって
さながら、ミューズの残り香を吸い込んでしまった結果か?
などとこちらも妄想してしまったり・・・
高揚と陶酔の最中にいる状態を活字にしているところは
こんなことしていいの?と、笑ってしまいました。
3Pも使ってますよ。気持ちはわかるけど・・・
欲しいと思った音楽が体を駆け巡る快感は
正に失神しそうになるほどの快楽だったから・・・
そして、くどいと思いながらも、どこか懐かしさを感じたのは
本書を投稿した時代背景も関係あるのかと思ってしまった。
確かバンドブームというのがあって、退廃とか混沌という言葉が
やたらと目に飛び込み、煌きを求めた時代・・・
絶対に読み返すことはないと思いながらも、未だに手元にある
ランボーとボードレール・・・
空気というかニオイというか・・・そういうのが感じられます。
478Pの長編ですけど、苦にはならないでしょう。
途中、グロイ描写がちょっとあります。
mokkoは何ともないけど、苦手な人の為に一応・・・
最初は文章に慣れるのにちょっと手こずったけど
一気に加速しますから大丈夫です♪
他の作品も読みたいんだけど、まだ文庫落ちしてないので
しばらくは我慢です。
芸術をメインにした小説はあまり読んでないけど
『脳繋がり』で、下記の作品も好きです( ̄▼ ̄)ニヤッ
- 夢の樹が接げたなら (ハヤカワ文庫JA)/森岡 浩之
¥777 Amazon.co.jp
- 確かこれもデビュー作。
- 短編集です。
- 表題作の言語デザイナーってのが気になって
- 購入しましたが、正解でした♪
そして前にも紹介しましたが・・・
- 永遠の森 博物館惑星 (ハヤカワ文庫JA)/菅 浩江
¥798 Amazon.co.jp
さて・・・次は何を読もうかなぁ~
やっぱり・・・未経験作家がいいなぁ~
さんざん煽られたから・・・
オーデュポンだなぁ~(^◇^;)