メッキシルバーNEXT 試してみました | 模型ファクトリー スタッフのブログ

メッキシルバーNEXT 試してみました




こんばんは。

親不知を抜いて絶好調の

マイスター関田です。

さらばだ!ロキソニンS!


さて、

こちらのブログも久しぶりの更新となりますが、

ぜひとも紹介したいカラーが出てきましたので

記事にしてみました。


はい!ド直球ですが

GSIクレオスさんから発売された

メッキシルバーNEXTですね!

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とりあえず使ってみないことには始まらないので

塗ってみることにしました。


サンプルは、ツヤ有の黒とツヤ有の白の下地を用意、

ツルツルペカペカになるように塗ってやります。


そして、メッキシルバーNEXTを用意。

まずはフタをあけてかき混ぜてみると・・・

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サラサラと粘土の低い液体で構成されていますね。

このあたりは、他のメッキ系塗料と変わりません。


確かに説明書きには薄めずに使用できるとある・・・


よし。ならば。

かき混ぜて中身が均一になったら

直接エアブラシのカップに注ぎ込むぜ!

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そしておもむろにサンプルに吹き付けます。

「気圧は低めにと」ありますので0.05MPaくらいで

まずは黒下地のサンプルにそろそろと吹き付けていきます。

すると・・・

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こっ、この輝きは・・・!!


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おお~、これはまさしくメッキ調の仕上がり。

凄い!凄いぜ!

こんな塗料本当に¥1000以下で売っていいのか?

こんな時代がついに来たか!


いけませんね。どうもいい工具や材料にめぐり合うと

テンションが無意味に上がります。

冷静に分析せねば・・・。


やはり、下地の影響を受けつつ

重ね具合によって色味が変わっていく。

左から、15秒吹きつけ、4秒吹きつけ、下地のまま。

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勢いに乗って白下地にも、吹き付けを・・・
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やはり、下地の色身はダイレクトに影響する。

白→グレー→黒と下地を変え、また、吹き付け具合を変えることで

色々なシルバーが表現できるのは間違いない。



と、調子に乗って気圧を上げたり

ニードルを多く引いて吹き付けまくっていたら

案の定、タレてしまった!

何やってんだマイスター関田!
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左がタレてしまったサンプル、右は正常な吹き付け状態。
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良く見ないと分からないが、タレてしまった方は

溜まってしまった部分が盛り上がって

反射が変わっている。これは美しくない。


やはり適切な距離、気圧、ニードルの引き具合、手の動かし方

でコントロールして最適な霧を当てることで

美しいメッキ表現が出来るようだ。



そしてここからはお楽しみの実験タイムだ!

ゾクゾクしてきたぜ!


まずはスミ入れだ!これまでのメッキ系塗料は流し込んだ時点で

シルバーが溶け出してしまい完全に不適合。

ネクストはどうか?!


エナメル系塗料を容赦なくスジボリに流し込む!

耐えろ!耐えて見せろ!
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・・・・・・・表面に溶け出しはない。

いけるか?


だがここからが本番だ。

エナメル系のシンナーを含ませた綿棒でこする。

容赦なくこする!

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・・・・・た、耐えやがった!


驚くべきことに、メッキシルバーネクストは

エナメル系のスミ入れに耐えた!

メッキ系塗料としては、これまでにない性能だ!

まったく、やってくれるぜぇ!信じられねぇよ!


さすがに、パーツにヒビが入るほど

力を入れてこすったら禿げました。


よし、次は手脂だ!

これまでのメッキ系塗料は、

ついてしまった指紋を落とそうと

布などで表面を拭くと、

簡単に落ちてしまったり、変色してしまっていた。


よし脂を付けてみよう、

たっぷりとな。


脂をつけるシーンは、絵的に

とても見れたもんじゃないので

写真は省きます。


で、その脂をティッシュで拭いてみたところ
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うむ。これも耐えましたね。

エナメル系のシンナーに耐えた時点で

いけるんじゃないかと思いましたが。

これもクリアーしました。

さすがだぜ。



次はマスキングテープだ!

これは強敵・・・のはず!

耐えられるか!
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とりあえず、貼ってから20分ほどキープ。


ベリッと剥がすと・・・・





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これはダメだ!!

銀の粒子が思いっきり粘着面に

持って行かれてしまっている。


しかし、スミ入れが出来る以上、

塗る順番を最後にしてしまえば良いだけのこと。

さして問題にはならぬ。はず。

【2011/7/25追記】

GSIクレオスさんに直接お聞きしたところ、

メッキシルバーネクスト塗装後、24時間以上待ってから

マスキングテープを使用すれば、メッキシルバーが剥がれる事は

ないので、是非試してみてください!とのこと。

なんと!マスキングすら可能なのか!

どこまでスゲェんだ、NEXT!

実験後、マスキング実験は再度挑戦してみます。

乞うご期待!


そして最後は・・・

クリアーコートだ!

過去、ラッカー系、水性アクリル系で

安定してクリアーコート可能なメッキ系塗料は

私見ではあるが無かった。

というのも、メッキ系塗料は組成として

塗膜を形成する樹脂成分がほとんど入っていないので

塗料を吹き付けた後は粒子が整列して

パーツに乗っかっているだけに近い状態であったため、

シンナー成分を含む塗料が上に乗っかると

塗料に含まれるシンナー成分が

シルバー粒子を溶かし出し、

メッキ調の反射をするのに不可欠な

シルバー粒子の整列状態を崩してしまうからだ!


では!

ネクストはどうか?

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クリアーコートはラッカー系を使用。

砂目吹き2回を経て、通常の吹き付けに移行します。


吹き付けた時点で溶け出しているのが確認できた。

やはりダメか・・・。


と、乾燥した物を見てみると、

結構イケてるか!?

ちなみに写真は上段2個が黒下地。下段2個が白下地。

それぞれ、左側がクリアーコートありです。
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角度を変えてみると一部の角度であれば

反射が健在なのが分かる↓
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まぁ、メッキ調と言い張るには、厳しいところもあるが

これまでの通常のシルバーに比べれば

圧倒的にメッキに近いといえるだろう。


クリアーコートは他にも水性アクリル系や

ウレタン系があるので興味のある方は

そちらも試されてみると良いでしょう。



と、ここで実験が終わり油断したのか、

サンプルを一つ床に落としてしまいました。


ホコリがついてしまったので、

やさしくTシャツで表面を拭いてあげると・・・


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輝きが増したぁぁっ!

これこそまさにメッキの輝き!

横に立っていた相方のベニーの顔まで

バッチリ写ってやがるぜ!


いや、スミマセン。

終始、変なテンションでブログ書いていました。


書いている途中にも頭の中に

あんな表現や、こんなことできねぇかな

と、どんどんアイデアが溢れてきました。


ともかく、価格も性能もビックリの新素材!

メッキシルバーネクストは今後のメタリック塗装の

コアになっていくこと間違いなし。

ぜひ、お験しアレ!!


サンプルは近い内に店内に展示できるようにしておきます。



さらに、7月24日のワンダーフェスティバルでは

GSIクレオスさんのブースで、

メッキシルバーNEXTと、クリスタルカラーの

実演をすることになりました。


お時間のある方は、是非ご覧になってください。


では、また。