ビジネス書や自己啓発書を読んでいると、

成功するためには「サービス」や「思いやり」、「誠実さ」、「愛」などが必要だと書いてあるのですが、

そして、これらはもちろん大事だと思うのですが、

そういったポジティブな要素とは無縁な人で、ある程度大きな成功を収めている人たちがいて、

「どうしてだろう?」とずっと観察してきたのですが、

そして、この点に関しては、ほとんどでビジネス書では触れられていないのですが


あえて言い表すとするなら、彼らは


「勝負脳」


が発達しているからだと思います。



勝負脳を言葉で説明するのはなかなか難しいのですが、、、


たとえば、「大富豪」というトランプゲームがありますよね(地域によっては「大貧民」と呼ばれています)。


このゲームの勝敗はほぼ最初の手札の強さで決まるわけですが、


「大富豪」でガチで勝とうとするなら――つまり勝負脳が鍛えられている人なら――少しでも勝つ確率を上げる方法はないだろうか?と考えて


たぶん、次のような方法を思いつくと思うんです。


それは、



■捨て札をすべて記憶する



ということです。


大富豪というゲームは基本的に52枚にジョーカーを足したカードすべてをプレイヤーに配るゲームなので


他のプレイヤーが出した(捨てた)札を記憶しておくと、


後半戦で何がまだ場に出ていないカードなのかが分かります。


そこで、最終局面に入ったとき、誰の手札にどんなカードが残されているか憶測がついて


カードの選択が変わってくるわけです。


しかし、素早いスピードで切られるカードをすべて記憶することは難しいです。


となると、次は、「記憶法」を工夫してみる。


たとえば52枚のカードを1枚の「絵」で記憶します




12345678910111213
12345678910111213
12345678910111213
12345678910111213




そして出されたカードを頭の中で塗りつぶしていくのです。



■23456■8■10■12■
■23456■8■10■12■
■2345678■10■1213
12345678■10■1213




これはあくまで一例であり、他にももっと色々な記憶法が考えられますが、


重要なのは、


「これを実行したところで、確実に勝てるわけではない」


ということです。


しかし、なぜ勝負脳の発達した人はこういう発想をするかというと


そうすることで「勝率」が上がるからです。


つまり、「勝つ」ということに大きなこだわりを持っていて、「人がやっていないやり方を見つけようとする」のは彼らにとって自然なことなのです。



また、今はカードゲームを例にしましたが「勝負脳」が発達している=ギャンブルが好きということではありません。


逆に、公営ギャンブルという勝率の悪い勝負に時間を費やしてしまうことは「負ける確率の高い勝負をする」ということなので


「勝負脳」が発達した人はむしろ手を出さないケースが多いでしょう。


そして何より重要なのは



勝負脳の発達した人は、





リスクを取ることに、ある種の快感が伴う




ということです。


よくリスクを取る行為においては「勇気」が必要だと思われているのですが、


実はそれは間違っていて、


リスクというのは、ある人から見たらリスクではあるけれど、勝負脳が発達した人から見ると


「まだ誰もそのことのに気づいていない割の良い勝負」


なのです。



東大生で有名な起業家が少ないのは、受験ではこの「勝負脳」を計測するシステムが存在していないからだと思いますし


まったく学歴がなくても成功する人がいるのは、「勝負脳」が優れているからだと思います。


そしてこの勝負脳を発達させるにはどうしたらいいかということですが、これはもう非常にシンプルで




勝ちにこだわる




ということです。



とにかく、何をやるにしても、「勝つにはどうすればいいか」を考える。


営業だろうが広報だろうが、単純作業だろうが、目の前の作業において、他者に抜きん出るにはどうしたららいいかを考えて実行するということです。


そして、負けたら、めちゃくちゃ悔しがる。




こういった、勝ちにこだわる人生は寂しいと言われがちですが、、、それはもちろん、「勝つ」ことは幸福の「必要条件」ではないからです。


それは、いわゆる一般的な成功が幸福の必要条件でないことと同じです。


ただ、逆に、一般的な成功を目指すのであれば、勝負強さを鍛えることは、避けては通れない道だと思います。



そして、「他者へのサービス(愛)」と、「勝負脳」の両方が発達した人こそが、



極めて大きな仕事を成し遂げることになると思います。