カートさんのリクエスト通り:ロックスター・羽生結弦の登場 | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...




三月の末に世界選手権のエキジビションの放送がこちらであり、その際にCBC解説でお馴染みのカートさんのコメントの概要をお伝えした記事をアップしました。

一人一人の選手の演技に対してどんなコメントがあったのかはその時、あえて控えたのですが、実はカートさん、羽生選手には

「もっとロックスターみたいなナンバーを滑ってほしいな」


というような事をおっしゃってました。


なのでこのたびの幕張のアイスショーでU2の「VERTIGO」を再演し、おまけにカートさんの振り付けによるドアーズの「HELLO I LOVE YOU」も滑ったと聞いて


カートさん、知ったら喜ぶだろうなあ



と思った次第でした。




私は実はドアーズってあんまり知らないんです。もちろん、ジム・モリソンの名前は知っていますし、曲も聞いたことはありますが、歌詞の内容までは気にかけたことがありませんでした。


そこで以前、「ハロー。。。」の歌詞について検索してみた所、面白いトリビアに遭遇したのでここで皆さんにもご紹介したいと思います。


ご存知の方も多いかと思いますがどうかお付き合いください。



この曲が出来上がったきっかけは、当時、大学生だったジム・モリソンがある日、ビーチ(VENICE BEACHという説あり)素晴らしく美しい黒人の女の子が歩いているのを見たこと、だそうです。


つい声をかけたくなったけれど、あまりにも相手の女の子が若かったので友人に「止めとけよ」と言われ、家に帰ってからすぐにその出来事を詩にしたみたいです。


歌詞はごくシンプルで、

Hello, I love you, won't you tell me your name?
Hello, I love you, let me jump in your game
Hello, I love you, won't you tell me your name?
Hello, I love you, let me jump in your game

要するに男の子がすっかり女の子にイカれてしまい、「名前教えて」とか「一緒に遊ぼうよ」とか声をかけている感じ。

She's walking down the street
Blind to every eye she meets
Do you think you'll be the guy
To make the queen of the angels sigh?


でも女の子の方はツンとして、どんどん歩いて行ってしまう。皆が彼女に見惚れているのも無視して。誰があの絶世の美女にため息をつかせる事ができるんだろう、と男の子は悶々とします。

(「queen of the angels」はモリソンたちの住んでいたのがLos Angelesだったことから、その町の女王、と解釈できるとも言われていますが、まあ単に「圧倒的に綺麗な娘」っていう意味で良いかと思います)

She holds her head so high, like a statue in the sky
Her arms are wicked, and her legs are long
When she moves my brain screams out this song


女の子はまるでそびえ立つ彫刻のように頭を高く上げて、腕も超・素敵で脚は長く、もうそんな彼女を見ているだけで男の子の脳味噌は爆発しそうになる。

Sidewalk crouches at her feet
Like a dog that begs for something sweet
Do you hope to make her see, you fool?
Do you hope to pluck this dusky jewel?


歩道までが彼女の足元に這いつくばり、まるで甘いものをねだる犬みたい
馬鹿だなあ、彼女に振り向いてもらおうだなんて、あの暗い色の宝石を自分が手に入れられると思うだなんて...

そして男の子はいつまでも叫ぶわけですね

Hello, hello, hello, hello, hello, hello, hello
I want you, hello, I need my baby
Hello, hello, hello, hello





ということで

「dusky jewel」


という言葉がモリソンの見た綺麗な女の子が黒人であったことを示しているのだとわかり、とても興味深かったです。



なおこの歌詞が書かれたのは1965年、レコードになったのは1968年。ドーアズの代表的なヒット曲となりました。


もう少し詳しくお知りになりたい方はこちらの記事をどうぞ:
http://ultimateclassicrock.com/the-doors-hello-i-love-you-lyrics-uncovered/