森元首相のHow are you ? 事件 で思い出しました。
メリケン小話。
アメリカ旅行中のニポンの大学生。
レンタカーで郊外をドライブ 。
とてもゴキゲンないい天気。
日本みたいに渋滞なんてない。
道も広くてまっすぐ。
赤のオープンカーでチョー気持ちがいい。
ついスピードが出てしまう。
ゥヤッホーィ!
さらにアクセルをグッと踏み込む。
キキーッ
ドーンッ
ガッシャーン
カランカラン
プシュー
・・・
信号のない四つ角。
横から飛び出してきた大きなトレーラーと
まともに激しく衝突してしまったのだった。
横転し、車は大破。
トレーラーから運転手がおりてくる。
怖いバース、怒ったJウォーク、みたいなヒゲの大男。
丸太のような二の腕に、曼荼羅みたいなタトゥー。
怖そうだけど、ちゃんと心配そうな顔をしている。
おそるおそる近づく。
横転した車を覗き込む。
「Hey...」
「Are you O.K.?」
・・・
「Hey」
ゴソッ、ゴソッ。
ゴトッ。
なんと、大学生は生きていた!!!
奇跡的だ。
瀕死の重傷だが、無事とは言えないが、でも生きている。
かろうじて動いている。
あのスピードでまともにぶつかって生きているなんて奇跡だ。
とはいえ、血だらけで、
手も足もグチャグチャに骨折しているようだ。
顔も血みどろだ。
頭と胸を強打したらしい。
頭からダラダラと血を流しながら、
ゴホゴホッと血の混じった咳をしている。
苦しそうな顔をしたように見えるが、
赤黒いドロドロした血で表情がよく分からない。
もはや自分では這い出せない状況。
早く救急車を呼ばなければ、おそらく死んでしまう。
「Hey」
・・・
「Are you O.K.?」
・・・
「How are you?」
「I'm fine, thank you.
And you ?」