プラスチックの大陸 | penのフランス語日記

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「虎と小鳥のフランス日記」でフランス語を学習中のpenの日記。独学です。トリュフォーの映画を字幕なしで楽しむのが目標。フランス語とフランス全般の情報を楽しくご紹介。初心者むけの文法、語彙、ディクテなどの学習法、フランス映画、フレンチポップスの話題もあり。

練習のために読んでいる子ども新聞記事の和訳。
海に捨てられたプラスチックのゴミが集まってできた大陸« continent de plastique »について。今年5月の記事です。

photo:Plastic Ocean by Kevin Krejci


元記事 → Le continent de plastique expliqué aux enfants | 1jour1actu - Les clés de l'actualité junior 17 mai 2012


ビニール袋や、忘れ去られたペットボトル、地面に捨てられたビニールのお菓子の袋、通学途中に、こういうものを毎日見ていると思います。でも、たくさんのプラスチックのゴミが海に行き着いているのを知っていますか? 現在「プラスチックの大陸」と呼ばれる、そういうゴミの数は本当に多いのです。

なぜこれがきょうの話題なのでしょうか?

プラスチックのゴミが集まってできた大陸の状況を調べるため、フランスの遠征チームが出発するからです。このチームの目的は、この問題の解決策を見つけるために、できるだけ多くの情報を集めることです。

きょうのできごと

プラスチックの大陸とは何でしょうか?

海中の流れは、どこでも一定の方向へ流れているわけではありません。たとえば北太平洋のように、渦巻状に流れる海流は、じょうご(entonnoir)のように作用し、流れる途中で接触したもんはすべて巻き込むので、そうやって集められたものは、海流といっしょに移動します。

1997年に、チャールズ・ムーア船長が、北太平洋の渦を巻く潮流を横断したとき、そのあたりにプラスチックのゴミが大量にあることを発見しました。彼はそれを「プラスチックの大陸」、さらには「プラスチックのスープ」と呼んでいます。

時の経過とともにプラスチックは小さな破片になり、やがては本当に小さな微粒子になります。地球上にプラスチックの大陸はいくつかありますが、もっとも大きなものは太平洋に存在しているとされています。

専門家の研究によると、この大陸の大きさはフランス国土の6倍です。かなりの大きさです。いくつかの研究によると、そのような場所には、プランクトンという魚のエサになるたいへん小さな生物の数の6倍のプラスチックの破片が存在するということです。

そのようなゴミはどこから来たのでしょうか?

今日、プラスチック商品の10%が、海中のゴミとして存在しています。魚を捕獲する場所にゴミがあります。網に小さなプラスチックの破片がからみついているのです。

しかし、こうしたプラスチックは陸地から来るものが一番多いのです。海に飛んでいったビーチボールや、波にさらわれるバケツを見たことがあるでしょう。二つとも、今はたぶんプラスチックのスープの中です。下水(les eaux usées)で運ばれるゴミは言うまでもありません。

そして、嵐や津波といった天災のせいで海に流されるプラスチックもあります。去年の3月11日、日本であった津波を覚えていると思います。この津波は何もかも飲み込んで流れて行きました。こうして海に流されたものは新しい大陸を作っているのではないでしょうか。

どんな危険があるのでしょうか?

「プラスチックのスープ」が発見された時に比べて、現在それは3倍の大きさになっていると言われています。ビニール袋が自然になくなるまでに20年、ペットボトルが消滅するまでに450年待たなければならないことを知っておいてください。

そのうえ、プラスチックは消えてしまう前に、ものすごく小さな破片になります。そんな小さな破片を誤って飲み込んでしまったり、破片の集まりに足をとられてしまう鳥もいます。このようにして、プラスチックのゴミは毎年150万以上の海洋生物を殺していると言われています。

今回の遠征の目的は何ですか?

第7大陸遠征チームの目的の一つはデータを集めることです(récolter des données)。研究者のグループが木の船の先に乗って、その大陸のそばで一ヶ月過ごし、写真をとり、水のサンプル(échantillons)を採取する予定です。特別製のブイを使って、プラスチックの渦に関する正確な情報を集めることになっています。


■きょうの単語

continent 大陸

「続いている陸地」という意味のラテン語 « continens (terra) » が語源

■ 関連ビデオ
Pollution plastique dans les océans et à Hawai 2分37秒





チャールズ・ムーア船長のTED TALKSでのプレゼンテーション
チャールズ・ムーアが語るプラスチックの海 
英語です。7分23秒
TED talks Charles Moore 2009


これはYouTubeにアップされているものですが、TEDのサイトでは、字幕を日本語をはじめ、33カ国語から選べるはずです↓
チャールズ・ムーアが語るプラスチックの海 | Video on TED.com



数字,頻度,量などに関する表現
tous les jours 毎日
tellement nombreux que とても多いので
en 1997 mille neuf cent quatre-vingt-dix-sept
plusieurs continents いくつもの大陸
le plus grand もっとも大きなもの
six fois la taille de la France フランス国土の6倍の大きさ
six fois plus de plastique que de plancton プランクトンの6倍のプラスチック
la plus grande partie 一番大きな部分
ennviron 10 % dix pour cent ほぼ10%
ces deux objets その二つの物
20 ans vingt ans 20年 
450 ans quatre cents cinquante ans 450年
un million et demi 150万
l'Expédition 7e continent septième 第7大陸の調査(隊)
un mois 一ヶ月

その他の単語メモ
trâner 放りっぱなしになっている
filets de pêche 漁網
provenir ~から来る
avaler par erreur 間違えて飲み込む
récolter des données データを入手する
récupérer des échantillons サンプルを回収する
rapporter 持ち帰る