@富山総合運動公園陸上競技場。
開催地は意外でしたが、もしも実現することがあれば、
必ず観に行こうと1年近く前から思っていたカードでした。
フットボールは続き、「もしも」は現実になったのです。
例え、本来その主役となるベきだった人物が、
もうこの世にいないとしても。

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ただし今回の場合、「主役となるベきだった人物」の事は
敢えて忘れて考えていいのかも。

JFLシードですらない“県代表クラブ”(ただしサポーターが
やたら多くて熱い)のJ1・J2を90分で破る快進撃を、迎え撃つのは
“J2降格経験のないオリジナル10(ただし1回戦はJFLに大苦戦)”
そして何故か、開催試合はどちらのホームでもない富山…という、
天皇杯ジャイアント・キリング好きには見逃せない一戦。
天候は雪のあと。
入場者数は、にもかかわらず10,120人。
まあ私も、当初はひとり旅をするつもりだったにもかかわらず、
最終的には友人Iちゃんと海外出張帰りのご主人
(グランパスファン)まで巻き込んでの3人参戦だったし…ありがとうドキドキ

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そしてむしろ今シーズン、Fマリノス・松本山雅ともリーグ戦を
3試合ずつ生で観ていた私にとって、すべての光景がデジャヴに見える、
ほんとうに不思議な試合でした。
雪道を何時間も走ってたどり着いた、初めて行くスタジアムなのに、
スタジアムの半分ずつに貼られた横断幕は見覚えのあるものばかり。
そして、キックオフ前に聞こえるのは両チームの懐かしいチャント。

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そうか、どっちの試合も、最後に観てからかれこれ半年ぶりなんだ。
「3」の特大横断幕(ビッグフラッグ?)は確かに初めて見るな…。

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そうそう、この前 は私、なぜかあのビッグフラッグの中にいたっけ。
あと、もしかして右のハートのフラッグが一種類増えた?

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試合は4-0で、マリノスの順当勝ち。
今回のマリノスは「JFLのアマチュアチームだから」とバカにせず、
明らかにきちんと数試合分のスカウティングをした上で、
しっかり対策を
立てていたように見えました。
(気になったのは中澤が非J経験者の木島徹也に振り切られてた事くらい)
一方、来年J2に昇格する松本山雅の真っ向勝負→力尽きていく様は、
文字通り「good looser(良き敗者)」。
試合後に中村俊輔が松本側のゴール裏へ挨拶に行ったのは、
「ちょっといい話」であり、そこには「主役となるベきだった人物」が
関係していると思うのだけれど、それはそれ。
スコア的にはワンサイドだったけれど、両チームが最後まで
緊張感を持って全力で戦う、いい試合でした。
(偶然、メインスタンドほぼ真正面の最前列…という最高の席だった
こともあり、試合中に写真を撮る余裕がなかったのが残念あせる

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そして“中立地開催”だったせいか、翌日も双方のクラブのタオルマフラーを
身に着けたサポーター達があふれていた富山の街。
何だかちょっとワールドカップとか往年のトヨタカップみたい?

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そして、やっぱり敢えて言いたい。
「私は松田直樹を忘れない」 

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【2011年12月】