シズラとアルカラインとジャー・9の共通点 | Minako Ikeshiro' s Tokyo Journal

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音楽ライター、池城美菜子のblog。2016年8月19日に『ニューヨーク・フーディー〜マンハッタン&ブルックリン・レストラン・ガイド』を出しました。

 ブログは間を空けてバーンと書くより、少しずつでもしょっちゅう書いた方がたくさんの人が読んでくれるのは本当のようですね。

 私としては、アメブロから早くお引越しをしたいのですが‥。

 8月19日に出る本(の紹介は近々します)のために、7月は引きこもりでした。

 本当は、ニューヨークにいる間に本を仕上げて、夏は活発に動いて‥‥と、ふんわりと予定を立てていたのですが、本作りは自分ひとりの都合で進まないので、予定の倍の時間がかかり。

 最後の1か月はもう受験生みたいに引きこもって仕事をしている間、実家でご飯が出てくる生活だったのは逆に本当に助かりました(いい年をして、すみません)。

 受験生といえば。

 校了して間髪入れずに結構なボリュームのレゲエ特集の記事を書いていて気がついたこと。

 インチキ・お目目タトゥーの天才シングジェイ(ええ、彼はそうですよ、すっごい才能)、アルカラインってUWI に行っているらしい。バイオにそう書いてあった。

 UWIはユニバーシティ・オブ・ウエスト・インディーズのこと。西インド諸島大学ですね。カリブ海諸国で一番の難関/名門校です。

 そうなの。アルちゃん、まさかの大学生。

 それで、同じ記事で取り上げるジャー・9もちらっとUWIに行っていた、とバイオにあるのです。彼女は実は30代なので少し前のことらしいし、卒業したのかまではわからないけれど、初めてジャマイカで見たとき、確か大学絡みのイベントだったので、学生だったのは事実でしょう。

 それで、思い出したことが。

 シズラも昔、UWIで建築の授業を取っている、って私のインタビューで言ったのです。海外の大学は社会人向けのプログラムや特別枠が結構あるから、授業を取っているイコール学士を取るためにがっつり大学生をやっている、という意味ではないけれど。
 
 UWIには、2回ほど行ったことがあります。

 一度は、レゲエのシンポジウム(ジャマイカは、レゲエ学があります)に出席したのですが、たまたま「商業としてのレゲエ」というテーマで、きちんとした先生が

「ジャパンスプラッシュでは、観客全員にブルーマウンテン・コーヒーを配っていた」

というトンでもない嘘を言っていて、私は目が点。とっさに手を上げて「ジャパスプで働いていましたが、そんな事実はありません」と言おうかと思ったけれど、そんなことをしても誰も得しないし、先生ものっぴきならない事情があったかもしれないしで、発言する代わりにそーっと後ろから出ました。

 この例からもわかるように、ジャマイカの人は、話を面白くするために話を盛る傾向があるので、学歴も真に受けなくていいのかな、とは思います。

 そういえば、最近はブジュ・バントンのニューヨーク大学修士号取得のデマがありました。NYUは名門&御坊ちゃま大学です。そう簡単に獄中で修士が取れるわけないなー、と記事を読み比べてら全部違って、こりゃ嘘だな、と。

 これは、ファンのブジュに対する憧憬がデマを生んでしまった変な例。 

 大学で勉強するのも大事ですが、レゲエの世界的ヒットを飛ばす方がよほど難しいですよね。

 22歳のアルカラインは、授業を取っている可能性があるので誰かに聞こうと思います。