2012-01-18 14:16:26

240円の授業

テーマ:ブログ


昨日、松屋で牛丼を食べていたら僕の隣に座ろうとしている人の動きが少し変わっていたので

「なんだろう?」

と思って見たら、目の見えないおじさんだったんです。

目の見えない人が街を歩いているのは見かけたことがありますが

隣の席に座ってご飯を食べたことがなかったので(こう言ったら不謹慎かもしれませんが)かなり興味をそそられました。


そのおじさんは席に着くと、店員さんを呼び、直接お金を渡して牛丼を注文しました。


それから箸を取ろうとしたので、僕が代わりに取ってあげようと思ったのですが


「いや、そんなことをしたら同情しているみたいでこの人がイラッとするかもしれないぞ……」


としばらく様子を観察することにしたのですが


僕の目の前でかなり手をフラフラさせていたので


「これは、困っていると判断して良いだろう!」


と思い、箸箱を開いて箸を渡しました。すると


「ありがとうございますー」


と愛きょうのある声で言うので


(失礼かなぁ)と思いながらも、好奇心を抑えることができなくなり


「あの、ちょっと質問があるのですが……」


と聞くことにしました。


まず僕が聞きたかったのは、
「目が見えないのにどうやって松屋の空いている席を見つけることができたのか」
ということでした。


目の見えない人が街を歩いているときは棒のようなものを使ってピシピシと周りを叩いているのを見かけますが、あの棒は足元を叩いているので、松屋の「席の位置」は分かっても、「席に人が座っているかどうか」は分からないはずなのです。


しかもお昼時だったので松屋はほぼ満席であり、


僕の隣くらいしか席は空いていなかったのです。



そこで、「どうやって空いている席を見つけられたのか」という質問をしたところ



おじさんはこう言ったのです。




「いやあ、これは申し訳ない話なんですけどね……
 座っている人の背中を押して歩くんですわ。あはは!」




それを聞いて思わず笑ってしまった僕は


「いやあ、僕はてってきり座頭市的な能力で見分けていると思ってしまいました」


するとおじさんも笑って


「それはさすがに無理」


と言っていました。


こうしておじさんにますます興味がわいてきた僕は



「でも、やっぱり人の背中を押したりしてしまうのは大変だと思うんですけど、それでも松屋を選ぶ理由っていうのはあるんですか? 松屋の牛丼がすごく好きだとかそういうことなんですか?」


するとおじさんはいいました。



「いえいえ、松屋っていうのはね、食券買わなくても良いって言ってくれる店が多いんですよ。他の店だと断られたりすることもありますからね。だから私は松屋なんです」






どんな種類のバリアフリーですか。





過去色々なバリアフリー聞いてきたけど、このパターン一度も聞いたことがありませんでした。





さて、ここで突然クイズですが、

目の見えない人が日常生活で一番困ることは何でしょう?








答えは






「郵便物」





だそうです。



郵便物はすべて文字で書かれていて、しかも公共料金や税金など重要な書類が送られてくることもあるわけです。


おじさんは信頼できる人に来てもらって郵便物を見てもらうと言っていましたが確かに大変ですね。
色々な郵便物が簡単で安い料金で点字にできるようになったら素晴らしいですね。


さらに


「お金はどうしてるんですか?」


と聞いたら、それは



「完璧に見分けられる」



のだそうです。

紙幣の角に○やLのような手触りで分かる印があるみたいです。

おじさんは


「何年か前に偽札が出回ったとき、目の見えない人が手触りで偽札だと見破ってニュースになってましたよ」


と教えてくれました。


こうして好奇心の赴くまま質問し続けたのですが


隣の席の人たちもこちらに顔を向け興味を持って聞いている人もいたので


いつのまにかおじさんの私塾的な雰囲気になっており



松屋 → 松下村塾



的な変貌を遂げておりました。




しかも、




こんなに学べて240円(牛めし並盛)ですからね。





松屋のCP(コストパフォーマンス)はマジ異常です。














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コメント

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44 ■無題

私も交通事故で左足をケガしたときに、不便に感じました。意外と電車で席ゆずってくれる人がいなかったり…。最初から目が悪い人と後から目が悪くなった人とは同じかどうかも気になります。左足は今も痛いけど、見た目は普通の人と同じように歩けるレベルに回復しましたが、前に同じ町の全く面識のない知的障害者の方に、歩いていたら突然、その脚どうしたの?大丈夫?と左足を指差されて、他人にバレたことなかったので、驚いたことあります。

43 ■無題

今日電車の隣の人がすごい疲れてそうだったので「よかったら要ります?」とぶどう糖あげました(なめるぶどう糖を)。みんな頑張ってるのは同じですよね!

