「上田普作品展~書で表現する姉小路の風情~」 | Kyoto Corgi Cafe 2

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姉小路画廊で15~16日に行われた上田普さんの作品展を観に行きました。北山の珈琲店「伽藍」には、上田さんの作品が常設されていて、先日数ヶ月ぶりにお店を訪れたのをきっかけに、15日の深夜になって作品展が行われていることを知りました。今回の作品展は「まちなかを歩く日2008」の関連イベントとして開催されたもので、姉小路通りが歩行者天国になり、道の両側に置かれた行灯に火が灯されていました。町家の画廊はその中に溶け込んで、格子から漏れる光がきれい。

作品はどれも洗練されていて、墨の色や筆の描き出す線、日本人が使い続けてきた筆の文化というのは、こんなに美しいものだったんだと再認識しました。書という芸術や姉小路界隈の風情が、遠い昔から現代につながっていること、そして現代には現代の空気にあわせた作品が生まれ続けていること、そんな歴史の中の一瞬を切り取ったような作品展を見ることが出来て、幸せでした。「伽藍」ではコンテンポラリーな作風の印象が強かったので、上田さんという方はアーティストとか、カリグラフィー作家といったような肩書きが似合う人なのかと思っていたのですが、彼は間違いなく「書家」なのでした。
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