アクシデント | 森永 誠の釣り日和

アクシデント

先週25日、水曜日のことでした。

大阪日産のメンバーと、

毎月行っている和歌山県唐尾の、

釣堀紀州の釣り会でのことです。

 

この日は24日が紀州の定休日、

そして23日は悪天で休業と2日間お休みのため、

スタートからお魚の食いは上々でした。

 

途中から竿を出した私、

いきなり青物3連発、

そしてシマアジ、マダイと

楽に2ケタ突破です。

当然のように周りのメンバーも笑顔で、

イシガキダイまで釣る始末です。

 

今日は大漁だと思っていた時のことでした。

少し離れたイケスで、

年配の方が倒れたようです。

この日は少々風はあったとはいえ、

残暑の時期、熱中症かと思われました。

 

すぐにスタッフが駆け寄り、

介抱に努めますが、

その方どうも意識がないようです。

これはいけないとスタッフは担架を用意して、

事務所まで運ぶこととなりました。

同店のアドバイザーを務める私、

すぐに担架のお手伝いです。

 

4人掛かりで涼しいところに運び、

首筋と脇の下に冷たいタオルを当て、

私は団扇がなかったので、

事務所にあったバインダーで涼しい風を、

その方に送ってあげます。

 

その方は目を開き、意識はあるのですが、

私達の言葉には全く反応しません。

そこでスタッフは港内にある事務所に連絡すると共に、

救急車の要請をした次第です。

 

釣堀紀州のイケスは高速船利用の、

沖にある鷹島の入り江に設置しています。

すぐに川口社長とスタッフが船で掛け付け、

その方を船に乗せて救急車が待つ、

港へと急ぎます。

現地のスタッフは満杯の釣り人の対応、

そして魚放流という業務があるので、

私は付き添いとして乗船しました。

 

実は私の実父もこの方のように、

倒れたことがあり、

その時の様子をつぶさに見ていた私、

この方も親父の症状とよく似ています。

もしかしたら「脳梗塞」かもと思いました。

そのときのことがオーバーラップして、

これは他人ごとではない、

私もしっかりと対応しないといけない、

その気持ちが強くありました。

 

港内に着くと救急車が待機、

隊員が素早く対処して、

救急車で最寄りの病院に運ぶことになりました。

その際、救急隊員が症状が重いと判断したのか、

ドクターヘリを要請していました。

ここで私のお手伝いは終了ですが、

どうか無事でと心から祈っていました。

 

夕方に川口社長から電話をいただき、

「森永さんが言った通りでした。脳梗塞でした。

家族にも来ていただき、いまは安定しています」と、

安堵の言葉をいただきました。

 

釣り堀のお客さんは足場がよく安全、

そして大物が釣れるとあって、

年配の方が多いのが現実です。

ということは病気や怪我も若い世代よりも、

多くなるのは当然のことです。

紀州でも何度となく体調を崩す方があるので、

対処方法をスタッフは心得ているようです。

 

今回も本当に素晴らしい対応が、

大ごとにならなかったと、強く感心しています。

「社長、スタッフの対応完璧でした」

しっかりと褒めてやってくださいと、

電話口で話しました。

 

釣り場での体調不良は、

決して他人ごとではありません。

年齢を重ねた人ほど、

気をつける必要があります。

大好きな釣りを楽しむためにも、

日頃から体調管理を行ってほしい、

これは皆さんだけではなくて、

自分に向かっての戒めでもあります。

特に季節の変わり目の10月、

お互い気をつけましょうね。