よく街の中で歌っている人に出会います。

例えば、普通に歩きながらオペラみたいな歌を歌っている女性です。この場合はだいたいの場合イヤフォンとかをしていないで歩きながらその日の気分で歌っているって感じです。通りすがりとかにこんな人に会ったりするとちょっと不思議な感じになりますが、こんな人たちに出会うのも慣れてきたこのごろは何も感じなくなっています。

次のパターンはイヤフォンかヘッドフォンで聞いている曲に合わせて歌っているタイプです。完全にその世界に入りこんでいてノリノリに歌っています。だから周りの音は勿論聞こえていないし、周りなんて全く気にならない。このパターンは地下鉄などで時々アナウンスがあって急に地下鉄の行き先が変わったり、駅を飛ばして行きますとかいうアナウンスは全く聞こえていないので、それによってこの人の行きたい場所に行けなくなっているとかわいそうなタイプ。

他には、賛美歌みたいな歌とかゴスペル系を歌っている女性。 これは絶対っていいほど女性です。地下鉄のホームで歌っている人もいるし、地下鉄の中で歌っている人もいます。これは決して人の聞いてほしくて歌っているのではありません。ストリートパフォーマーではありません。普通に自分の世界に入っていて歌っているのです。先日地下鉄の中で歌っている女性にある人が「ちょっと静かにして、疲れているから静かにゆっくりしたいの」って歌っている人に言った女性がいたら、歌っているおばさんは「神様への歌をうるさい、って一体どんなこと?わたしは今歌いたいの、神さまを感じていたいのだから歌うの、誰もわたしを止めることはできないわ」とすごい強気です。そんなわけで彼女は歌い続けました。

あとは黒人系やラテン系の人たちがラップの曲なんかを体を動かしながら歌っているタイプです。これはヘッドフォンをしている人もいるし、そうでない人もいます。ヘッドフォンをしていたら間違いなく音が漏れています。しかもかなり!

それから鼻歌系の人たち。なんとなくハミングとかしているタイプの人たちです。そのハミングも人に聞こえる位の声なわけです。

このように歌っている人たちはどの人も絶対にニューヨーカーです。 決して観光客ではないと思います。みんな自己陶酔型の人たちです。音楽を聴きながら歩いているとかは普通に日本でもあると思いますが、歌っている人は少ないのではないでしょうか? これらの人々を東京の街にそのまま送り込んでみたと考えるとかなり浮くでしょう。不思議ちゃんと思われるのではないでしょうか?日本人はそれは非常識とかマナーが悪いとか先ず考えてしまうのではないでしょうか。 ニューヨーカーは歌が好きというか、自分の気分に遠慮がないとも言えるのですが、でも慣れてくるとこんなニューヨーカーたちも嫌いではなくなります。