みんなの学び場美術館 館長 日下育子です。
新しい一年の門出に、これから5日にわたって、私が長年温めてきた作品を紹介してまいります。
どれも、ご自宅、ビルや施設のエントランス、ロビー、お庭で楽しんでいただける彫刻作品です。
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『 地表ニテ 』
冬の北風がとても強いある日、公園を歩く足元には、風に吹かれてたくさんの木の葉や松ぼっくりが地を舞い、転がっていました。
その中に、バラの花そっくりの形をした松ぼっくりがありました。
それは、まるでバラの花びらが外側から一枚一枚、はがれ落ちていくのと同じように、風に吹かれてその身をはがしながら転がっています。
その美しい松ぼっくりを私はいくつか拾って帰りました。
調べてみると、それはヒマラヤ杉の「シダーローズ(スギぼっくり)」で、固い花弁状の重なりの間には琥珀色をした、薄い被膜状の種が一枚ずつはさまっているのがわかりました。
私は、それが風に吹かれて身を一枚一枚はがしながら、被膜状の種を飛ばすための「かたち」をしているのだとさとりました。
静かに、深い感動を覚えた瞬間でした。
私は、植物の種子というのはこれから芽生える「生命」が充填されたカプセルだと考えています。
種子は、自ら芽生えるために条件の整ったふさわしい場所を求めて時空間を旅します。
私は、人間とは違うこの種子にとても共感を覚え、心通わせたくなりました。
人間にとって、身を切るような寒く乾いた風も、種子にとっては、遠くまで旅させてくれる追い風なのでしょう。
「すぎぼっくり」から飛び出した種子が、この地表をどんな風に感じているのか・・・?
そしてまた、人間も。
この地表で、一回きりの自分の寿命をどんな風に謳歌するか?
私自身への問いかけでもあります。
この作品を通して、あなたのご自身の現在や、未来に思いをはせるひと時をもっていただけたら、嬉しいです。
H 120×W 100×D80 (cm)
黒御影石 伊達冠石
Photo:Testuro Chiharada
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