早いものでもう四年:「ダウンを着て卒業式に挑む」の巻 | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...




思えば四年前、長男の大学入学に際して、主人と私とでシカゴ近郊のキャンパスまで大荷物を積んで、車で9時間運転して送りに行ったのでした。

(その時の模様はこちら


その息子が先週末の土曜日、おかげさまでちゃんと卒業を果たしました。


まー、短いようで長かった四年間、所属していた体育会ホッケー部の監督やらチームメイトたちとも色々ありましたが(その辺のことは、もしもご興味があればこちらとかこちらでどうぞ)、何はともあれ、充実した学生生活だったことと思います。


大学の事務局から、式に備えて保護者にメールが届きます。


「当日は天気予報がなんであれ、会場は絶対に寒いです。冬服でいらしてください。帽子、手袋、マフラー、毛布など持参で」


え、マジで?5月なのに?


とメールをもらった当初は思ったのですが、確かに我が家の辺りも今年はめっちゃ寒い。なのでちょっとやり過ぎかな、と思いつつも厚めのワンピースにスエードのブーツ、上にはロングのダウンコートを着るつもりで荷造りをしました。

結果的にはこれで大正解。手袋と帽子はさすがに持っていきませんでしたが、マフラーはあって嬉しかったかも。


卒業生250人なのに、会場は3500人収容できるという、夏は有名な音楽祭が催される場所でした。





屋根はあるけど、壁があるわけではなし。ミシガン湖からの強い風が左右に吹き抜けていきます。


学生たちは長いローブを着ているけど、その下にオーバーを着ている子はいなかったでしょう。さっぶー。

まあそんな中、式は順調に執り行われて、無事に終わりました。



(校章は一応、ボカシてあります)



そして今回、お泊りしたホテルは大学の正門のすぐ近くにあるオシャレなところ。




(外観)




(インテリアはこんな感じ)






でもうちの主人はこーいうちょっと凝った場所は苦手で、最初っからえらくテンション低い。


「頑張り過ぎやねん、どーせ大したことないくせに。だいたい、いちいち車を出し入れするのにVALET PARKING なんて鬱陶しい」


そう、ここのホテルは駐車料金を取らない代わりに、出し入れはすべてスタッフ任せで、そのたびにチップをやることになっているらしい。

過去四年間、息子のホッケーの試合を見に来る時はこのホテルではなく、もっと大きなチェーン系の気楽なところに泊まっていたんですね。でも今回はせっかくだから、ということで大学の近くに宿を取ったのですがどうやら逆効果だったみたい。


そこへ行くと、日本からわざわざ卒業式のために来てくれた友人のNちゃんはここがすごく気に入っていました。

彼女はこのブログにもしばしば登場しているファッショニスタですが、かつてご主人の駐在でこの界隈に住んでいたという奇遇もあり、「自分のテリトリーに戻った」といった感じで車はガンガン運転するわ、買い物に行きまくるわ、と大張り切り。


朝ご飯をご一緒した時も、Nちゃんはいそいそと先に注文して、メニューを胡散臭そうに睨んでいるうちの主人に


「コンチネンタル・ブレックファーストがシンプルで良さそうよ」



と勧めます。



来たのはこんな感じの可愛らしいフルーツとペイストリーの盛り合わせ。





テーブルの向こう側で頑固そうに腕組をしているのは主人ですが、この時は内心、「ちゃぶ台ひっくり返し」を思い浮かべていたに違いありません。





窓から差す美しい朝陽に心を動かされるでもなく、主人は


「エッグ・ベネディクトください。ソースなしで


と注文しました。


ソースなしのベネディクトってただのポーチド・エッグやんか


まあそれは放っておいて、私はオートミールなんか食べてみました。干しブドウとかナツメヤシのシロップ煮などが添えられてておいしかったです。






そして卒業式の翌日には息子の荷物を一部、積んで、またトロントまで9時間の道のりを運転して帰りました。


これでもうこの町にも二度と来ないだろうな、と思うとちょっとだけ寂しかったかな。


息子はというと、チームメイトたちと借りていた家を引き払って、今週末に帰ってきます。次男と合わせて本当に久しぶりに親子4人とレニーとの夏休みが待ち受けています。




さあこれから数カ月間、大きな男どもに囲まれて、どうなることやら。



あ、ついでに全然、関係ないんですが面白かったので。。。


帰ってきた次の朝、裏庭でなんだかすごい剣幕で鳥の鳴き声が聞こえるので外に出てみたら






いきなり屋根の上の煙突のすぐ横でカナダ・グースが鳴いていたんです。


もっとよく見ると、実は二羽もいました!(ちょっと木の枝などで紛らわしいですが、写真、左端)





こんなの初めて。なんかの良い予兆かしら。