製作中 MS-06? ザクII その7(メタリック塗装) | Modelers Survey Service

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MG(マスターグレード)を中心に、ガンプラ(機動戦士ガンダムのプラモデル)の製作過程や完成品などを紹介します。模型の作例はジオン軍のMS、中でも一年戦争時のエースパイロットの専用機やMSV関連の機体が大半を占めます。1/100の旧キットとのミキシングもやってます。

前回で武器類や本体各部の改造作業を終えましたので、今回から塗装に入ります。

まずは、武装と並ぶこの機体の大きな特徴である、「銀色のショルダーアーマー」から塗装していきます。

機体設定上は「メッキ」ということになっているのですが、さすがにメッキを施す設備は無いので、メタリック塗装で表現してみます。


金属塗装、メタリック塗装は、模型製作において非常に奥の深い技法ですので、やり方は人それぞれかと思います。
皆様がメタリック塗装を行われる際の参考にしていただければと、不肖ながら私なりのコツやテクニックを紹介してみます。


※塗装にはエアブラシを使用していますが、缶スプレーでもコツを掴めばキレイなメタリック表現ができます。
缶スプレーはエア圧が強いので、その辺りに気をつけるといいと思います。





1. 「下地づくり」

まずは、塗装したいパーツをサンドペーパーでしっかり下地処理し、サーフェイサーを吹き付けます。


使用したサーフェイサーは、クレオスの1200番の缶スプレー。

吹きっぱなしでも良いのですが、目の細かいサンドペーパーで表面をやすってあげると仕上がりがキレイになります。
私は、仕上げ用のスポンジヤスリを使っています。





2. 「ブラックを塗装」

次に、下地としてツヤありのブラックを塗装します。
私がいつも使用しているのはクレオスのMr.カラーGX ウィノーブラック です。
メタリック塗装をする際は、この下地のブラックの平滑度が仕上がりを大きく左右しますので、じゅうぶん気をつけて行いましょう。


一度、全体をムラ無く塗装した後、今度は塗料が滴り落ちそうになる寸前まで吹き付けます。
と言っても、垂れてしまっては元も子もないので、加減が大事です。

「塗料が垂れる寸前」です。
これ以上吹いたらマズイ、と感じるギリギリまで塗料を吹き付ける、言うなればチキンレースのような。
こればかりは、何度も挑戦してコツを掴んでください。

写真は、塗料が乾いていないように見えるかもしれませんが、完全に乾燥している状態です。

缶スプレーを使う場合も、「ツヤありのブラック」を選んでください。
また、エアブラシよりも垂れやすいので、できるだけゆっくりと塗装することを心がけた方がいいですね。





3. 「シルバーを塗装」

ようやくメタリックカラー(金属塗料)の登場です。
メタリックカラーには、粒子の色、大きさ、重さなどの違いにより、色々な種類がありますし、同じシルバーやゴールドという名前でも、メーカーによってまったく別物、なんてことも多々あります。

模型誌やネットで製作記事を読んだり、実際に試してみたりして、自分好みのメタリックカラーを見つけ出してみましょう。
私も、新しく発売になるメタリックカラーはことごとく購入し、テストピースを塗装してどんな感じか試していた時期もありました。


今回、選んだのはフィニッシャーズカラーの フォーミュラクローム です。
1ビン 約\750と、塗料としてはかなりお高い部類に入るのですが、ギラつきの強い重厚なシルバーが表現できるのでおすすめです。

これをツヤありのブラック下地の上に吹き付けていきます。
私はエア圧を抑え、ふんわりと全体に乗せるように塗装しています。
高めのエア圧で遠くから吹きつける方が良い、という話も聞きますが、結局その辺りもひとそれぞれになってしまうのかな?

この後、クリアーでコートするのですが、敢えてコートをしない「メタリック吹きっぱなし」の状態の方が好き、という方もいらっしゃるようです。

これも好み、ですね。


そうそう、タミヤから TS83 メタルシルバー という缶スプレーが発売されているのですが、これはオススメしたい商品です。
しっかりと下地をつくって吹いてあげれば、エアブラシで塗装したのと変わらないレベルの金属表現ができます。

一缶\1000ほどと他と比べて値段は張りますが、値段以上の価値はあると思います。





4. 「クリアーコート」

乾燥を待ってモールド部分にスミ入れをし、クリアーで塗装面をコートします。
私はいつも、Mr.カラーGX スーパークリアーIII を使っています。


クリアーの吹き方も、ブラックを吹いた時と同じ感じです。
まず表面を薄くコーティングする感じで吹き、乾燥を待って、厚く重ねていきます。
この層の厚みで仕上がりが変わってきますが、今回は「磨き」を行う予定ですので、塗膜を厚めに重ねます。

クリアー前とクリアー後で、大幅に質感が変わっているのがご覧いただけますでしょうか。

先ほども書きました通り、「メタリック吹きっぱなし」の方が好みという方もいるのがわかりますね。





5. 「完成!」

最後に、コンパウンドで研磨したものがこちらです。
コンパウンドは細目、仕上げ目と順を追って使用しました。
スパイクもアーマーと同じ手順で仕上げています。


こんな感じに仕上がりましたがいかがでしょうか。
実物は写真よりももう少しだけキレイにできたのですが、蛍光灯の光の加減でちょっと残念な感じに映ってしまっている、と言い訳をしておきましょう。

そう、コンパウンドで磨く際は、角やパーツの凸部を磨き過ぎないように気をつけないといけません。
気が付いたときには、調子に乗ってクリアー層を削り落としてしまっている、なんてこともしばしばありますので。





というわけで、今回は私なりのメタリック塗装のコツ的なものを紹介させていただきました。
皆様の模型づくりの参考になれば幸いです。

「ここは違う!」「こうした方がいい!」といったご意見はコメントの方に記入していただければ嬉しいです。



それでは、今日はここまで。
次回へ続きます。