42 ■(^p^)

初めてブログ拝見させて
いただきました(´∀`)/

面白い(^ω^*)!!

ブログ訪問の常連になる
予感がします♪♪

41 ■LOVE

ミズノンノ先生が大昔のブログで書かれていた
「考え過ぎはバカである」が思い出されました。人に親切にするのに何故に勇気がいるのでしょうか?

40 ■感謝

めっちゃ感動しました!ヤル気でました!ありがとうございます!

39 ■無題

なんで牛丼屋さんって最後に「家」が付くんですか?

38 ■無題

タメになる話!
ただそもそも食券ない吉野家なら一発解決じゃないのかしら?( ̄◇ ̄;)

37 ■ならば

食券ない吉野家ではいかんのか?

36 ■無題

水野先生、ステキです。

私もすべての人に敬意を払って、関心を持って生きていきたいと思いました~。

35 ■心のバリアフリー

好奇心を持って突っ込んでいく姿勢は楽しいです。

僕は今、フィジーで働いているんですが、最近はまっていることがあります。市場で人参を購入してその場で食べながら市場を歩くことです。なぜ、人参を市場で食べている人はいないのだろうか?という疑問から始まった行動です。

人参をかじりつきながら歩いていると周りのフィジー人と笑顔で会話が弾み10人以上と友達になりました。人参は1本20円。20円で笑顔と友達が得る事ができました。そして、次に行ったときは、様々な野菜をタダでくれました。

どんなささいな行動でも好奇心を持って望めば得られるものはたくさんありますね。

と思った今日この頃でした。

水野先生はそういう意味では、かなり前のめりで攻めておられるのでいい刺激を受けます。

34 ■無題

逆に気を遣いすぎる事自体が失礼なんですね。困ってると思えば素直に手助けすればいいんですね!勉強になりました。

33 ■無題

初めて日記拝見しました
スゴく面白いです

なんか松屋行きたくなってきた

32 ■ケイヤさあ…

す、すばらしい…これぞ実学。
こういう社会的弱者の意見って完全に軽視されてるけど、この記事みるかぎり相当学びがあるね。
だけどそうするためにはいいインタビュアーが必要だと思う。
ケイヤ、もっとその人と仲良くなって、
目の見えない方たちの世界を探れよ。
なんでそこまでしなかったんだ!
チャンスを逃がしたんだぞ!
ブログにしてる場合か!
わかったら今からその松屋いって、
あのお客さんが来るまで張り付いてろ!

31 ■無題

水野さん、、、すてき~

30 ■素敵!

水野先生の思いやり、さりげない行動にホッコリいい気分になれました(^^)

ちなみに、僕も、11月に東京の松屋にいたら、目の見えない方が入ってこられて、言葉でオーダーしてました!

まさか、松屋のバリアフリーサービスだったとは…

僕は、その時、店員さんの配慮にもホッコリ気分になりましたが、

それ以上に、目が見えなくても外食しようと行動してる、「その方のモチベーションと行動力」に感動しました!

29 ■初めまして

いつもブログ更新楽しみにしています。でもコメント書いたの初めてです!
ものすごく勉強になりました。
大昔目の不自由な人に郵便物のことを聞いたことがあります。(20年位前でしょうか?)
そのときは「点字で請求書が届く」と聞きました。
もう点字での請求書のサービスは行っていないんでしょうかね?(何にでもバーコードがついていて、勝手にコンビニで支払ってくださいって感じのものばかりですよね。)

28 ■よくやった。

水野

27 ■無題

友達にもこの記事を紹介させてもらいました。
50才近い先輩も、勉強になったと言っていました。
私も、もし同じような状況があったとしたら、箸を取ってあげたいなと思います^^
素敵な日記ありがとうございます!

