朝、ジムに行く前にヨーグルトを食べようとして冷蔵庫を開けたら3個くらいあったはずのヨーグルトが全部無くなっていたんですね。


めっちゃヘコみました。


昔、ジムのトレーナーから


「運動する前に少しでもお腹に入れないと、運動しても意味がない」


と聞いていたからです。

ただ、この状況を招いてしまった原因は

僕が事務所に出入りしている人たちに


「冷蔵庫にあるものは勝手に食べて良い」


って言ってしまったことなんですよね。


というのも、みんな僕が仕事中なのに


「冷蔵庫にあるカステラ、いっちゃっていいすか」


とか聞いてくるんで、


彼らとしては礼儀正しいつもりなんですけど、これ確実に仕事にとってマイナスなんで

僕の集中を途切れさせられるマイナスの経済効果はカステラ一切れじゃまったく補いきれないんで

「冷蔵庫にあるものは自由に飲み食いしてよし」

というルールを作ったんですよ。


だから、冷蔵庫にあったヨーグルトが無くなっているのはいたし方ないことなのですが、

しかし、ジムの前に腹に何も入れられないのはかなりのストレスなんで

というか、俺が買ってるヨーグルトなのに、こんなにストレスを感じるのはおかしいってことで



冷蔵庫にこういう張り紙したんですよ。








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そしたら、何が起きたかっていうと、


アシスタントたちが口々にこう言い始めたのです。




K「水野さんヨーグルトキープ始めたんですね」


N「ヨーグルト、定位置が決まったんですね」


J「ヨーグルトはやっぱり別格ってことですよね」




みんな、遠まわしに僕のことを非難してくるわけです。


また山本にいたっては



「お前何ヨーグルト独占しとんの。どんだけ器小さいの」



と直接的にバッシングしてきたわけですが



いや、そもそも僕が買ってきたヨーグルトなんでここまで言われる筋合いはないんですが、


人間と言うやつは一度甘いものを手に入れると、それを取り上げられたときに反発を起こすもので


こうして僕はまた新たなストレスに悩まされることになりました。


そして、そのストレスを無くすために


↓にすることにしたのです







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つまりは、生贄というか、貢物というか、


ヨーグルトの一部を、「みんな用」として差し出すことにしたのです。


こうして、みんなからのバッシングは徐々に沈静化する動きを見せたわけですが、


僕このとき、ふと気付きました。




「これ、人類が社会化していく歴史とまったく同じだ……」




たとえば、現在でも大昔の生活をしているアフリカの部族では、


手に入れた獲物をみんなで完全に平等に分配するらしいです。


そうしなければ不満が起きて争いになるからです。



そして、「平等分配」は人類の歴史の中で長い期間を占めてきたわけですが


平等分配をすることで、持っているものはみんなで全部消費してしまうために


同じ生活をずっと続けることになります。


しかし、その後、人類があるものを発明したことによってこの「平等分配」は無くなりました。



それが、「貨幣」です。


貨幣を発明したことで、獲物を貨幣と交換し、その貨幣を貯蓄することができるようになったのです。



よく言われる貨幣の3大機能、「価値尺度」「流通手段」「価値貯蔵」の一つです。



すると、資本家と労働者が生まれ、資本家はどんどん富を増やしていきますから、労働者たちの不満が募ります。

そこで、労働者たちの不満を解消するために、お金持ちたちは多くの税金を払ったり、寄付をしたりするようになりました。


この社会の流れは、まさに、僕が


ヨーグルト


で経験したことと全く同じなのです。


ヨーグルトという富を貯蓄し始めたことで不満が募り、その不満を解消するために、富の一部を差し出す。


しかし、富を貯蓄することができなければ、人間は発展していけません。


僕は、腹ペコのまま、あまり効果のない筋トレをしてしまうと仕事にも影響が出て、ヨーグルトの貯蓄は進まないのです。


その結果、下層階級であるアシスタントたちもヨーグルトにありつけなくなります。




「深いわぁ……」



冷蔵庫の張り紙を見ながら、思わずため息をついたのですが、



人類の歴史を顧みると、今後、事務所の冷蔵庫にはある出来事が起きることが予想されます。


その出来事とは、


僕がキープしているヨーグルトを勝手に平らげるものが出現するかもしれない、ということです。




いや、一度や二度平らげるだけであれば、それは「盗難」ですが、もしかしたら、僕のヨーグルトの定位置が違う人のヨーグルトで占められる日が来るかもしれません。


その行為は、人類の歴史において




「革命」




と呼ばれています。



そして、その革命を防ぐために、僕は下層階級を「弾圧」することになるのか、



今、事務所という小さな社会が、ヨーグルトを巡って新たな局面を迎えようとしています。