いわゆるメンツオーバーの対応です。
『5ブロック打法』とも呼ばれるモノです。
例題1.
東1局 西家 4順目 ( 問86. と同問題)
アガリにおいて必要なのは、4メンツ・1雀頭です。
これを5ブロックと考えます。
雀頭のみ2枚ですが、メンツ候補として同じように考えます。
(注:この時点では、どこが雀頭になるのか分からない。)
(※なお、チートイツも見えますが、『』『』が赤に対応可能の為、チートイツは狙わないとします)
今回の例題を、ブロック毎に分けてみます。
現在6ブロックと考えられます。
これは『メンツオーバー』と呼ばれる状態です。
4メンツ・1雀頭にするには、どれか1ブロックは完全に切り飛ばすことになります。
ここで、『先を見据え、形の良い5ブロックを残す』という考え方です。
好形ブロックを残し、一番使い辛い愚形ブロックを外しましょう。
好形ブロック・愚形ブロックの考え方・・・ (一例です)
●リャンメンへの変化。(ペンチャン等は愚形と考える)
●ドラがらみ。(赤ドラ含む)
●役がらみ。(三色等)
●残り枚数。
●場に高い色か安い色か?
●フォロー牌の有無。※
・・・などなど。
※フォロー牌 (例:。これはトイツに対し、がフォローしている形)
ここでは、変化が少ない端寄りの『』を落とすのが正解となります。(^ω^)
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今回の例題では、部分をリャンメン固定という考え方で、切りの方も多いと思います。
どちらが有利か検証してみましょう。
まず、有効枚数を数えます。(※今回はシャンテンが進む枚数)
切り・・・
+ (10種34枚)
切り・・・
+ (10種34枚)
上記にようになり同枚数。どちらを切っても差がないように見えます。
・・・ですが、手が進んだ場合に差が出ます。
例1: 切り→ツモ (切りで万全)
例2: 切り→ツモ (何を切るか迷う・不安定な形)
ここから何を切っても、例1:の形にはかなわない。
手が進んだ時に、フォロー牌が少なくなるわけですね。
これはに限らず、基本的にどれを引いてもメンツ候補が6つ残ってしまうために不安定になるのです。
不思議ですね。広く受けようとしてを切ったのに、手が進むと逆に手狭になっているのですね。(^ω^)
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今回の例題では、のトイツを外す形でしたが、『』の部分がペンチャンやカンチャンならどうでしょう?
例題2.
(例題1.の『』部分を『』に変えたもの。)
やはり、ここでも切りが正解となります。
切り・・・
+ (10種34枚)
切り・・・
+ (10種36枚)
瞬間的な枚数では、切りが有利です。
・・・ですが、やはり手が進んだ時に不安定な形となり、枚数的にも逆転されます。
例3: 切り→ツモ (切りで万全)
例4: 切り→ツモ (未だ6ブロックの不安定な形)
ここから何を切っても、例3:の形にはかなわない。
やはり、手が進んだ時に、フォロー牌が少なくなります。
もちろん、ズバっとカンチャンが引ければ、1メンツは完成します。
例5:切り→ツモ
ですが、それでもまだメンツ候補は6つ。どれか1ブロックは払うことになります。
(ここから、1ブロック切らなければならない。)
面白いですね。このメカニズムは確実に覚えましょう。(^ω^)
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余談ですが、『 スリーヘッド最弱理論 』の解説を読んだ方は、「3ヘッドだから、トイツをほぐすのでは?」と考える方もみえるかもしれません。
『 スリーヘッド最弱理論 』は基本5ブロックの場合が多く、今回の場合は6ブロックを5ブロックに減らすパターンですので、ご注意下さい。
逆に、今回のようにメンツオーバーの場合には、中寄りのトイツは強い形に変化しやすいと考え大事にするべきです。
(例:の単独トイツ → 引きでの強い形になる)
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今回のことをまとめると・・・
★4メンツ・1雀頭をイメージする。
★先を見据え、5ブロックに決める。(瞬間的な有利差を追わない)
★一番使い辛いブロックを外す。
こんな感じで良いかな?^^ゞ
もちろん、迷彩等まで考えた場合は、この限りではありません。
状況に応じても使い分けたいところです。
→ 練習問題