26 ■無題

私だったら、話かけたり手伝う勇気がでません。水野さんのお心、あったかくて素敵です(*^_^*)

25 ■素晴らしい

まさに水野さん自身がバリアフリーだ。

24 ■無題

ほっこりしました (^0^*

23 ■無題

いい日記ですね。わたしも松屋に今日行ったばかりです(笑) 水野さんと松屋いきたい~!(切実)

22 ■へぇー食券なんだー

うちの近く(名古屋)のすき家はオーダー制ですよ。地域によって違うのかな。ちょっとした「親切」するとき、変に考えちゃいますよねー、余計な御世話じゃないか、憐れんでるように、同情してるようにとられないか、、、迷ってやはり自分も様子見→困っている→声をかける、、となります。
あかるいおじさんで、よかったー

21 ■無題

私の祖父も目が見えません。
目が見えない方は、聴覚や触覚が優れていて本当にすごいんですよね!!
祖父は、昔は自動販売機も難しくて困ると言っていました。熱いのと冷たいものがわからなくて、間違って買ってしまうそうです。
今はコンビニがあって便利になったっと言っていましたが。。

素敵な学びのシェアに感動しました♪

20 ■無題

あなたの軍師、小林昌平氏について
『ポップで器用な吉田松陰』というキャッチコピーを考えていたので
松下村塾との符合に感動しました。
もちろん、水野ホスピタリ也にも感動!

19 ■素敵なお話ですね(^ω^ )

松屋のバリアフリーもさることながら、
水野さんの心のバリアフリーに恐れ入りました。

明日のお昼は松屋に決定デス!!

18 ■松屋

見直したよ、松屋。
最近すき家頻度がたかかったけど松屋いくわ。

17 ■無題

240円派っす

16 ■無題

マニュアルも大切だけど、臨機応変に対応されてるって素敵です(^^)
お尋ねになられた水野さんも素敵です(^^)

15 ■なんだか

ハンデの部分をそうやって明るく話せる。
もし自分だったら受け入れるまでに時間がかかるなと感じます。

14 ■水野さん

大好きです(>ω<)笑

13 ■!

松屋でバイトの女の子に声かけて仲良くなった事あります。

その時も280円でした。

12 ■無題

松屋すごいですね!
とても勉強になりました!!

何だか松屋に行きたくなりましたが、佐賀にあったかな・・・?

11 ■無題

水野さんの
表現力にも、
おじさんの度量の大きさにも
感動します!!(T▽T)
すごく素敵なお話でした♪

10 ■無題


素敵なお話ですね。
平和だぁ。
とっても優しい気持ちになりました。

9 ■240円

じゃなくても積極的に松屋を利用したいです。

8 ■無題

素敵なお話ですね

聞けることが素晴らしいですね

7 ■コストパフォーマンス

こういうなかなか人が首を突っ込めない世界にすんなり入っていける水野さん素敵ですね。
それをまた一般の方に面白さもプラスして話して下さるわけですから松屋280円ですが、ウケる日記読者はタダなのでコストパフォーマンスというか、ウケる日記すげぇです。

6 ■ますます

水野さんが好きになりました。
目の前の人(今回は隣)に関心を持つところ。
得たことを広く伝えていくところ。
愛を感じます。
面白いのも合わさって、笑い泣きです。

5 ■無題

毎度!

もっと お話しお聞きなさいよ

ONE LOVE!

4 ■Ψ(`∀´)Ψ

敬也さんの作家魂の根本を見た気がしました。

敬也さんリスペクト
Ψ(`∀´)Ψ

3 ■水野さんの即行動がすごい!

280円の講義は安いですね。

勇気出して声かけてみたら、色々な事が学べましたね。

この、おじさん 「絶賛」ですゎ!

2 ■凄い

勉強になります。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥ですねo(^-^)o

1 ■凄いです!

そんなバリアフリーもあるのですね(*´∇`*)
松下村塾で笑っちゃいましたwww

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